伸ちゃんのブログ

ひたちなか市にある、お寺の住職のブログ
毎朝の境内の一コマと坊主の一言を毎日更新中

捨(しゃ)

2008年04月13日 | Weblog
カメラを持つ手が冷たさを感じる寒い朝です。
昨日との温度差は身体にこたえそうです。
身体は外界からの情報を五つの感覚器官によって
とりいれます。眼・耳・鼻・舌・身(身は皮膚感覚で
温・冷・痛・圧を感じる):げん・に・び・ぜつ・しん・と読みます。
佛教では五根(ごこん)といい、その情報から「意(心に思うもの)」
へとつながります。眼・耳・鼻・舌・身・意を六根ともいいます。
六根からその対象が自分にとって苦か楽か苦でも楽でもないかを判断します。
つまり快適・不快・苦も楽も感じない・・の三つへ分別します。
佛教はとても科学的です。すべてこの過程を経ながら生活はおこなわれます。
“苦も楽も感じない”を「捨(しゃ)」といいます。つまりとらわれのない心です。
とらわれのない心を保つことがとても大切であると佛教では言います。
ですから「今日は寒いから嫌」ではなく「今日は寒い」だけで終われば
余計な苦や執着はなくなりおちつた心で一日に臨めるんですね。
(超難しいけどこれが大切)