【歯顔大笑】

歯を見せて大きく笑おう!

83.【合口】

2011-09-20 | 
【合口(あいくち)】

この言葉、聞いた事ありますか? 使った事ありますか? どんな
時に使いましたか? 実は結構、奥が深い言葉なのでご紹介します。

まず”あいくち”と入力して変換をすると”合口”の他に”匕首”と
出てきます。『えーーっ!』とびっくりしてしまう変換ですが、実は
どちらも”あいくち”と読むのです。

意味は・・・

よく使われるのは勝負、特に相撲で相手との調子、具合、相性の良し
悪しをあらわします。他に、
・器物の蓋(ふた)と身の合わせ目。
・石積みで、石と石との接する面の表面に近い部分。合端(あいば)。
・互いによく話が合うこと。また、そのような間柄。
等があります。

これらの元になったのは・・・

実は“鍔(ツバ)のない短刀”を”あいくち”というところから来て
いるのです。通常、頭に浮かべる刀は鞘(さや)に収めた時も鍔が間に
あって飛び出した状態になっていますが、”あいくち”は鍔がなく鞘に
納めるとスッと一本の筒状になります。この鍔がなくスッキリと鞘口と
柄口が合わさっている様子から他の”合わせ目”的な意味に派生したも
のと思われます。



ちなみに・・・

江戸時代、原則として武士層以外の帯刀は禁じられたため、懐に隠せる
合口はヤクザ者に重宝されたのです。今はドスという俗称でよく耳に
するようになっています。

ところで、最初に書いた”あいくち”で変換される”匕首”は、中国の
短刀でその形状、定義も合口とは厳密には異なります。しかし、混同さ
れ現在ではどちらの表記でも”あいくち”で意味が通るようになりました。


どうですか、興味深くなかったですか? 私は剣道をやっていますが、
”合口”が鍔のない短刀であるという事も知らなかったので勉強になり
ました!

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