娘の就職が決まった。
わりとわかりやすいところに価値観を見出す長男と違って
娘はちょっとナナメに生きている。
彼女が選んだ職業は仕事をしながら
自分の時間を充分に持って
絵を描くことも同時にやっていくダブルワークを選んだ。
果たしてそんなことはできるのだろうか・・・
と、たいそうな疑問を持ちながらも
仕事が正社員だからと説得され、
彼女はこの春東京へ行く。
私は自分が年齢を重ねるとともに
今の若者たちが昔からある社会概念に
縛られて動けないような状態なってるって感じてなかった。
まさしく、今、自分の子どもたちがその年齢であるのに。
果てしなく自由である彼らを縛るのは私のような大人だ。
彼らには結婚だってどうだっていいし、
自分の生きたい道を生きてほしいと思っていた。
けれど、娘があまり頑張らずに仕事して絵を描き続けると言ったとき
そうか!この子、そういう子だ!
と改めての感じたことに
動揺し、なんだか心配になるしと。
息子や友人に愚痴と愚痴と愚痴をぶちまけたところ
本来のあんたはそういう人じゃあなかろうよ、と言われて
心が沈静してゆく。
正社員とはいえ、とても安い給料で
彼女が生活することはきっと大変。だけど、
それも含んでのことだからってことらしい。
私はせいぜい、彼女が帰って来れる場所を固めておかねばね。