日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

高田のバーで酔ったとき - 新都心線

2017-12-09 16:59:07 | 関東
表題からもお分かりの通り、今年の忘年会は高田馬場での開催です。横浜から向かうなら湘南新宿ラインかというとさにあらず。東横線から新都心線に直通し、西早稲田から歩きます。
若かりし頃は、新線が出来次第すぐさま乗りに行ったものです。しかし、無味乾燥な新幹線と、安普請の規格形車両への二極化が年々進み、鉄道が単なる移動手段としての性格を強めていく中、新線というだけの理由で乗りに行く動機は失われました。その結果、地下化された渋谷駅はもちろんのこと、その先の新都心線も一部区間を除いて未体験なのです。8000系で通った時代も今は昔、東横線も安普請の規格形に席巻され、それが今まで乗ろうとしなかった理由でもありますが、安物が闊歩するのは湘南新宿ラインも同じです。今回はある意味よい試乗の機会と割り切りました。
そしてこの選択は吉と出ました。やってきたのが営団、もとい東京メトロの7000系だったのです。離合した列車からざっと見積もる限りでは、二、三本のうち一本程度が西武または地下鉄の車両といったところでしょうか。京急の2100形と違い、特段有り難がって乗るほどの車両でもないとはいえ、安普請の車両が首都圏全域に蔓延する中、それを回避できただけでも御の字というものでしょう。
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高田のバーで酔ったとき - 市電保存館

2017-12-09 16:31:51 | 関東
仲間との集合時刻から逆算すると、四時過ぎのバスで横浜駅へ戻らなければならず、行きと同じ系統ならばさらに20分少々早く出る必要がありました。往路の系統が見所満載だったこともあり、往復するにもやぶさかではなかったものの、持ち時間を使い果たして四時過ぎのバスに乗るという顛末です。
九月に訪ねた三笠鉄道村と同様、十数年前に一度訪ねただけの施設です。そのときは今回と同様昼過ぎに着き、終日滞在したと記憶しています。それだけ充実した展示だったということですが、当時の記憶以上に見応えがあったというのが実感です。車両の展示以外ほとんど記憶になかったところが、ほぼ同じだけの区画を使った、横浜の街と交通の歴史に関する展示があり、このようなものがあったのかと意表を突かれました。その後の改装により展示が拡大されたのかもしれません。
加えてよかったのは模型の展示です。収集家から寄贈されたというOゲージを収蔵した四面ものガラスケースは、原鉄道模型博物館を彷彿させ、同じくOゲージを使ったレイアウトにも見応えがありました。車内まで造り込んだ原鉄道模型博物館の所蔵品と比べてしまえば、さすがに見劣りするものの、こちらが劣っているというよりは、あちらが常軌を逸しているといった方が適切でしょう。少なくとも、路面電車の記念館として全国一の充実ぶりなのは間違いなく、市バスの利用で100円引の200円という入館料は格安です。毎年必ず行きたいというほどではないにしても、今後は原鉄道模型博物館と交互に訪ねて行くのもよさそうです。
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高田のバーで酔ったとき - 路線バスの旅

2017-12-09 14:09:32 | 関東
今回横浜を訪ねたのは、長らく無沙汰していた滝頭の市電保存館を目当てにしてのことです。しかし、都心から日光の山々も見渡せる冬晴れの一日を、屋内の施設で費やすのはもったいないものがあります。そこで考えついたのが路線バスでの小旅行です。直行する系統なら30分で済むところ、倍近くもかかる保土ヶ谷、弘明寺経由の系統を選びました。220円の均一運賃で、小一時間の旅を楽しめると思えば安いものでしょう。行きと帰りで経路も変わり、一石二鳥という寸法です。
その狙いは今のところ的中しています。とりわけ面白くなったのが弘明寺を出てからです。片側二車線の幹線道路を走ってきたのが、ここをバスが通るかと思うような、センターラインもない生活道路を、対向車線にはみ出しながら何度も何度も直角に曲がるという線形に変わりました。上りのバスとの離合も見応え十分。終点まで退屈することはなさそうです。
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高田のバーで酔ったとき - スカイビル

2017-12-09 13:06:46 | 関東
気が緩んで出遅れましたが、どうにか午前中に出て横浜駅にやってきました。スカイビルの最上階から横浜駅を見下ろしています。
二十代の後半から三十代の前半にかけて、ここにしばしば通っていた時期があります。東横線がまだ地上を走っている頃でした。東海道線、横須賀線、根岸線、東急、京急、相鉄の6線が集まり散っていく光景は、眺めていて一瞬たりとも退屈することがなく、時間が経つのも忘れて窓際に立ち続けたものです。しかし、その眺めの中心を鉄橋で斜めに横切る、最も見応えのあった東横線が地下化され、その時点で眺めは大きく損なわれました。その後もブルートレインが廃止され、東海道線の113系が置き換えられ、さらには相鉄と京急にまで安普請の規格形車両がはびこるようになって、今やすっかり落ちぶれてしまったのが実情です。
三年前に訪ねたときは、小一時間眺めていても飽きないなどと申しましたが、それは夜景だったという事情によるところが大きいのかもしれません。明るい中で眺めると、車両の安っぽさばかりが目立ってしまい、往年を知る者にとっては見るに耐えないものがあります。それだけに、10分も滞在すればそれでいいというのが率直なところです。
とはいえ、通称「北陸本線キャンプ場」と同様、変わり果てたと分かっていても、愛着のある場所を無碍に素通りできないのも人情です。今年も短い時間とはいえ立ち寄れたのを幸いに思います。
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