りん日記

ラーとか本とか映画とか。最近はJ-ROCKも。北海道の夏フェスふたつ、参加を絶賛迷い中。

小説『孤宿の人』 宮部みゆき

2008-08-27 16:06:45 | 
『孤宿の人』上・下 宮部みゆき著 新人物ノベルズ

宮部みゆきの時代物長編。
舞台は江戸ではなく、瀬戸内海に面した小藩、丸海藩。

あわよくば取りつぶそうという幕府のもくろみにより
難題を押しつけられた小藩の騒動と
その小藩の中でのお家騒動を背景に、
身寄りのない一人の少女ほうの成長を描く物語です。


最後は感動したんだけど、上巻の退屈さがどーにもこーにも。
話が動かなすぎる。
主人公ほうの描写が少ないのはあえてなのかもしれないけど、
やっぱりそれも退屈さを感じさせる。
物語のキーパーソン「加賀殿」は名前だけは早くから出てきていたけど
うわさ話だけでさっぱりその正体がわからないから、やっぱりそれも退屈。

上巻が我慢できれば、下巻は面白いです。


以下、ちょびっとだけネタバレ記述。反転します。





→→→加賀さま、素敵。
こんなに素敵な方ならなおのこと、もっと早く出してほしかった。
「先生」ではないけど、ほうを教え導く先生役をやるでしょ。
私は「先生」という人種にすこぶるヨワいのですよ。
こんな最期を迎えなければならなかったこと、おいたわしいです。
加賀さまが江戸にいたころの物語も読んでみたいなぁ。
←←←





ところで宮部みゆきはほとんど読んでいますが、
「ブレイブストーリー」とか「ドリームバスター」とか、そっち系はちょっと手が出ていません。
どうなんだろ、四十に近い人が読んでも面白いと思う?
宮部みゆきだからずっと気にはなってるんだけど……


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2 コメント

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はじめまして (ふわ)
2008-08-27 20:39:34
こちらに書き込むのは、多分初めて・・ですよね?
プー子さんのところでのコメントを愛読しているので、なんだか勝手にずっと前からのお知り合いみたいな気分でいるふわです。
どこにコメントしようか、すごく迷ったんですけど、とりあえず自分のテリトリーの本についてのところで、ご挨拶させていただきます。
宮部みゆきは、最近の現代物は出来れば直視したくない問題をえぐり出している、というのが私の感想で、時代物はそれに比べてマイルドかな、と思っていました。(ややファンタジー?)
そんなわけで、最近寄る年波で、めっきり心が弱くなったため、現代物は意識してスルーしていたのですが・・・。
「孤宿の人」は時代物なのに、人間の弱さ醜さ、怖さがものすごく出ている。
そして、あまりに簡単に無駄に、人が死にすぎる、と衝撃を受けたのを覚えています。
確かに、捕り物では無いし、人情話でも不思議話でも無いから、当然かもしれないんですけど。

ドリームバスターなど、ファンタジー系はキャラクターで読ませます。
その手に乗るか、と思っても、登場人物が魅力的で、読んでしまいます。
短編連作なので読みやすいし、ドリームバスターはお薦めです。
たっぷりover40ですが、大丈夫でした。
ゲームをやらないので、ブレイブストーリーはそれほど乗れませんでしたが。
長々申し訳ありません。
ここで書くのもなんですが、後藤ひろひと大王を崇拝している一人ですので、よろしく!
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Unknown (りん)
2008-08-27 21:40:38
わぁー、ふわさん、ようこそいらっしゃいませ!
ブラキストン線を知ってる博識なかっこいいふわさんだv
コメントありがとうございます!

んんんー、そうですね、私も三十の声を聞いたころから
ストーリー運びの都合だけでどんどん人がしぬ本がダメになりまして、
必然的にミステリが読めなくなりました。
宮部みゆきも、おっしゃるとおり、現代物はキツいですね。
みゆきさん、どこへ行っちゃうの……と何かコワいような気もしちゃいます。
そういう意味で、確かに『孤宿の人』もコワい話でした。
年端もいかない子どもが簡単に斬られちゃったりするしね…
あれはちとツラいです。

そうですか、キャラクターですか。
宮部みゆきの描く男の子、好きなんですよー。
その手に乗ってみます(笑)。
ふわさんが大丈夫だったなら私も大丈夫でしょうv

お、ふわさんも大王にひれ伏してますか!
家臣としては新参者で若輩者ですが、どうぞよろしくお願いします!

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