ももママの心のblog

猫が大好き。有料老人ホームで生活相談員をしています。映画が好きだけど、なかなか見られません。

戦争と平和

2005-06-13 | 映画 さ行
若き日のオードリー・ヘップバーンの輝くばかりの美しさと、トルストイの壮大な物語が素晴らしい。

1956年 アメリカ/イタリア 文芸・歴史ドラマ ラブロマンス ヒューマンドラマ
2005年6月13日 VTR(WOWOW)
監督 キング・ビダー
原作 レオ・トルストイ
出演 オードリー・ヘップバーン、ヘンリー・フォンダ、メル・ファーラー

19世紀の帝政ロシア末期のモスクワが舞台。ナポレオンの侵攻が迫っていた頃、貴族の私生児ピエール(ヘンリー・フォンダ)、彼の親友アンドレイ公爵(メル・ファーラー)、伯爵令嬢ナターシャ(オードリー・ヘップバーン)が愛し合い、命をかけて戦う波乱万丈の大河ドラマ。戦闘場面や華やかなロシア貴族の生活を、豪華なキャストと壮大なロケで描いた。

トルストイの物語はキリスト教の信仰に基いているものが多い。内容が硬そうだし、相当に長いので名作とは知りつつ読まずにいた。映画自体も208分という長大なものである。果たして最後まで見られるかと思ったが、原作の長さの割りにコンパクトにまとめられた映画で、だれることもない。壮大な人間ドラマであり、共感を呼ぶもので、特に硬いものではなかった。しかしなんと、見たことがなかったはずの映画なのに所々記憶が・・・!うんと若い頃に観ていたらしい。当時は華麗な衣装やパーティーの場面、恋愛模様や決闘の場面ばかりに目が行って、トルストイが表現したかった「人間の命の尊さ」などというテーマには全く気がつかったのだろう。感動した覚えがない。情けない。
健康的に明るくロマンチックな娘・ナターシャは心を閉じていたアンドレイの心を開かせたが、彼が結婚を延期したことから遊び人にすっかりだまされる憂き目にあう。連れ子までいる、年齢差カップルの悲劇でもあった。世間知らずのナターシャは遊び人に簡単にだまされ、なんとか駆け落ち寸前で留まることが出来たが、世間に知られて大変なスキャンダルになってしまう。アンドレイは瀕死の重傷で再会するまで、彼女を許すことが出来ない。許した時には死の床であった。
天真爛漫な貴族の娘が短期間に様々な体験をして、ナポレオンを避けて難民状態で逃げていく苦労までするのである。ずっと思いを打ち明けずにそばで見守っていたピエールがやっとのことで帰って来た時には、ナターシャは荒れ果てた屋敷ながらも父や母をいたわって、笑顔を見せながらてきぱきと働く姿を見せるほどになっていた。彼女の驚くべき成長振りがオードリーの自然な演技で、胸を打つ。戦争に傷つきながらも、それでも明日に向けて生きていこうという希望に満ちていた。


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2 コメント

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トルストイ (izumi)
2005-06-15 22:46:05
ももママさん、

こんばんは~。

TB&コメントありがとうございました!



凄いですね~。トルストイの他の作品、読まれているんですね~。

私は1冊も読んだ事ありませ~ん。ロシア文学、なんだかとっても難しそう・・・。

ももママさん、尊敬しちゃいます!

映画、長かったですね。原作の長さって、一体何ページなんでしょう??気にはなるけど、とても読めません・・・。お恥ずかしい限りで。
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私もくじけています (ももママ)
2005-06-16 22:10:36
いやいや、izumiさま

私も途中でくじけているのです。っていうか、途中までも行っていない。最初だけ読んで付いていけなかった。

こんなに面白い話だったら、もう少し頑張っておけばよかったな~
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