習作の貯蔵庫としての

自分の楽しみのために書き散らかした愚作を保管しておくための自己満足的格納庫ですが、もし感想をいただけたら嬉しく存じます。

ララミー劇場(4)

2018-09-20 17:24:53 | テレビ
第4シリーズ


1話「標的の行方」

マイクに発砲してケガさせた銀行強盗を追ってよその町に来たジェスは、その町の厩舎に働く黒人と協力して犯人及びそのグルの悪徳保安官と対決する。
主犯の憎たらしさはかなりのものだが、ストーリー的には外れ。


2話「戦争の英雄」

スリムの元上官で次期大統領候補になった軍人が、ララミーの町の党員集会に出るためにシャーマン牧場に立ち寄るが、身内の選挙参謀に雇われた殺し屋たちから命を狙われる。
スリムとジェスの活躍がほぼ均等の回。ゲストの軍人は実は初期の傑作「星の行方」の保安官の人。ステージママならぬステージドーターの娘が印象的。敵の中の人は、3シリーズの「命がけの夜」の敵と同じ人。内容はまあオマケしてやや当たりに近い普通か。


3話「財産目当ての男」

金持ちの娘をひっかけて後で父親から手切れ金を取る一種の結婚詐欺師が、駅馬車会社重役の娘でスリムの恋人である女に目をつけて行動を開始する。しかし、実は娘にとってあくまで本命はスリムで、詐欺師の男のことは当て馬のつもりだった。内容的には普通。


4話「過去の影」

死んだと思われていたジェスの姉が登場。姉の夫は悪党兄弟に命を狙われているため、保安官代理のジェスは姉の夫を死んだことにして牧場にかくまうが、悪党兄弟はなかなか諦めない。当たり。
以前の「急ぎすぎた正義」(「前科者」)のおじさんが町の人としてモブ的に出てきている様子。


5話「長い道のり」

いわゆる「連行もの」の「呉越同舟もの」。駅馬車強盗に奪われた紙幣を持っている若者をスリムが捕らえて連行する、その過程で金鉱探しの男や若者の婚約者が現れ、やがて強盗一味も金を隠した廃鉱に現れる。
2シリーズの「金貨の行方」のラストに出てきておいしいところを持ってった男(の中の人)が、今回もまた、おいしい場面で持ってく役で登場。
ジェスの出てこない完全なスリム回だが、評価はややオマケして当たりに近い普通。


6話「失われた誠実」

牧場の牛を盗んだ泥棒を追ってきたジェスは、砂嵐の中、倒木でケガをし、旧知の男に救われる。ところが、その男こそ牛を盗んだ首魁だった。さる集落に身をよせたジェスは自身が牛泥棒と誤解され、誤解を晴らすため、旧知の男と決着をつけるべく追う。
ロッド・キャメロンの、実に5度目(?)の登板だが、残念ながら、やや外れに近い普通か。


7話「射撃大会」

DVD収録回。
田舎から恋人と出てきたホビーは、ララミーの町の射撃大会で見事に優勝したが、スリムに恨みを持つ悪党にだまされて、賞金を根こそぎポーカーで巻き上げられてしまう。
スリム回だが、序盤はスリムとジェスの出番が均等で、(本筋に関係ない)ジェスの見せ場もちゃんとある。とにかく単純明解なわかりやすい話なので、当たりとして指を屈しても良さそう。


8話「ダブルイーグル」

金貨を奪って逃走中の強盗団をジェスと保安官とが町の自警団を臨時編成して追跡する。
各自のキャラとそれぞれの思惑をグランドホテル形式で綴る呉越同舟旅路型の回だが、全体的にはやや外れに近い普通か。


9話「正義の向こう側」

逮捕された悪徳議員とその議員の味方のふりをして実は議員を殺そうとたくらむ悪徳弁護士のだましあいと双方に利用される女性運動家の弟子を装う女。
ジェスは本筋に絡まないスリム回。話がわかりにくいので外れ。


10話「悪党の息子」

ジェスの旧知の女性が息子をその父親のもとに連れていく途中で死に、ジェスが代わりに引率していくことになるが、父親というのは実は賞金首のお訪ね者で、ジェスもそのアジトで拘束されてしまう。
実質ほぼ完全なジェス回。普通。


11話「反逆者の宿命」

牧場主の息子が馬車の事故で大ケガをし、シャーマン牧場で馬車を待っていた医師がたまたま駆り出されるが、息子の容態は悪く、腕を切断するしかなかった。その処置に父親の牧場主は怒って逆恨みして医師を殺そうとする。その医師は実はリンカーン暗殺犯を幇助した罪に問われた過去を持っていた。
ゲストの医師は、『西部戦線異状なし』(1930)、『ジョニー・ベリンダ』(1948)のリュー・エアーズ。ジェスはまったく登場しない完全なスリム回。普通。


12話「決闘」

またララミーの保安官代理になったジェスと保安官に憧れる新婚の若者が強盗三人組のうちの二人と対立し対決する。まあ普通か。
スリムの出てこない完全なジェス回(それどころかマイクもおばさんも出てこない)。悪役の憎たらしさはなかなかのもので、保安官事務所に留置されクライマックスで重要な役割を果たす(クラシック指揮者のような風貌の)ケンカ好きの牧師のキャラがいい。


13話「欲望の銃弾」

牧場主の息子が、牛を売った代金を巻き上げられた上に殺されたことから、同行者としての責任を感じたスリムがその町に行く。スリムは、町を牛耳るボスとその弟とトラブルになり、そのまま保安官助手として町に残り、金を巻き上げたイカサマ師を追おうとするが、イカサマ師が仲間割れして失くした金(銀行強盗で得た金)を、よりによって町の保安官が着服しようとする。
後半は初期の傑作「星の行方」を彷彿とさせる。ややわかりにくい話ながら、一応普通ということでいいか。


