ももママの心のblog

猫が大好き。有料老人ホームで生活相談員をしています。映画が好きだけど、なかなか見られません。

マスター・アンド・コマンダー

2005-04-26 | 映画 ま行
アカデミー賞俳優ラッセル・クロウが、艦長を演じる19世紀初頭の海洋スペクタクル。

2004年 アメリカ ヒューマンドラマ、アクション、歴史ドラマ
2005年4月25日 VTR(WOWOW)
監督 ピーター・ウィアー
原作 P・オブライエン
出演 ラッセル・クロウ、ポール・ベタニー、ビリー・ボイド

英国海軍サプライズ号の艦長・ジャック・オーブリー(ラッセル・クロウ)は、クルーたちから信頼が厚い。時はナポレオンが世界制覇を狙っていた時期である。祖国から離れた海上で、フランス海軍の新型船アケロン号と対峙しなければならなくなった。船には彼の親友で博物学者であり、音楽を愛するドクター・マチュリン(ポール・ベタニー)や、あどけなさを残す少年仕官ブレイクニーの姿もあった。

どうも、日本で公開されたときの宣伝が本作の本当の良さを表していないだけでなく、史実をまげて単なる「少年仕官の泣ける映画」に仕立てていたらしい。まるで物語の中心が少年士官のようにも取れる宣伝だったらしい。確かに少年仕官を演じたマックス・パーキスは大変印象的だった。幼い面影を残しながら勇気を持って任務に忠実な姿は純粋さ、そのものだった。しかし、「イギリス軍は兵力を補うために、幼い少年までも戦場に送らざるを得なかった」という事実はないらしい。その上、映画の中でもブレイクニーは弱冠12歳とはいえ、経験を積むために自ら戦場に臨んだエリートとして描かれている。家柄も立派な、誇りと勇気のある少年であり、ずっと年上の水夫たちの指揮をとる場面もある。こんな適当な宣伝をされたのでは、堪らない。

実際のこの映画の主人公は艦長・ジャック・オーブリーとドクター・マチュリンというれっきとした成熟した大人の男二人である。この二人が男ばかりの船の中で友情を育み、お互いを尊重し、支えあい、時には衝突もするのである。根底には強い信頼関係と尊敬がある。
また、19世紀の帆船による戦闘場面にリアリティーを出すための様々な工夫が見られ、アクション映画としても、歴史・戦争映画としての価値も高いと思う。
ダイナミックな海上での戦闘場面やガラパゴスでのロケで得た貴重な映像。危険と常に隣り合わせの毎日に、勇敢で男らしい友情がさりげなく描かれている秀作である。
「ひたすらにジャック・オーブリー艦長を信じ、愛する家族に再び会える日を夢見て戦うが…」などという陳腐なコピーが使われたらしいが、断じてそんな映画ではない。

ついでだが、「ロード・オブ・ザ・リング」ファンとしては、ビリー・ボイドに注目したかったが、いまいち目立たなかった~


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4 コメント

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TBありがとうございます。 (syosei7602)
2005-04-28 00:54:04
僕は宣伝を見たことがないんですが、日本の宣伝ってたまにイヤになることがありますよね。

一番腹が立ったのが「g@me.」。

かなり酷かったです。



まあ、大事なのは本編なのでさして気にはしていないんですけどね。
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本編観れば、真実が・・・ (ももママ)
2005-04-28 08:13:10
コメントありがとうございます。確かに大事なのは本編です。しかし、本編を観なかった人には真実は分からず・・・
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細かい性格だったか? (ももママ)
2005-04-28 21:03:48
はなポテさん、コメントありがとうございます。

私、もろに文系なためか、映画によっては盛り上がって短く書くのに苦労する事もあります気に入った映画について「語りたく」なって・・・

ビリー

ボイドはその後どうしているんでしょうか?歌も上手いので良い役にめぐり合うと良いのですが・・・
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はじめまして (はなポテ)
2005-04-29 09:16:13
トラバっていただきありがとうございました^^

確かにビリー・ボイドあんまり活躍してませんでしたねw

ももママさんの映画レビューは細かいですね☆

自分は大雑把にしか書けませんw

理系野郎なものですから文章を書くのがどうも苦手でw

それにしてもプロフの猫かわいいですね(*´∀`*)
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