GOMA-BLOG

旅行と数学、株式とガンダムを中心とした日記です.

私立学校は私教育ではなく公教育である

2016-04-28 23:00:37 | 日記
公立学校が公教育、私立学校が私教育であると思っている方がいるようである。名前からそういう感じもするので、ふつうの方がそう思うのは理解できる。

正しくは、私立学校も公教育である。公教育とは、公の目的のため、公的な制度による教育で、次の法律で定められている。

教育基本法
第六条 法律に定める学校は、公の性質を有するものであって、国、地方公共団体及び法律に定める法人のみが、これを設置することができる。

さて、私立学校が公教育でないと素人が誤解しているのは仕方がないとして、教育のプロ(自称も含む)が間違えているのをここ数日でブログやレポートで複数見かけた。


とくに酷かったのは、沢山の本を書いておられるある教育ジャーナリストの方の記事である。

完全に勘違いをしており、間違いを撒き散らしているのである。無理して「公教育」「私教育」という用語を使うこともない内容であったし、記事が良くても、きちんと裏をとったのか、まわりの誰かに確認をしてもらったのかなど気になってしまい、記事自体が信用ができないのである。



「期待値が上がる」って何だ?

2016-04-24 23:00:17 | 数学
数学の用語が、日常に使われるのは、喜ばしいのだが、正確でない使われ方や中途半端な使われ方をすると、今度は、逆に、数学を学ぶ時に誤解が出てしまい困る。

例えば、「期待値が上がる」である。アナウンサーやコメンテーターが使っているのを聞いたことがある。おそらく、「期待が大きくなる」「期待が膨らむ」の意味で使っていると思われる。

「期待値」とは、例えば、ふつうのサイコロの場合、出る目が1,2,3,4,5,6でそれぞれの確率が1/6なので、1*(1/6)+2*(1/6)+3*(1/6)+4*(1/6)+5*(1/6)+
6*(1/6)=7/2つまり3.5が期待値となる。出る目と確率をかけて足したものである。

したがって、サイコロを何回振ろうが(投げるではなく、振る)、期待値は変わらない。「期待値」は基本的に上がり下がりするものでない。

期待値は新指導要領で数学Aから消えてしまい、ますます誤解されていくのであろうな。

あと、「ベクトルを揃える」も謎である。社長が
「社員のベクトル揃えて」などというのを聞くが、「向きを揃えて」ということであろう。

「ベクトル」は、高校では「向き」と「大きさ」をもつ量と定義するので(他にも定義がある)、ここからの言葉だと思うが、「ベクトルを揃える」ということは、向きだけでなく、大きさも等しくすることになる。それでいいのか、社長?

数学ではないけど「A級戦犯」ていうのも、誤解されているのも嫌だな。

わざわざ難しい言葉を使って、間違えて使うこともあるまいに。