14話「敵討ち」

逃亡中の殺人容疑者をジェスが銃撃戦で殺してしまうが、その容疑者は盗みはしたが殺人はしておらず、ジェスは容疑者の婚約者から恨まれる。そして、死んだ容疑者の兄弟という悪党がジェスを殺しにやってくる。
悪役の一人がリー・ヴァン・クリーフ。悪役の憎らしさはなかなかで、それが撃たれるときのカタルシスもなかなかなので、やや当たりに近い普通か。


15話「父の思い」

かつて妻を不幸に死なせたことで娘に家出された実業家が、娘を探し出すが、娘は悪党の情婦になっており、父を撃ち、さらに駅馬車強盗の片棒を担ごうとする。
後半はシャーマン牧場立てこもりの展開となるスリム回。評価は一応普通か。


16話「裏切り」

よその町でまたも冤罪で捕まるジェス。町ではジェスの旧友が仲間と強盗を企画しており、ジェスは銀行強盗計画から保安官の目をそらすための陽動作戦に利用される。デイジーおばさんと旧友の恋人の力を借りて、ジェスが自ら主犯を追う。
まあまあわかりやすいところがいいが、評価は普通。


17話「結婚披露宴」

スリムのかつての戦友で強盗団の首領になった男が、別れた妻ステイシーの再婚の結婚式を邪魔すべく襲撃すると宣言。スリムはステイシーとその父、再婚相手を訪ね、迎撃の準備をする。
未練を断ち切るための荒療治として思い出のものを燃やすという発想は何だか『気になる嫁さん』(1971〜1972)25話のラーメン屋台みたい。
ほぼ完全なスリム回。話の流れは決してわかりにくくはないが、何となく感情移入しにくくて、やや外れに近い普通。


18話「逃げ場なし」

先住民との小競り合いを機にジェスと知り合ってシャーマン牧場にやってきたガンディなる男は足を洗った元金庫破りだったが、昔の仲間たちの策略で冤罪に陥り、それを救おうとしたジェスの努力も虚しく、また金庫破りに戻りそうになってしまう。
なかなか感情移入しやすく、当たりと呼んでよさそう。
ガンディを逮捕する悪徳保安官の中の人は、3シリーズの「保安官の後任」のハレックをはじめ、3シリーズの「裸足の少年」の改心する保安官、2シリーズ最終話「白いドレスの夫人」の保安官と、それぞれ別の、一癖ある保安官で何度も出てた人(2シリーズの「闇夜の男たち」の隻眼の獣医でもある)。ゲストヒロインに、後の大女優、エレン・バースティンも。


19話「逃げる者たち」

強盗一味を追っていて撃たれたスリムを救出すべく、ジェスが一味の容疑者を捕まえてスリムがどこで倒れているかを聞き出そうとし、容疑者の姉を呼んで来て説得させようとするが、口を割らない。そこで、スリムの倒れている場所を教えるのと引き換えにいったん留置場からこっそり釈放し、改めて行方を追う。
犯人の憎たらしさはかなりのもので、オマケしてやや当たりに近い普通。


20話「奪われた者たち」

スリムとジェスが馬の売買に行く途中に出会った放浪一家は馬泥棒一味か、あるいは先住民に武器を横流しする連中か。馬を盗られた主戦派の被害者たちをなだめながら、スリムとジェスは平和的仲介を主張し、ジェスは放浪一家のところに説得に行く。
久々にスリムとジェスが一緒に活躍する回だが、話としては残念ながらやや外れに近い普通。


21話「家名と泥」

シャーマン牧場で駅馬車会社の人が三人組の強盗に撃たれて金を奪われ、ジェスも撃たれる。スリムが三人組の強盗を追い、そのうちの一人ハンクを(正当防衛で)射殺するが、ハンクの母親は息子が強盗をしたとは信じず、スリムを逆恨みし、スリムに私的に賞金をかけようとする。
母親の憎たらしさ(というより愚かしさ)がかなりのものなので、ムカついて感情移入しやすい回だが、評価はまあ普通か。


22話「暴力的な男たち」 別題「荒くれ二代」

DVD収録回。
かつて保安官代理をしていたジェスに逮捕された男の長男が(父親はジェスを恨んではいないのに)ジェスを恨んで執拗にケンカを売り、ついにはスリムを闇討ちにしてまでジェスを挑発する。長男が自業自得でジェスに(正当防衛で)殺されたあとは引き続き二男がジェスを殺そうとするが、父親はそんな二男をいさめる。実は長男は死ぬ直前に強盗をしていたことがわかり、その仲間たちが父子から金を奪い、ジェスを今度こそ亡き者にしようとする。
二男の中の人は、3シリーズの「家出少年」の若者の人。おバカだが根は悪いやつではないという若者は地のままなのかピッタリの適役。日本語版での二男の声は青二才役を十八番にする小宮山清。また、日本語版での父親の声は、おそらく宮内幸平。評点はオマケしてやや当たりに近い普通。


23話「屈しない者たち」

野営中の先住民の若者は因縁をつけてきた白人から身重の妻を守るために戦い、銃の暴発でその白人を殺してしまい、先住民の父親が身代わりに逮捕され、先住民の若者と身重の妻はスリムの家に居候になる。先住民の若者が事件に関係していると悟ったスリムは、若者を自首させるが、殺された白人の兄弟たち(実は泥棒一味)が若者の命を執拗に狙って罠を仕掛けようとする。
ジェスは登場しない完全なスリム回。先住民ものながら外れではなく、一応普通か。


24話「昔日のギャンブラー」

カタギになった前科者アーヴがかつての仲間たちから無理矢理に銀行強盗一味の片棒を担がされそうになるが、直前で脱出。しかし、そのときに一味から撃たれてケガを負ってシャーマン牧場にかくまわれる。そして、アーヴが強奪した金を隠していると思い込む一味が、シャーマン牧場を襲う。
スリムとジェスがほぼ均等に活躍。マイクとおばさんも活躍。とくにマイクがボケながらも大活躍。久々に文句なしの当たり。


