みどりの館 Blog-Edition

前向きな生き方を!熟年からの Hop,Step,Jump !!

一年の計は元旦にあり

2005-01-05 16:02:14 | 雑感
 恒例の箱根駅伝をテレビ観戦した。母校とチームの栄誉を担って、たすきを受け渡して、疾走する選手の力感溢れる姿に魅せられて、お正月番組の中で最も楽しみにしている一つである。
 勝利に沸く大学も願いが届かなかった大学もレースが終われば、ノーサイドで互いの健闘を称えて、来季の飛躍を期して欲しい。

 さて、こちらは大学生の誠にお粗末の一言に尽きる事件である。
 「どうして?そんなことを」「生活費がないので」
 「なぜ?」「パソコンを買ったので」
 「それで銀行強盗を?」「…」 
 パソコンが生活費を食べてしまったという笑えない話である。

 仕送りの生活費を流用してパソコンを買えば、生活費がなくなることは、小学生でもわかる理屈がどうしてこの大学生の判断力を鈍らせたのだろうか。
 まともに働いて正当にお金を手に入れることはできる。働くことは嫌で、お金が欲しいというのは誠に強欲だ。まして銀行強盗を決断し、実行するほどの間違った勇気を正しい勇気に生かしてくれたらの思いがして残念の極みだ。

 正月早々の事件としては余りにも暗いニュースである。われわれ世代の者は、子ども頃に先生や親から「一年の計は元旦にあり」と繰り返し諭されてきた。「今年こそは頑張ってやるぞ」と意気込み、心を新たにして新年を迎えた。

 果たしてこの学生は、新年をどのように迎えたのだろうか。大学4年生というから、春から社会人になる節目の年ではないのか。

 さて、ついでにもう一つ、これも‘寒心’するニュースが今朝報道された。
 同僚の女性警察官の自宅に、前もって用意していた合鍵を使って、勤務中に窃盗目的で忍び込んだとして逮捕された。この34歳の警察官も住宅ローンなど約7000万円の借金に困っての犯行という。

 「金がない」「借金がある」のは、さぞかし辛いことではあるが、問題の解決に人間らしく生きる知恵を絞ってもらいたいものだ。人のものを盗むことは‘人の道’に外れていることは誰でも承知のはずである。

 日本人の心根がここまで地に堕ちてきたのかと心が痛む。他者へのいたわり、思いやりの心が痩せ細っていく病をどう鎮めていけばよいのだろうか。「悪事蔓延って国滅ぶ」ことのないように改めて、年頭に願う。