糸冬了

大晦日まで5日を残して異例の早い仕事納めとなりました。今年一年を振り返って自分自身の「三大ニュース」を挙げるとすれば、その一つはなんといっても「転職」だったということになります。生業について語るのは好きではないのですが、今年一年を語る上で避けて通れないのがこの出来事です。

このような形で年末を迎えることになるとは、一年前の時点では夢にも思いませんでした。「石の上にも三年」と何度も自分に言い聞かせ、歯を食いしばって頑張ったというのに、肝心の職場が三年もたなかったのですから、なんとも切ない結末でした。
幸い、前職での経験が渡りに船というべき形で今の職場に買われました。給与は高く、労働時間は短く、始業は遅く、休暇は長く、それぞれ大幅に改善されました。ともすれば封建的、閉鎖的になりがちな業界を離れてベンチャーの革新的な空気に触れることで世界観も変わりました。仮に決断が半年遅ければ、目下の不況でどんな結末を迎えていたか分かりません。結果としては、(語弊はありますが)一番いい売り時で次の職場に移ったのですから、それだけを捉えれば成功といえなくもありません。
しかし、世話になった職場を、よりによって混乱の最中に半ば投げ出すような形で辞めたことについては、「本当にこれでよかったのか」と生涯自問することになるでしょう。何も好きこのんで辞めたわけではなく、本当に辛く悲しい選択だったということだけは申し上げたいですね。もう二度とこんな選択はしたくないのですが、このようなご時世ですから何が起こるか分かりません。来年の今頃はどうなっているのか(不安)

とはいえ、生業の話が「三大ニュース」の一角を占めるようになったのですから、自分にとっては成長を遂げた一年だったということもできます。朝日新聞のいう「ロスジェネ」に生まれ、我国の「失われた10年」をそのまま失ってしまったかのような我が半生でしたが、お陰様でようやく運が向いてきたと実感するのも事実です。前職時代の皆様とも親しくお付き合いをさせていただいておりまして、今も時折声をかけていただけるのはありがたいことだと思っております。このご縁は生涯大切にさせていただきたいと思っております。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます(最敬礼)

ちなみに「三大ニュース」の残り二つには「blog開設」と「五年連続全都道府県走破」を挙げたいと思います…