25話「善悪の狭間」

久々の荒野の呉越同舟旅路もの。金鉱で仲間を生き埋めにして金を独り占めしようとしたが、落馬して荷を積んだラバとはぐれた男。そのラバを見つけて猫ババしようとするジェスの旧友夫妻。猫ババを阻止しようとするジェス。生き埋めから生還して追っかけてきた探鉱夫二人組。その四つどもえで展開される一寸先は裏切りの旅路。
実質ほぼ完全なジェス回。内容は一応普通。


26話「ヒビ割れた信義」 別題「三万ドルの誘惑」

DVD収録回。
ジェスが警護する現金輸送馬車が襲われ、金が奪われる。ジェスに追われた犯人は近くの牧場に金を投げ込んで逃げ、後で回収しようとするが、その牧場の夫人が金を発見し、車イスの夫が金を猫ババすることを目論む。しかし、そこに金を回収しようと強盗たちがやって来た。
ほぼ完全なジェス回。二回連続の猫ババものというか、出来心ものとでも呼びたい系譜。日本語版での牧場主は内海賢二、その妻は小原乃梨子。強盗一味の中に富山敬もいたか。
ロッド・キャメロンの、もう5回目か6回目かの登場。今度は根っからの悪役ではなく、珍しくハッピーエンドなのがうれしい。なので、評点はオマケして、当たりと認定。


27話「終わらない戦争」

シャーマン牧場の敷地内から南北戦争中の馬車の残骸が発見され、軍による砂金の探索が始まり、スリムとジェス、それに戦時中の冤罪による軍解雇の汚名を晴らしたい元軍人とその息子も同行する。
スリムとジェスの出番が比較的均等で、意外な真犯人だが、話自体がわかりにくいので外れ。


28話「謎の男」

シャーマン牧場の牛を盗って対価として金貨を置いていた謎の男は、冤罪死刑から逃亡中の男だった。マイクがその男に助けられたことがあると知ったスリムとジェスは、男とその妻子を助けようとするが、男を私怨から執拗に殺そうと狙う他州の悪徳保安官が町の人々や軍隊を巻き込んで男に迫り、スリムとジェスは分担して男とその妻子を守る。
2回連続でスリムとジェスの出番が均等な回だが、内容はまあ普通か。悪徳保安官の憎たらしさはなかなかなのだが。
また脇役の一人としてリー・ヴァン・クリーフが登場。


29話「連邦保安官」

ジェスが連邦保安官を手伝って凶悪犯の護送に同行するが、犯人を奪還しようとする悪党一味の襲撃により撃たれ、一行はジェスを医者に診せるために予定変更で、当の悪党一味の根拠地の町に立ち寄らざるを得なくなる。
スリムのほとんど出ないジェス回だが、実はジェスも大半は寝込んでいるばかりで、実質的な主役は連邦保安官とその助手という異色回。
3シリーズの「急ぎすぎた正義」の保安官にして「闇への転落」の悪役の中の人が、また悪のボスとして登場。内容はまあギリギリ普通か。


30話「栄光のしるし」 別題「栄光への試練」

DVD収録回。
駅馬車強盗を企てた賞金首の男が、事前に察知し馬車を護衛していたジェスに撃たれ、旧知の友人である元賞金稼ぎの牧師のもとに逃げて行き、そこで息絶える。牧師は結果的に賞金を手にするが、町の人からは白眼視され、強盗の残党たちからも狙われる。ジェスは責任のある立場上、牧師夫妻を守るために奮戦することとなる。
連チャンでスリムのほとんど出ないほぼ完全なジェス回。途中まではイマイチ盛り上がりに欠けるが、最後のほうはなかなかで、全体としては一応普通。
日本語版では、訪問先の町の保安官は山田康雄。ギャング一味の中におそらくたてかべ和也もいる。


31話「捕らわれて」

マイクを連れて釣りバカンスに行っていたスリムは、ケガして気絶している女性を発見し助けたが、そしたら、女性誘拐事件に巻き込まれ、冤罪で誘拐犯一味と一緒に女性の父親から犯人扱いされてしまう。一味は一枚岩ではなく、女性の恋人で女性の父親に交際を反対され父親を恨んでいる若者、単に身代金を目当てに誘拐を敢行した純粋悪の男、女性の父親に古くからの私怨を抱いている黒幕の男の三人の思惑が複雑に錯綜する。
久々の単独スリム回。話はやや複雑だが、恩をアダで返されるようなひどい目にあい続けるスリムが気の毒すぎて、感情移入は、まあしやすい。全体の評価は一応普通。


32話「ヘレナへの道」 別題「ララミーへの道」

DVD収録回。
よその町で牛を売った金を狙われそうになったスリムは酒場の女に助けられ、その女の父親から頼まれて、かつて盗んだ大金を返しに行く道中の護衛同行を頼まれるが、その道中、大金目当ての連中に案の定つけ狙われる。
完全なスリム回で、内容は一応普通なんだが、それにしても最終回がジェスもおばさんもマイクもいっさい出ない回というのは、それでいいのか。
日本語版での父親の声は、ちょっとわかりにくいがおそらく永井一郎。悪徳保安官とその仲間は羽佐間道雄と内海賢二か。冒頭に出てくるライフル少年は小宮山清。
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ララミー劇場(3)

2018-09-19 18:36:43 | テレビ
第3シリーズ


1話「東洋からの客人」

番組の日本での人気をふまえてのサービスイベント回にして、マイク少年の初登場回。
雨の夜に馬車が壊れてシャーマン牧場にやってきた日本人一行。ナイフ投げの芸人と三人娘と合気道のボディーガード。マイクの両親を殺した先住民だと誤解されたり、積み荷の花火を盗賊からアヘンだと誤解されて襲われたりさんざんだが、スリムとジェスと一期一会の友情に結ばれ、ジェスと長女との束の間の愛もめばえる。
琉球風の衣裳を着て丸太小屋にゴザをしいて親子丼を食べたり、提灯を吊るしたり、昔のハワイの日本食堂のようなトホホなモンド感がいい。花火のオチも笑える。所詮はイベント回ながら、当たりに近い普通か。


