好きな花は?
高校受験では質問されることがあるようです。
サクラ、ひまわり、コスモス。
まさか、ガマと答える人はいないでしょう。
今回は私の好きな蒲のお話です。
上のほうに小さな雄花があり、下の大部分が雌花だそうです。
神話「因幡の白兎」に出てくる蒲。
最近は都市化や河川岸の補強コンクリートで見かけることも少なくなりました。
『ガマは、ガマ科ガマ属の多年草の抽水植物である。別名、ミズクサともいい、古くはカマとも呼ばれていた。円柱状の穂は蒲の穂と呼ばれる。花粉は蒲黄とよばれ、薬用にされる( ウィキペディア)』
ミズクサは水草ですが、ミスクサ、御簾草とも書きます。
雑草に分類され、どちらかというと嫌われ者の蒲も、こう書くと平安時代の高級感が突然出てきました。
蒲は夏でしょうと思われるかもしれません。
蒲の穂は夏の季語です。穂綿は秋の季語です。
晩夏の青空に槍が突き刺さる軍団は勇ましくもあります。
晩秋は賑やかで
まるで軍団のよう。
真冬は寒さに負けないと立ち尽くします。
春風に揺れるさまには役割を終えた充実感があります。
少しは蒲という植物に愛着が湧いてきましたか。
私は大型バイクで野辺をトロトロと走るのが趣味で蒲の軍団に出会うとうれしくなってきます。
まるで「蒲たち」に歓迎されていかのようで。
それでも、形がおもしろいからって決して手に取って遊ばないでください。大変なことになります(経験者語る)。
【就職指導室・徳永】