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ふぅん

闇閃閑閊 ≡ アノニモス ≒ 楓嵐-風

心に降った 通り雨

2010-07-19 19:16:47 | 日々随想
子供の頃 嫌いだったのに
いつの間にか 大好きになった食べ物がある
ブロッコリー アスパラガス カリフラワー


今でも 好きでない食べ物もある
メロン マシュマロ バニラのアイス


子供の頃 好きだったのに
いつの間にか 食べたくなくなった食べ物だってある
マグロ ギュウニク 鶏の皮


ふうん





久しぶりに 自分の調律で ショパンを聞いた


ショパンと モーツァルトが 嫌いだった
今でも 好きではないのだけれど
時々 いいなって思えるから 嫌いではなくなった


圧倒的に 大好きだった ベートーベンは
今でも 好きだと思うのだけれど
ほとんど 家で聞くことがなくなった


選り好みが出来る時代
食べ物だって 音楽だって
好きな時に 好きなものを


だから あえて 好きでないものは
ますます 遠ざかってゆくんだろうな


選り好みが出来る時代
様々なシチュエーションで
本当は いろんな好みが 入れ替わり 立ち代り


でも 受け入れられる心天気の時に
たまたま そこを 通り抜けてくれないと
好き嫌いの地図は 塗り変わってなんかくれないから


今日は ショパンが聞けて よかったな

地下鉄の中で溜息

2010-07-18 23:59:58 | 日々随想
帰りの電車の中で
コソコソ 携帯を取り出して
Jリーグの速報をチェック


・・・はぁ またレッズ 負けちまったよ





今日のグランドピアノは 
ちょっと 曲者だった
全長が短い楽器は 鍵盤も短いから


アップライトもそうなんだけれど
鍵盤が短い楽器は
理想的なアクションの設計が出来ないんだよね


いや それだけじゃないだろうな 問題は


楽器を造ろう という意欲が全く感じられない楽器
ただの商品を 無難に拵えただけの楽器
これじゃ お客さんが 可愛そうなのにな


悪くないプレーの連続より
勝ちへいくプレーの方が
カッコ悪くても 重要なんだからさ


楽器には いつだって罪が無い
楽器を造って 使って 維持するのは
いつだって 人間なんだから


明日も 勝ちへ行くぞ!



線を引いていた午後

2010-07-17 21:29:06 | 日々随想
大きな紙を買ってきた 
長い定規 直角定規 製図の準備
鍵盤から描き始めた


大雑把だけど なんとなくのイメージが
白い紙に 黒い線だけで 浮き上がってきた
でも これで 本当に大丈夫なのかな・・・





途中で何度か 芸大の学生さんに電話して
音域の話や 鍵盤の大きさについて
演奏する立場の意見を聞かせてもらった


たぶん しつこかったのだろう 面倒臭かったのだろう
最後には 「自分の好きなように作ってみたら?」と
もっともな意見をちょうだいし 電話が切れた


ふうん


いや・・・
こんなクラヴィコード 世の中にないから
弦の配分や タンジェントの位置・・・


自分でも ニヤリと笑ってしまった
そして イヒヒと笑ってしまった


うまくいったら 
きっと 自分は天才だと思ってしまうだろう
だから たぶん うまくいかないのだろうけど・・・


午後の部屋は 体温並みの温度
冷房も 扇風機もなく
ただ汗をかきながら 線を描きながら


出来上がって 冷や汗に変わらないように
もう一度 精密に分析してみよう
数日以内には 図面が完成しそうだ!
 

そしてシンプル

2010-07-16 22:24:19 | 日々随想
可能性の塊のような日
まだ聞こえぬ音を 空想しながら
僕等は それぞれのアイデアを
頭と心の中で 図面を引いて 鍵盤を弾いて


ふうん





やがて 実際に三次元の中で
木材と格闘してゆくほどに
可能性は ラッキョウのように 1枚1枚 剥がされて


出来上がった時は
きっと 今日の空想の中の響きとは
大きく 異なるのだろう


でも 仕方ないね


タケミツは 言っていた
防空壕の中で弾いていた 紙鍵盤のピアノからは
実際のピアノより もっと たくさんの音がしていたと


ふうん


僕の今回のコンセプトは 「シンプル」
でも 美しいシンプルにしたいし
有機的なシンプルにしたい


今日 僕等の中で聞こえていた響きを
忘れたくないな
暑さより 熱い夏にしてやる!


大きさと存在と

2010-07-15 23:59:57 | 日々随想
友人の祖母が亡くなった
年齢的に あの戦争を生き残って
昨日まで 生きていたいと思っていただろう魂





生きられることが
いや
もっと 華やかに生きる為に


そんな時代は
きっと 恵まれてるんだろうな


神戸の震災で
僕は 死との距離を初めて知った
数十体の遺体と 遭遇しながら


僕の中で いつだってぶれるんだ
生きること 死ぬこと


でも 友人の死や
関係者の死の悲しみの中で
残された魂の 痛みを知る度に臆病になってゆく


人間は 誰だって
たいした存在じゃないし
でも 誰かに 愛されている


それは 生きた時間の長さに 比例することもなく
知り合いの数に 比例することもなく
悲しいくらい平等な 一人の魂の可能性


命あるものにとって
唯一の平等は 時間なんかじゃなくって
死 なんだ