2話「女性たちの日」 別題「マイク坊やとデイジーおばさん」

DVD収録回。
おたずね者の男が医者に化けて逃げようとして駅馬車でシャーマン牧場に立ち寄り、行き場を失った未亡人デイジーと賞金稼ぎとその妻も居合わせる中で、賞金稼ぎとジェスの衝突、マイクの養育可否を判定する判事の来訪、おたずね者の逃亡と、次々に事件が起こる。
デイジーおばさんの初登場回にして、マイクとデイジーおばさんがレギュラー化する回。機知に富んだ緻密な脚本で、やはり当たりに違いない。


3話「ジュビリーでの攻防戦」 別題「新米ギャング」

DVD収録回。
歯科治療のためデイジーおばさんと町に行ったジェスが強盗の青年を現行犯逮捕したため、行きがかり上、保安官代理として護送することになるという呉越同舟旅路ものだが、例によって金の隠し場所目当てに強盗青年を奪還しようとする悪党一味が経路で待ち伏せる。古典映画『駅馬車』にも似ている。
デイジーおばさん大活躍。DVD版の強盗青年の声は山田康雄。やや当たりに近い普通。


4話「山男の流儀」

息子を殺された男が犯人を私刑にすべく護送駅馬車を襲おうと、中継所たるシャーマン牧場を襲って立てこもる。よくあるならず者シャーマン牧場立てこもりパターンで、ならず者一家の中の末の息子だけはいいやつというのもありがちパターン。
スリムとジェスの出番はほぼ均等で、内容はけっこう飽きさせないので、やや当たりに近い普通か。
1シリーズ1の立てこもりギャング及び2シリーズ5の殺し屋ルークの中の人がまた登場。シャーマン牧場に籠城するのが、よほど好きらしい(笑)。


5話「破滅への一歩」 別題「改心」。

DVD収録回。
ジェスが護衛する馬車を襲い現金を奪った二人組のうち、従犯のほうはかつてジェスに世話になった若者だった。悪徳保安官の「出来心もの」でもある。
ジェス回だがスリムもしっかり活躍。やや当たりに近い普通。


6話「最後の旅」

前科者の男がシャーマン牧場を訪ねてきて、堅気になるということとかつて盗んだ金を返したいと言い、スリムが半信半疑で同行するが、男を憎む亡妻の連れ子である娘と男を父の敵と狙う娘の恋人と男の金を狙うかつての共犯者とで呉越同舟の旅路となる。
またもロッド・キャメロン登場。地獄めぐりのような舞台設定が異色の回だが、最後のドンデン返しが不満でやや外れに近い普通。


7話「命がけの夜」

銀行強盗一味がさびれた元中継所の民家に立てこもり、その家の老婆と孫娘、孫娘の彼氏の保安官代理、商用旅の途中に立ちよったジェスが人質にされる。よくある悪党一味が人質をとって立てこもるパターンで、スリムは出てこない完全なジェス回。
テンポが快適で、孫娘をはじめサブキャラも良く、なかなかの当たりか。


8話「告発者」

駅馬車会社の会議に出席するスリムと買い物ついでに同行したデイジーおばさん。おばさんは、ホテルで、駅馬車会社の幹部が痴情のもつれから愛人の酒場の女を絞殺するのを目撃してしまう。巧みに別の酔っ払いに罪を着せてしまう幹部だったが、デイジーおばさんの証言が唯一の誤算で、そのためおばさんを消そうとたくらむ。
ちょっと倒叙ミステリーの趣。ジェスはまったく登場しないが、今までで屈指の当たり。


9話「狼の子」 別題「チカサン」

DVD収録回。
足の不自由な先住民の青年をジェスが、頭皮を剥ごうとする男や軍から守り、スリムも事情を知って協力し、軍医の協力を得て手術を受けさせる。
先住民ものは外れが多いという傾向通りに、これも外れ。


10話「消えない火種」 別題「インディアン全滅作戦」

DVD収録回。
先住民との戦いにおいて、スリムが預かった攻撃中止の伝令を無視して先住民を攻撃し、軍法会議にかけられた大佐が懲りずに自分の部隊を私兵として引き連れ、あくまで先住民を殲滅しようとする。スリムは大佐の娘の手により大佐の人質となるが、娘の本心は大佐に無謀な行動をやめて亡命してほしいということだった。
先住民ものにやはり当たりはなく、やや外れに近い普通。


11話「伝説のガンマン」

ジェスが保安官の留守中に保安官代理をしているとき、トムという旧知のガンマンが現れる。トムの目的はかつて冤罪で自分を逮捕した保安官に復讐することだったが、黒幕は別にいた。トムの妻がその黒幕の証拠を掴もうとするが。・・・
スリムは登場しない完全なジェス回。内容は普通。


12話「逃亡犯」

スリムの旧友で出所したばかりのギルという男が恋人のジーナと会っていたら、ジーナに横恋慕する悪徳保安官がギルを殺そうと乗り込んできて、いざこざの中で誤ってジーナを射殺。ギルは逃げるが、悪徳保安官はジーナ射殺をギルのせいにしようとし、目撃者であるジーナの友人ライラには偽証するように脅迫。ギルとライラはそれぞれララミーに逃げてきて、悪徳保安官が追ってくる。スリムははからずもそれに巻き込まれる。
悪役の憎らしさは満点で感情移入しやすく、注射の伏線や医者の機転、ジプシー女の婉曲な恫喝などみどころも多い。ジェスは登場しない完全なスリム回だが、間違いなく当たり。


