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ふぅん

闇閃閑閊 ≡ アノニモス ≒ 楓嵐-風

僕が君に書く手紙

2010-01-16 21:53:16 | 日々随想
朝6時に合流して 鎌倉へ
後輩は 眠そうな顔をして


信号待ちの時 コピーして束ねた紙を見せて
「こんなの作ってみたんだ」
きっと 関心など示さないと思ったから


『え! これ 凄いじゃないですか! 私も欲しい!」
調律法の設計図 五度圏図っていうんだけれど
それを 100個 ズラーっと並べただけのものなんだけれど





コンサートが終わって
僕等は 海を少しだけ見て
渋滞の環八を 北へ


調律法の件は ただのカタログ
でも 調律指南の本も 
書くことになってることを 話したんだ


内容とか 構成について 話して
でも 僕にとって 一番憂慮してることは
そんなトコじゃないことを伝えた


それは 文章の書き方


20代前半の頃に書いたテキストは
凄く偉そうで 断定的な文体


でも 30代の頃書いた 「調律しませう」は
馬鹿丁寧過ぎて 慇懃でもあって
余計 遠回りな解説になっている


どちらも 僕は そんな文体が嫌いで
そんな話をしたら 後輩もうなずいていた


後輩は 僕が非常勤講師をしていた時代の
調律学校の かつての教え子
僕の書いたテキストは 嫌というほど読まされてきた


『先輩は 両極端なんですよ その中間の文体で書かないと』
「分かってる それが難しいんだよ」
『普通に話してるように書けばいいのに』


ですます とか ~である とか ~だ とか
それ以外で 僕にも書ける 自然な文体なんかあるのかな
後輩を下ろして 自宅へ帰る車の中で 考えた


その時 閃いたのは 全く新しい文体だった
「僕」が「君」に 手紙を書くように 
調律実技を伝えていく


解説とかでなく 
慇懃になる距離もとらず
手紙を書くように 言葉をつないでいく


例えば こんなふうに


・・・・・・・・・・・

調律というと 基礎オクターブの割振のことばかり 考えてしまうかも知れないけど
その前に もっと大切なことがあって 
それは 思った通りに 音を合わせられるようになることなんだ


君が今 ピアノを弾けるようになったのも
簡単な曲や 単調なスケールを 何度も何度も練習して
思った通りに指を動かせる訓練をしてきたからだと思う


だから まず それと同じ練習から始めてみよう


調律は 体の三つの部分を 同時に使ってやるんだ
左手で音を出して それを耳で聞いて 右手でハンマーを回す
この三つの作業が 身についてくれば
少しづつ 思い通りに 楽器の響きを創れるようになっていくんだ

・・・・・・・・・・・・・


ふうん


なんだか このブログの文体と同じじゃん
そっか 「ふぅん」的に 書けばいいのか
んんん いいのか こんなんで… ちっとも新しくないじゃん…