早川世詩男 画家
小峰書店
スケーボーの場所が、どこもかしこも禁止され困っていた三人の少年。いい場所を思いついた拓人。それは神社の前の通りだった。そこは、快適で滑りやすい場所だった。いい気分で練習していると神社の管理人のおじさんが出てきた。田中さんというその人は、拓人たちを叱るどころか、スケートボードに興味を示した。しかし、ちょっと足を引きずっている田中さんはスケートボードに足を乗せて怪我をしてしまった。それから僕たちは田中さんの世話をすることになった。毎日田中さんの家に通い、身の回りの世話をしたり、自分の学校のこと、サッカーをやめたこと、中学受験をやめたことなど話した。そして、どうして田中さんが、神社の管理人をやっているのか知ることになる。
おじさんは、優しすぎると言って良いほど、おだやかなおじいさん。拓人は、無邪気ではいられなくなった小学6年生という人生の重みを感じながらおじさんと関わることで癒され、自分にできることをやろうと前向きに行動を起こすところが、とても良いと思いました。