13話「最高の贈り物」 別題「掟」

DVD収録回。
先住民の女に恨みを持つ不逞の兄弟が放火で先住民の女を殺そうとし、スリムが救い出す。先住民の村の掟により、女は命の恩人たるスリムのところに押しかけ女房に来るが、女には同じ部族に恋人がおり、不逞の兄弟も執拗に女の命を狙っていた。オチは寅さん的。
スリム回ながらジェスもしっかり活躍。DVD版の先住民の酋長の声は滝口順平。
先住民ものではあるが、外れとまでは言わず、一応普通。


14話「無法の七人」 別題「無法者の巣窟」

DVD収録回。
よその町で殺人の濡れ衣を着せられて指名手配されケガをしたジェスは、行きがかり上、強盗団の仲間になり、頭領の娘で盲目の女性と恋に落ちるが、銀行強盗に失敗し、一団は転機を迎える。DVD版の強盗団の頭領の声は内海賢二。
スリムはまったく登場しない完全なジェス回。やや外れに近い普通。


15話「裸足の少年」

DVD収録回。
旅の途中にメキシコ人の少年に馬を盗まれたジェスは、ある町まで行き、少年を捕まえるが、その町はワスプがメキシコ人を放逐し奪った町で、町の主の判事はメキシコ人への私怨から、少年を不当判決で死刑にしようとしたため、もともと被害者のジェスが今度はその少年を逃がそうとする。ほぼジェス単独に近い回で、内容はまあオマケしてやや当たりに近い普通か。悪徳判事と戦って不当裁判を暴く話は感情移入しやすいからね。


16話「闇夜の陰」 別題「可愛い牛泥棒」

DVD収録回。
シャーマン牧場の牛が盗まれ、スリムが後を追う。犯人は気弱な老人と不良男と生真面目な女の擬似家族的な三人組で、スリムがそのうちの女を捕縛し、連行するが、捕らえるときに撃たれた傷のため、連行はなかなかはかどらず、その間に女が牛泥棒に手を染めた経緯を聞く。
ジェスはまったく登場しない完全なスリム回。いわゆる呉越同舟旅路ものの典型で、スリムと女がだんだん打ち解けてゆくロードムービー的過程が心地よく、なかなかの当たり。


17話「家出少年」

ララミーの町で臨時代用教員を務めるデイジーおばさんが目をかけていたビルは不良少年で、悪い仲間にそそのかされ、シャーマン牧場の牛泥棒に参加し、現行犯で捕まってしまう。デイジーおばさんのたっての希望で、刑務所送りにしないかわりに牧場で勤労奉仕することになるが、悪い仲間がまた悪行につきあわせようとつきまとってくる。
とてもわかりやすく、うれしい当たり。ジェス回だが、一応スリムの出番もちゃんとある。


18話「南軍兵の帰還」 別題「手榴弾をぶん投げろ!」

DVD収録回。
スリムの牧場にやってきたグランディなる男を襲撃者から護衛しつつ町に行くスリムとジェスだったが、実はグランディの正体は銀行強盗だった。
スリムとジェスの出番がほぼ均等の回。まあ評価としては普通か。DVD版のグランディの声は内海賢二。


19話「高地」 別題「草原に賭ける男」

DVD収録回。
草原を占拠するモルモン教徒軍団とその土地に侵入しようとするカウボーイ軍団。馬泥棒に間違われモルモン教徒たちのキャンプに拘束されたスリムが、行きがかり上、両者共存のための和解の仲介をしようとする。普通。


20話「カリー・ブラウンの死に場所」

ジェスが馬を売った帰り道に銃撃戦に遭遇し、行きがかり上、カリー・ブラウンという男と共闘するが、カリー・ブラウンはおたずね者だった。カリー・ブラウンと誤認され逮捕されたジェスは、恩を仇で返したカリー・ブラウンを探しだそうと、カリー・ブラウンゆかりの牧場に潜入し、再びカリー・ブラウンと接触する。
スリムの登場しない完全なジェス回。一種の人違い冤罪ものにして悪女ものの一つ。やや盛り上がりに欠けるので、外れ。


21話「兄弟」

おたずね者の悪徳三兄弟が真面目な新婚の異母弟のところに押しかけ、新妻を人質にして無理やり強盗に協力させる。スリムが保安官代理として活躍するスリム回。
三兄弟の憎たらしさは満点で、「早く殺されろ!」と感情移入しながら見られるところが、なかなか当たりに近い普通。『スタートレック』のミスター・スポックことレナード・ニモイが悪徳三兄弟の一人として登場している。


22話「ダイナマイト使い」

時限爆弾を利用して現金輸送馬車から大金を盗み出した男をジェスが追い、男の恋人の未亡人とその息子に出会う。
まあまあ退屈しないが、内容は普通ってところか。


23話「野蛮なる日」 別題「トーテムポールの怒り」

DVD収録回。
シャーマン牧場にやってきて先住民に撃たれそうになったコルトンなる男が、先住民に襲われた駅馬車にいた婚約者を連れ戻すべくスリムとジェスとともに駅馬車捜索に向かうが、スリムとジェスはコルトンが先住民から狙われるような何かをやったのではと疑う。
スリムとジェスが完全に対等な回だが、先住民ものということもあり、やや外れに近い普通。


24話「急ぎすぎた正義」 別題「前科者」

DVD収録回。
冤罪で逮捕された前科もちの男のアリバイを証明できるのはたまたまその男とトラブったスリムだけだったが、男は即決裁判で死刑にされてしまい、義憤にかられたスリムは真犯人を暴くべく悪徳判事相手に奮闘する。
サスペンス、冤罪、悪徳判事、保安官の「敵をあざむくにはまず味方」と、感情移入できる要素が揃っていて、確実に当たり。


25話「保安官の後任」 別題「旗の誓い」

DVD収録回。
ジェスが元南軍だったことが発覚。ハレックという元北軍の捕虜収容所長だった男がララミーの町の保安官代理に就任することになり、ジェスは戦争中の恨みを晴らそうと、スリムの制止を聞かず、ハレックを殺そうとする。ちょうどそのとき、ジェスの戦友たちがハレックの保安官代理着任の情報を得て、やはり恨みを晴らさんと集まってきて、ジェスと合流してしまう。
スリムとジェスがそれぞれの立場から対等に活躍するところがなかなかいい。評点は一応普通か。


