ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【まれにみるリンチ殺人】難波先生より

2013-07-22 22:03:09 | 難波紘二先生
【まれにみるリンチ殺人】広島の「集団リンチ殺人」事件は、新聞報道の無能ぶりが目立つ。昔NHK連続ドラマに「事件記者」というのがあったが、あれは社会部の新聞記者が連携して、警察以上の調査能力を発揮して犯人を自首させたり、事件を早期解決する物語で、視聴者の共感を誘った。
 それにくらべると、今の社会部記者はだらしがない。警察情報のたれ流しではないか。土曜日の毎日はそれでも一番マシな記事を書いている。「黄在龍」というトップに書名がある記者は恐らく台湾系(在日コリアンか中国系の可能性もある)と思われるが、文章は下手だが熱心にとり組んでいる。7/21(日)の「毎日」記事ではワゴン車に呉市の少女も乗り込んでいたことを報じている。
 これでなぜ灰ヶ峰山中に遺体を捨てたのか、どうやって灰ヶ峰頂上に通じる自動車道を見つけたのかがわかった。
 この入口は分かりにくい。それに呉市街と東の阿賀・広地区とは、いまは休山トンネルで通じていて、旧国道を知るものでないと灰ヶ峰登山道もわからない。


 この事件のポイントは、
 1)殺害犯と見られる16歳少女が母親から遺棄され、生活保護を受けていたというのは事実か?
 もしそうなら民生委員との接触があったはずで、さもなくばどうやって家賃4万円の1LDK「マンション」に入居できたのか?


 2)このマンションには合計7人の若い男女が出入りし、雑魚寝をしていたと報じられているが、管理組合もオートロックもない、実質的にはアパートだったと思われるが、その所在地はどこか? もし「平塚町」であれば、薬研堀、流川という夜の町に近く、被害者や容疑者が従事していた「接客業」なるものが、売春であった可能性があり、場所柄から暴力団がからんでいた可能性もある。
 なぜ記者はそれらの可能性をつぶして行かないのか?


3)容疑者の母親は娘が逃走しようとしたので、車で追跡し、警察に通報したというが、自家用車がもてる生活をしていて、娘の養育放棄をし生活保護を受給するのを黙認していたのか?また自宅は何町にあるのか?その情報で読者は「社会経済的階層」がわかる。
 さらに、「専修学校」は中退だったのか、それとも不登校だったのか?正規の中退でなければ、学校にも生徒指導の教師がいるはずで、当然対策を考えるのが普通だろう。


 4)最大のなぞは、なぜ6人もの男女が被害者をなぶり殺す目的で結集し、呉市の灰ヶ峰山中(当初、休山と報道されたが、北にある灰ヶ峰が本当のようだ)に被害者を連行し殺害したのかだ。これは発作的な殺人ではない。計画性のある「謀殺」である。鳥取県在住の男(21)はいつ免許を取得したのか、ワゴン車は何時購入したのか、登録は鳥取県なのか広島県なのか?これらも報道されていない。
 容疑者の少女は死体遺棄現場を再度訪れ白骨腐乱死体をみて、気分が悪くなり、自首する気持ちを固めた、と報じられているが、誰と行ったのか?車で行ったのか?
 そもそも犯行計画は誰が立てたのか?


 「中国」の報道は腰が引けている。新聞社が記事を書かなかったり、積極的に報道しない場合は、自社の関係者に事件とかかわりがある場合が多いが、まさかそんなことはないだろう。それにしても編集感覚を疑いたくなる報道ぶりだ。
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