この懐かしき本たちよ!

まだ私の手元に残っている懐かしい本とそれにまつわるいろいろな思い出、その他、とりとめのない思いを書き綴りたい。

#354「磐城高校の思い出」5 (女子生徒2)

2007年06月23日 | 中学、高校

卒業写真に写っている女子学生は旧姓DMさんと旧姓NKさんである。DMさんは同じく女子生徒だった旧姓TKさんと2人で今回の磐六会に出席された。そして同じクラスは同じテーブルという幹事さんのアレンジでお二人は私と同じテーブル、しかも私はお二人の横に座る幸運に浴した。DMさんは仙台の開業医の奥さん。TKさんも地元いわきの開業医の奥さんになっておられる。

同級生というのは有難いものである。在学中は殆ど言葉を交わしたことがなかったのに、昔からの親しい友人のように話ができる。

高校時代私達男子生徒はこのわずか5人の女子生徒と話をすることはなかった。DMさんもTKさんも平一中(平第一中学校)の出身であり、私達のクラスにも平一中から来た男子生徒は何人もいたのだが、この人達も女子生徒に話かけるという風景はなかった。意識が強すぎたのだろうか。

ある時、放課後私が一人で下校するのに校門を出たときに、この女子生徒達が3人ほどで、学校へもどって来るのに出会った。私は多少面食らってうつむき加減でやりすごうとした時に、この女子生徒達が笑顔を見せて「さようなら」と言ってくれた。その時、わたしは緊張しながらもやたらに嬉しかったのを思い出す。

私の高校時代の女子生徒との思い出はその程度のものであった。今の人に話したら笑われてしまうであろう。

高校二年のときだったろうか。私は、ドイツの作家シュトルムの「少女ローレ(原題 大学にて)」を読んでひどく感激したことがあった。その時、私はこの本をこっそりとDMさんの机の中に入れておくということを夢想したのである。
勿論、夢想しただけで実行することはなかったのであるが。

やはり16歳、17歳の少年にとっては、同じ教室に女子生徒が何人かいるということは、自然にひそかにあこがれの対象とするということである。(つづく)

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画像:筆者撮影


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