26話「運命の車輪」 別題「ニセ札の原版をおさえろ!」

DVD収録回。
スリムがかつて愛した酒場歌手の女は、酒場経営者である詐欺師の情婦のふりをしながら、実は昔の恋人のカタキである酒場経営者に恨みを晴らそうとしていた。その酒場経営者がニセ札原版の取り引きをするときがその機会となるか。
DVD版では悪役の声は内海賢二と滝口順平。スリム回だが、ジェスもしっかり活躍。オマケして、やや当たりに近い普通。


27話「山火事」

DVD収録回。
ラーズなる知人の農場の近くで山火事が起こったため鎮火の手伝いに行ったジェスは、ラーズから、文通相手の女性が訪ねて来るので鎮火で手が離せない自分に代わって迎えに行ってくれと頼まれる。ところが、やってきた女は別人のなりすましだった。さらに、そこにその女の昔の男が女を奪還に来る。
なかなか味わいある人間ドラマで当たりに近い普通だが、憎たらしさ満点の息子の生死が不明のところがカタルシス不足で惜しまれる(日本語版のほうでは悪役に殺されたとされていて溜飲が下がるのだが)。日本語版での悪役の男の声は、おそらくジェスの久松保夫の二役。


28話「闇への転落」

蒸発した夫を探しに来て古井戸に転落した妻を、通りがかりのスリムが夫と協力して引き上げようとするが、夫はその前に現金輸送車を強盗しており、早く逃げたい一味のリーダーが救出作業を妨害する。
「急ぎすぎた正義」(「前科者」)のときの保安官が今度は悪役で登場。ジェスは登場しない完全なスリム回だが、やや当たりに近い普通。
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ララミー劇場(2)

2018-09-18 18:55:36 | テレビ
第2シリーズ


1話「ダイヤのクイーン」

ララミーの町にやってきた女ディーラーと夫のケガした元保安官が脱獄囚と対決するのをスリムとジェスが助ける。やや当たりに近い普通。


2話「ジャッカルの追跡」

ララミーの町外れに妻子と住む牧場主の男は、かつて別の町で正当防衛的に町のボスの息子を殺したことがあったが、そのかどで殺人犯として賞金首にされていた。その賞金を狙う下劣な賞金稼ぎから保安官代理のジェスが男を守ろうとするが、町の人はジェスに非協力的。そこに息子のカタキを討たんとくだんのボスがやって来る。
クライマックスは『真昼の決闘』的。やや当たりに近い普通。


3話「だまし合いの西部」

馬車で現金を運んでさる町に住む亡父の友人に会いに来たスリムは、馬車の相方に友人を殺されたうえ、現金を奪われる。そこで馬車の相方だった男の酒場の女に接近して、そこから手がかりを得ようとするが・・・。「サイコ」のヴェラ・マイルズがゲストヒロイン。普通。


4話「ワイルドな風に乗れ」

盗まれた馬が帰ってきたのはいいが、暴れすぎるというのでスリムが手放そうとすると、その馬をかわいがっていたアンディは反発して家出する。そしてアンディは銀行強盗の三人組に拾われる。ただ、その中のリーダーだけは足を洗うことを考えていたいい人で、アンディのことを他の二人から守ってくれる。
アーネスト・ボーグナインが1シリーズ3話以来のゲスト。前回は外れだったが、今回は人情話としてなかなかの当たり。
ただし主役はもっぱら消えたと思いきや復活したアンディで、スリムとジェスの出番は少ない。


5話「執念の復讐」

昔スリムと仲間に懲らしめられた町の悪党が復讐のためにシャーマン牧場に潜入させた男ルーク。ジェスはいち早く感づいて疑うが、スリムはジェスの警告を信じず、取り合わない。やがて復讐実行の時が来るが、そのときには既にルークの中でスリムたちに情がうつっていた。当たり。殺し屋カルダーの回に似ている。ルークの中の人は、実は第1話『駅馬車中継所』のときの立てこもりギャング犯役だった人。


6話「裏街道」

駅馬車会社に売るための馬を仕入れに旧知の牧場主のところに出かけたジェスは、馬泥棒に狙われた上、牧場の元牧童と牧場主の娘の駈け落ち劇に巻き込まれる。
ゲストはロバート・ボーン。また、後の準レギュラー、ララミーの保安官の中の人が初登場。ここでも保安官役だが、別の役。外れ。


7話「45口径」

新任の保安官はギャングたちとの戦いで無様に逃げてしまい、臆病な自分を恥じるが、彼とその妻と協力してジェスがギャング団と戦う。
脇役の一人にリー・ヴァン・クリーフ。やや外れに近い普通。


8話「殺しの免状」

呉越同舟旅路型の回。またも冤罪で捕まるジェス。賞金稼ぎのような変な保安官に連行されるジェスを守るためにスリムも一緒に旅をする。
ゲストの憎たらしさは満点ながら、最後は和解して協力しあってしまうのがカタルシス不足。
だが、スリムとジェスが均等に活躍する回に外れなし。すなわち当たり。


9話「ならず者の宝」

金発見のデマで町から人払いをして、そのスキに銀行から金を奪おうと計画した男は、刑務所に入る前に生き別れになった娘を探していた。偶然町で巻き込まれたスリムは身元を偽って男の仲間になる。潜入パターンの回の一つと分類される。
殺し屋カルダーの中の人が再登場。今度も憎めないキャラ。もちろん当たり。


10話「チャンスは一度きり」

中継所を次々と襲って既存の駅馬車会社との契約を強制解除させる男と手下の無法者たちと流れ者のガンマン、首魁の男に利用される、駅馬車会社に恨みを持つスリムの旧知の女の物語。スリムとジェスが対等に活躍するが、内容は外れ。


