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moiのブログ~日々のカフェ

北欧&フィンランドを愛するカフェ店主が綴る日々のあれやこれや

打ち水ジャズ

2005-07-21 23:43:04 | カフェの音楽
えば去年のいまごろは、連日の40℃ちかい暑さにやられて「打ち水」をしてみたり、即興的につめたいドリンクを創作してみたりと、その場しのぎにいろいろなことをやらかしていたのだった。それにくらべれば、ことしの夏はまだだいぶいい。オトナな夏である、いまのところは。

とはいえ、やはり「夏」。暑いものはやっぱり暑いのである。せめて「打ち水」のように、耳元からひんやりクールダウンしてくれるような涼しげな音楽はないものだろうか?そんなコトをかんがえながら吉祥寺のまちを徘徊していたら、レコードショップのスタッフでmoiにもちょくちょく顔をだしてくれるSくんが、そんなリクエストにうってつけのスカンジナヴィアン・ジャズのCDを紹介してくれた。

スウェーデンのボーカリストLinda Pettersson(リンダ・ペッテション)のアルバム「Who are you?」である。けっして存在感のある声の持ち主というわけではないけれど、その透明感あふれるクールネスはまるで大理石にふれたときのような心持ち。風通しのよさは選曲のセンスにも感じられる。スウェーデンの女性ボーカルがたいがいそうであるように、リンダ・ペッテションもまた、ここではジャズからロック、ブラジルまで幅広いレパートリーの曲をとりあげている。とはいっても、いわゆる「スムースジャズ」のような狙った感じは一切なくて、アンダーシュ・パーション(pf)率いるトリオの演奏も端正だし、ときどき絡むベテランウルフ・アダカーのトランペットの余韻もすばらしい。ちなみにラストは、U2のカヴァーで、最近ではプラズのバージョンがヒット中の「Haven't Found」!ほかにもピーター・ガブリエル、ジミ・ヘンドリックス、ジョニ・ミッチェルなど、ふだんジャズになじみのないひとにもとっつきやすいハズ。

寝苦しい夏の夜に。ぜひ。