water steppe memo

日々、考えていることをここに記します。
ブログと呼ばずに「日記」としたいところです。

イエローナイフでオーロラ、その27(了)_ああただいま戻りましたという気持ちです

2015年02月22日 22時41分13秒 | イエローナイフ
この旅行の出発前、旅先の気温が知りたくて世界の天気みたいなサイトをみていましたが、イエローナイフそのものの予報やらがありませんでして、まあ、その辺の都市とあまり変わらんだろうとカルガリーやらバンクーバーやらの数字を参照し、それが-10℃でしたから「なんだ日本の北の方とあまり変わらないのか」と勝手に余裕をこいていたのです。いったいどちらのどなたなんだ-30℃だと騒いでいた方は、と。


果たして行ってみると、-30℃でした。まじりっけなし純粋な極北の気候であり、北極圏辺縁部の実力を遺憾なく発揮していただきました。飛行機を降りて最初の呼吸で鼻の中が凍っていくのがわかり、あまりに寒すぎて咳がでるという凄まじさ。私、日本では北国と呼ばれるような土地で生活したことありますけども、なんか、そういう事じゃないんですよ、そういう事じゃない。まったく別の考え方で生活しなきゃいけないような、そんな寒さでしたよ。
何がすごいって、こんなに寒いところに先住民族がいらっしゃって、そしてその後に街ができて、それなりの人口になっている事なんです。そしてそこに大枚はたいてオーロラ見に行く人がかなり沢山いらっしゃり、その観光客向けの産業が成り立ってるんですよね。しかも観光客の多くは日本人なんだそうで、このめたくそ寒いとこにわざわざオーロラ見に来るのは日本人くらいだ、と言われているとかいないとか。そういうのって、食事中に水をのむのはアメリカ人と日本人とカエルくらいだ、みたいな、後ろにプークスクスって付けているような揶揄の側面もある言葉ですが、でも私はそれを聞いちゃうと、
「じゃあ行こう」
という気分になっちゃうんですよね。根がひねくれもんだから。


いやねえ、この日本人観光客向けのサービスってのが凄いんですよ。オーロラ鑑賞施設が日本人ガイドを多数雇っていて、その方々がオールインワンで対応してくれます。空港送迎、アクティビティ対応、オーロラ鑑賞対応、ホテルチェックイン対応、空港チェックイン補助等々等々、いわゆる添乗員さんレベルの事をしてくださるのですよ。こんな極北の街で。日本語で。日本人が。日本人に。


よく旅行界隈では、海外の日本人職員は対応が悪いっていう話を聞くわけですし、私も極めて稀ながらその経験があります。ホテルの日本人職員が英語で話しかけて来て、余ってた現地通貨で支払いしようとしたら「You pay cash?(=クレジットカードで払わないの?)」ってDoも付けずに小馬鹿にするように言われて、貴方のような日本人職員が生み出すべき価値ってのは、英語や海外文化に疎い日本人が来た時にモヤモヤもひっかかりも少なく物事が進むってところなんじゃないの?、と思った事がありますよ。もちろんそのホテルには二度と行かないわけです。
ところがこのイエローナイフの日本人ガイドさん達、主要旅行代理店がノウハウを投入してるんじゃないかというくらい親切丁寧な対応でして、英語はおろか日本語もろくに話せない癖にこんなとこに来ちゃう私のような人間を小馬鹿にする事もなく、「ここはこういう文化だけど、え、知らないで来たの?」みたいに海外であることを振りかざさず、なんというのか、いいですねほんと。華僑の方が現地の華僑と会うってのも、こういう感じなんじゃないかなあという気持ちになったんですよ。適当なこと言ってますけども。


もちろん、郷に入っては郷に従えというように、現地の文化に触れて、それがなんだか自分に合うんだか合わないんだかわからないままワヤクチャになって帰って来るのも楽しいし大切ですけど、私は海外で日本人向けのナントカがあるのを見るとちょっと嬉しくなっちゃうんです。そういう日本人向けナントカは、日本人がそれなりに大切なお客だと思ってくださってるから存在しているわけでして、それにを行ってお金を落とすことで維持応援したいと思っしまったりするんです。


やっぱりね、海外に行くといつも思うわけなんですが、
「いいお客でありたい」
ですよね。立ち振る舞いは当然、お金の落としっぷりの面でも、いいお客でありたいです。そして世界中で健全な日本人向け商売が成り立つようにありたいといつも思いますという、いつもの結論に落ち着いてしまって、ああただいま戻りましたという気持ちです。

ということでイエローナイフ旅行のご報告を終わります。


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