11話「パーキソン町の決闘」

銃の暴発事故で死んだ若者の父親が犯人はスリムだと誤解して時代錯誤の決闘を申し込んでくる。スリムは当然断るか、臆病者と挑発され、さらにジェスを人質にされ、やむなく指定の場に向かう。やや外れに近い普通。


12話「ベルの音」

クリスマスの日、駅馬車が着いたときに先住民の襲撃があり、乗客らとみんなでシャーマン牧場に立てこもるはめになる籠城もの。絶望的な籠城の中でキーパーソンの孤児のために気をまぎらわせるための手作りのクリスマス会を行い、油断できない怪しいメキシコ人とも、その中で和解してしまう。
先住民ものに当たりはないが、これは当たりではないまでも外れではなく、まあ普通。


13話「クーバ・スミスの死」

列車強盗のお訪ね者のクーバ・スミスがシャーマン牧場の馬を追って逃げたのでスリムとジェスがそれを追ったが、クーバがその前に射殺した保安官の死体をすり替えられた所持品からクーバと誤認し、スリムたちが賞金を得る。が、当のクーバはシャーマン牧場にその賞金を強盗しに戻ってくる。
スリムとジェスの活躍も比較的均等で、まあ当たりと言えよう。


14話「カンザスから来た男」

ジェスを先住民の襲撃から救ってくれたクレイという男は実は駅馬車強盗だった。しかしネズミ小僧型で、弱者からは奪わない。だから、裁判でもうまく切り抜け、街のヒーローになる。それが気に食わないのがスリムだが、ジェスは立場上、親友兼雇用主と命の恩人との板挟みになる。二人の出番も均等の回。内容は、まあ普通か。


15話「理由なき殺人」

シャーマン牧場で下働きする先住民の男が理不尽に殺されたが、人種差別意識ゆえに正当な裁きは行われそうにない。それに怒って立ち向かうスリムだったが、状況ははかばかしくはない。
スリムとジェスの活躍も均等で全体として悪くないが、決定打に欠け、評価は普通。


16話「金貨の行方」

ジェスの旧知の悪党がシャーマン牧場に現れ、ジェスを拉致して財宝の隠し場所への道先案内を強制する。埋められた宝をめぐっての呉越同舟旅路もののパターン。次々と「敵の敵」が出てきて牽制しあうが、とくに最後の廃墟に隠れていた男がいい。スリムはまったく出てこない完全なジェス回。
評価は微妙なところだが一応やや当たりに近い普通か。


17話「伝説の金鉱」

「冤罪もの」にして「悪女もの」の系譜。殺人容疑をかけられたスリムを救うべく真犯人を探すジェスが、金鉱の地図をめぐる争いに巻き込まれる。『マルタの鷹』と『百万両の壷』を合わせたような着想。これもジェス回。
『キング・コング』のデナムことロバート・アームストロングの名がクレジットにあるが、どこに出ていたか、わからない。オマケして、やや当たりに近い普通。とくに「議員」と呼ばれる悪役の、微妙に憎めないキャラがいい(日本語版ではおそらく滝口順平だったのではないか。てゆーか、それ以外あり得ないのでは)。


18話「サボテン娘」

ジェスを訪ねてきた娘は強盗家族の娘だった。ジェスは娘を冷たくあしらうが、スリムはいつもの調子で娘に惚れてしまい、娘を更生させようと町の牧師のところに預けた。が、そこに娘の家族が娘の持つ分け前の金を狙ってやって来る。
スリムとジェスの活躍もおおむね均等だが、最後のドンデン返しが腑に落ちない。やや外れに近い普通。


19話「闇夜の男たち」

強盗一味のボスが撃たれたので銃弾を摘出するため医者を拉致せよということになり、ララミーの獣医が間違って拉致され、スリムと町の女も巻き添えに拉致られる。
最後のカタルシスはまあまあだが、物語全体としては外れ。


20話「標的の男」

ある悪党の裁判のために、連邦保安官が証言者の移送のためララミーを通る。スリムとジェス、それに移送を妨害するかに見せて実は証言させたい犯人の妻とが協力して、犯人の手下から証言者を守ろうとする一種の「籠城」ものパターンの回。
久々にジェームズ・コバーンがゲストで1期のときよりメインの扱い。内容はやや単調で、外れに近い普通ってところか。
しかし、2期は1期に比べるとジェス回、スリム回の明確な区別のない対等回がけっこう多いな。


21話「リムロック」

シャーマン牧場の敷地内で薬の移動販売屋が殺され、スリムも撃たれる。逃げた犯人の馬の毛並みを手がかりにリムロックの街に犯人を追ってきたジェスは、街を支配する悪徳保安官とその助手に罠にかけられ不当逮捕されるが、実はその悪徳保安官はアル中でかつヤク中だった。
後半がユニバーサルの怪奇映画みたい。内容は一応普通だが、類型的ではない着想の回には違いない。準レギュラーのララミーの保安官の、何気にこれが初登場回か。


22話「狩るか狩られるか」

白人の父と先住民の母との間に生まれた息子が父から継いだ牧場を先住民に寄贈しようとするが、周囲の者はみんな快く思わず、妨害しようと監禁する。
チャールズ・ブロンソンがまたゲスト。ジェスはまったく登場しない完全なスリム回。内容はやや外れに近い普通か。


23話「絞首台行きの兄弟」

インテリに化けた悪党というパターン。金山を探す学者に扮した脱獄囚がスリムに盗品の埋め場所へと案内させる。事情をわからずに追う不良兄弟と脱獄囚の正体を見破って追うジェス。外れ。


24話「返すべき借り」

ジェスが保安官代理をしていた晩に賞金稼ぎの男が連れてきたおたずね者はジェスの命の恩人だったので、ジェスはあえて逃がし、その後で改めて追跡する。
潜入パターンのジェス回だが、とにかく話の流れがわかりにくく、外れも外れ。


