技術士(総合技術監理・機械部門)のブログ

技術士がお届けする,技術,工学,技術者倫理などの話題

福山

2006-03-25 18:58:40 | Weblog
いま、福山に来てます
やはり仕事です
新幹線は春休みのため、大変混んでいました
禁煙席など満席で
なんと喫煙車両の最終車両最後尾席に座りました
つらいつらい3時間半でした

あす一番で横浜へ帰ります

ふー

移動知と大脳基底核

2006-03-24 20:44:56 | ロボット
以前紹介した「計測と制御」第44巻第9号2005の
移動知:能動的な移動機能がもたらす創発的知能
について再度考えてみたい.
脳と身体と環境を考え,それぞれの相互作用により創発されるのが
移動知であるという.これは,なんとなくわかると思う.脳だけ考えてもだめ.身体が動くことで環境との関わりが出てくる.それが脳にそれぞれフィードバックされる.
1)一つの経路は「身体」から運動することによる脳へのフィードバックである.
2)もう一つは「環境」から得る情報による脳へのフィードバックである.
これらは,いま単純に記述しているが,直感的には理解できるであろう.

さて,もう少し細かくしていこう.

(1)脳と身体 これの相互作用のモデルを 身体認知モデル
 これは身体を脳が認知するモデルで
 (a) 随意行動生成
 (b) 自動ステレオタイプ行動
 などがあるが,通常の運動を計画して,それを運動野が指令を出し,
 身体からの信号を小脳が受け取る.このようなループがあり,大脳基底核がそれらを調整する.また,CPGという振動を発して,運動をパターンを生成する仕組みなどを「高草木先生,浅間先生」が解説している.

(2)脳と環境 これらの相互作用モデルを 環境認知モデル
 これは環境を捉える,例えば視覚によるモデルが考えられる.
 本ブログの第一ワークショップにて「まる」の認知モデルを検討している.それに該当する.

(3)環境と身体 これらの相互作用モデルを 社会認知モデル
としているが,ちょっとピンと来ない.身体と環境の相互作用とは
例えば,環境と身体が接することで環境が変わり,身体も拘束されるようなことや温度,湿度などの状況変化による身体への影響などが考えられる.しかし,あまり上記先生方は解説してくれていない.

つぎに,じゃあ今後どうなるか
ということであるが,まだ研究途上であり,成果としてはあまり現れていないのが現状である.学際で取り上げられる時,非常にきれいで魅力的な前書きであることが多い.しかし,実際の研究は単純なモデルによる検証しかできないことが多い.これが,非常におもしろくない結果を出している.脳という複雑なものをシステム論的に扱う場合,システム自体が複雑で,果たして具体的な成果が出てくるのか?
非常に疑わしい.

成果が出ているのなら,ぜひ教えていただきたい.

流れとよどみ

2006-03-22 22:28:24 | ロボット
流れとよどみ―哲学断章

産業図書

このアイテムの詳細を見る

哲学なのだが,実は哲学とは結構科学的であることがわかる.
この本の中の9ロボットが人間になるとき
を読むと,他人から決して理解できないこと=自分しかわからないこと 例えば,私が見ている赤いリンゴの色は,他人からどう見えているかは,もしかしたら違うかもしれない.逆に言えば,ロボットが悲しいと言っているとき,ロボットが本当に悲しいのか,単純にブログラムにより悲しいと言っているのかは我々にはわからないのと同じことである.
このことは,「そういうもの」であって,それを議論しても意味が無いとまで言っている.この前提に立てることで,ロボットが脳の情報処理モデルにより心をもつように見えたとき,我々はそれをロボットが心を持ったと言って良いように考えられる.それ以上でもそれ以下でもない.

疲労回復

2006-03-21 22:36:01 | Weblog
昨日,未来館に行った帰りというか,そのために都内に出たのであるが,送別会があり一年ぶりくらいに後輩たち(といっても博士(工学)3名,社会人ドクター2名の若き研究者たち)に会って,良い気分転換が出来た.
TVでも疲労回復の命令を出すのが前頭前野であるということで,ここはコミュニケーションにより活性化される部分だと言われている.
つまり,コミュニケーションすることでそこが鍛えられることで,疲労回復にも効果があるということである.
昨日はまさに,そのようなコミュニケーション(飲みニケーション)を行ったので,今日は気のせいか疲れが取れている気がする.
でも調子に乗って,気温も上がり,都心でもう雪はふらないとふんで車のタイヤをスタッドレスから夏タイヤに交換した.自分でやるので結構な労働となり,ちょっと筋肉がいたい.せっかく疲労がとれたのに...
また,明日から仕事
24日には今度は福山へ出張です

未来館に行って来ました(脳!)

2006-03-20 23:58:32 | 雑感
未来館に初めて行って参りました
「脳!」展を特設会場にて開催していたので,本ブログのタイトル上,行かないわけにまいりません.
平日でありましたが,休日の谷間のため,思ったより混んでいました.若い人も多く,そんなに科学に対する興味は悪くないなと勝手に思ってしましました.
展示の方は,可も無く不可も無く,それなりに楽しめるように工夫されていました.
全国的に,このような施設が広まればよいのでしょうが,運営は大変なような気がします.また,展示自体で感じたのは,脳科学でいう一面の流れ=脳神経科学,解剖学や学習の仕組みをを応用したロボット,認知症や脳を鍛えるDSの展示,学習の方法,錯覚などが多くなり,情報処理や心の考え方,哲学分野との関わりなどがどうしても少なくなっていました.これは致し方ないかもしれませんが,もう少し切り口を替えてみた展示も考えられたような気がします.ですので,私としては可も無く不可も無くという評価なのです.では,他の切り口 というのは,例えば歴史的にどのような歩みがあったか.あるいは,ただ単に脳の部位とその機能の関係だけでなく,脳に障害がある人たちからわかった知見からの経緯みたいなものを紹介するなど,ただ今わかっていることを展示するだけでなく,ひとひねりが欲しい感じです.まあ,それはむずかしいことだとは思いますし,展示スペースの問題がありますから.一般の人には確かに,いろいろな脳を鍛えるゲームなどは好評のようで,それがなぜかというところまで興味を持ってもらえたらしめたものかもしれません.