自分で自分を盗撮

題名の通りだ。

 

どうやら自分で自分を盗撮していたらしい。

 

あ、藤原です。

 

さきほど帰宅して、晩御飯を作り、またパソコンで仕事をしようと、

パソコンを触ったら、

Photoboothが、立ち上がっていた。

 

表示には、23:33:35

 

ん？

 

ん？？？？

 

２３時間も、撮影している・・・？

 

うそやん。

おそるおそる、データを開いてみると、

昨夜打ち合わせのためLINE電話をしているところから、２３時間も撮影されっぱなしだったようだ。

打ち合わせの何かのタイミングで、パソコンのPhotoBoothの録画を起動してしまっていたらしい。

全く気がつかなかった。

LINE電話で、あれこれ話しているところは、パソコンの前にいたので、延々自分が電話で話している姿が映っている。

 

その後、本を読む自分の姿、ヨーグルトを食べる自分の姿が延々続く。

寝る前に、知人演出家との小一時間ぐらい電話で話したのだが、座椅子でくつろぎながら話すその様子も、ちょうどパソコンの画角に入る位置だったようで、ばっちり盗撮されていた。

なんだよこのプライベートショットは。

無防備な自分の表情というのは、恐ろしいもので、

そして、自分の顔がおとんに似すぎていて、

ドン引きした。

 

データをすぐに消してしまいたい欲求をぐっと我慢して、

自分の盗撮動画をザッピングしながら確認した。

 

画面が真っ暗になる。

電気を消して寝たのだろう。

数分していびきが聞こえる。

 

自分のいびきを初めて聞いてしまった。

ぜんぜん可愛くない。

おっさんのクマだ。

 

ショックだった。

 

そして、画面がだんだん明るくなる。

朝が来た。

 

不機嫌な女が目を覚ます。

確か嫌な夢を見たのだった。

 

のっそりとTシャツを着替える女。

これもまたクマのようである。

 

誰も見てないと思っているのだろう（当たり前だ）

大きなあくびをする。

 

そして、radikoで伊集院光のラジオを流す。

能面のような顔で朝の身支度をしていたクマ女が、ふふ、と笑う。

 

そこから、１０時間以上、誰もいない部屋がずっと映っている。

だんだん画面が暗くなる。日が落ちてきた。

 

ふと、急に画面が明るくなる。

女のため息が聞こえる。

女がパソコンをいじる。顔が疲れている。

サチモスが流れ出す。

 

画面から女が消え、

台所で物音がする。

フライパンで何か炒める音。

（答えは鮭の西京焼き。と豆苗の卵炒め）

 

しばらく時間をおいてから、またパソコンの前に帰ってきた女。

 

珈琲を飲んでいる。

やはり顔は疲れている。

 

サチモスのアルバムが、終わる。

ふと、目線をパソコン画面の一部にやる。

 

訝しげな顔と、クリックする音。

「２３…？？？」

 

「うそやん。」

 

そこで、動画は終了した。

 

 

以上の調査により、この女は、概ね疲れたクマだったこと判明しました。

そして、重すぎるデータ、即削除いたしました。

 

 

仕事します。

 

ふじわら