視界の中で かすかな違和感
ああ 電線が無いんだ
新しい街なんだ
ふうん
でも ちょっと視線を動かせば
大きな通りの 向こう側には
電柱と 電線が いつもの17度の視界
ふうん
その昔 神戸で震災があった頃
僕は 三日後に現地に車でかけつけた
彼女の実家が倒壊したから
彼女と一緒に 到着してみれば
もう すっかり 瓦礫の山で
おじいちゃんと一緒に 途方に暮れることしか出来なかった
人間が造ったものなのに
人間の力は 到底 及ばない領域
3次元は 平べったい2次元へ
物流とか ライフラインとか
まるで健康のように
機能しなくなって 初めて理解した充実していた平凡
ひしゃげた電柱から
死んだ曲線を描いた電線
もう 届かない 幾つもの平凡
ふうん
たぶん 電線は埋めたほうが綺麗
だけど あの空を邪魔する 野暮なザワメキは
どこかで 視界を安心させてくれるんだ
ああ つながってるんだって
一人で生きてゆけないのならば
せめて どこかで
無機質に洗練なんかしないで
有機的に つながりを感じていたいのかも
ああ 電線が無いんだ
新しい街なんだ
ふうん
でも ちょっと視線を動かせば
大きな通りの 向こう側には
電柱と 電線が いつもの17度の視界
ふうん
その昔 神戸で震災があった頃
僕は 三日後に現地に車でかけつけた
彼女の実家が倒壊したから
彼女と一緒に 到着してみれば
もう すっかり 瓦礫の山で
おじいちゃんと一緒に 途方に暮れることしか出来なかった
人間が造ったものなのに
人間の力は 到底 及ばない領域
3次元は 平べったい2次元へ
物流とか ライフラインとか
まるで健康のように
機能しなくなって 初めて理解した充実していた平凡
ひしゃげた電柱から
死んだ曲線を描いた電線
もう 届かない 幾つもの平凡
ふうん
たぶん 電線は埋めたほうが綺麗
だけど あの空を邪魔する 野暮なザワメキは
どこかで 視界を安心させてくれるんだ
ああ つながってるんだって
一人で生きてゆけないのならば
せめて どこかで
無機質に洗練なんかしないで
有機的に つながりを感じていたいのかも