25話「殺し屋たちの勝算」

昔の正当防衛殺人を逆恨みされ次から次へと殺し屋を送り込まれている男をシャーマン牧場にかくまうが、案の定ララミーの町に殺し屋が来る。
殺し屋の一人がリー・ヴァン・クリーフか。わかりやすい話でスリムとジェスの出番も均等で、久々の当たり。


26話「苦い栄光」

ジェスの軍時代の戦友が軍の給与の金を金庫から持ち逃げしたため、司令官の依頼でジェスが秘密裡に追うが、持ち逃げは男の妻の筋書きで、妻は金を奪わせておいて、後で愛人に男を始末させるつもりだった。いわゆる「悪女もの」の典型。やや外れに近い普通。


27話「回転草の馬車」

「冤罪もの」にして「呉越同舟旅路もの」のパターン。ある農夫の父子が賞金首の男を捉えて、生かして護送しなければいけなかったのにトラブルの勢いで射殺してしまったことから、通りがかりに出会った見ず知らずのスリムを身代わりに保安官につきだすというとんでもないことを思いついてしまい、スリムはとんだとばっちりで護送車に乗せられてしまう。護送車の中のギャングの男は仲間と示しあわせて護送車を襲わせようとしており、一方、護送車の中の山男を心配してついて来る婚約者の先住民女もいた。
評価は微妙だが、一応普通か。


28話「人生の分かれ道」

またも呉越同舟旅路もの。ジェスが臨時手伝いで乗り込んだ現金輸送馬車が奪われ、ジェスと乗客たちは徒歩での旅を強いられるが、そんな中でもジェスは犯人追跡に執念を燃やす。
スリムはまったく登場しない完全なジェス回。外れ。


29話「無法者の烙印」

スリムの子ども時代の恩人で「先生」と呼ばれる老人は、盗賊団の長のようになっており、スリムを呼び出して、保安官代理の死体が自宅にあること、しかし犯人は自分ではないことを明かして相談する。スリムは出頭を勧めてララミーの町まで同行するが、裁判は公正には進まない。
一種の「悪女もの」の系譜で、かなり変わった着想の回だが、内容としては外れか。


30話「日陰に生きる男」

かつてのジェスの恩人が犯罪者として登場するパターン。ディクシーという賞金首の男とジュリーという連れの女を保護しつつかくまうジェス。例によってコンプライアンス重視の融通の利かないスリム。あまりに昔と変わり果ててしまったディクシーに、ついにはジェスも離れてしまう。
「殺し屋カルダー」と「ならず者の宝」のロッド・キャメロンの三度目の登場だが、今回は当たりではなく、せいぜい普通。


31話「奇妙な仲間たち」

またもやスリムの呉越同舟旅路もの。先住民に襲われた駅馬車を、先住民を避けて古い廃道に通そうと、人を募って旧道の整備工事に出向くことになるが、次から次へとメンバーが殺されていく。
最後の犯人像には意外性があるが、全体の内容は外れ。


32話「白いドレスの夫人」

一見、貧乏で苦労している牧場経営の未亡人。だが、実は亡き夫が強盗して得た大金をどこかに隠しているはず・・・という駅馬車会社からの指示で潜入するスリムと、それを邪魔する、未亡人に惚れている不良保安官と、不良保安官に雇われるならず者たちの攻防。
いい人が実はラスボスだったというベタながらも楽しいオチが最後にあるので、評点はオマケしてやや当たりに近い普通。
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ララミー劇場(1)

2018-09-17 09:20:42 | テレビ
 というわけで、ここからは、『ララミー牧場』各話のあらすじと一口コメントを記す。
 もともと自分の備忘メモに過ぎないが、せっかくなので、こんなのでも誰かの役に立てばと。

 だんだんと書いているうちに興に乗ってきたということか、最初は淡白に一行ぐらいで済んでいるのが、後になるにつれどんどん詳しく長くなっていくのはご愛嬌。


第1シリーズ


1話「駅馬車中継所」

ジェス登場編。ギャングがシャーマン牧場にたてこもる。やや当たりに近い普通。


2話「栄光の旅路」

旅の女牧師に惚れた、ジェスの知り合いの変な男。当たり。
その「変な男」は、『刑事コロンボ/ホリスター将軍のコレクション』(1971)のゲスト犯人の人だったりして。
ホーギー・カーマイケルがピアノを弾くシーンは、ジャズファンにとっては貴重な映像ではないか。


3話「炎に囲まれて」

先住民を誤って射殺した女とその夫が先住民に包囲される。外れ。


4話「脱走兵」

脱走兵をジェスが守るが、ジェスはだまされていた。外れ。


5話「星の行方」

盗まれた金を着服して女と逃げようとする保安官の出来心。当たり。


6話「ならず者たち」

盗んだ金の隠し場所をめぐる盗賊団の駆け引きと、彼らの中に潜入するジェス。やや外れに近い普通。


7話「鉄の大尉」

裁判の場から逃走した元軍人にスリムとジェスが人質にされ、酒場の女リタを迎えに行く。やや外れに近い普通。


8話「殺しの依頼は局留めで」

殺し屋カルダーがケガをしてシャーマン牧場の世話になったことから更生のきっかけを掴む。当たり。


9話「甘い逃避行」

夫を撃って金を持って逃げた人妻のローレルが、一緒に逃げてくれとジェスを巻き込む。普通。
ローレルの役は、後の大女優、ジーナ・ローランズ。


10話「将軍死すべし」

スリムを訪ねてきた戦友は、自分の上官を処罰した将軍の馬車を襲撃しようと、上官とともに牧場を占拠する。普通。


11話「暗黒の評決」

ジェスの旧友を殺人犯として誤認「逮捕」した上、私的な「裁判」にかけ私的に「処刑」した人々が、真犯人逮捕後に逆に裁かれる。
スリムとジェスの活躍がほぼ均等で、やや当たりに近い普通だが、最後は異様に唐突。


12話「聖職者」

先住民の村に単身で和平の使者に出向こうとする空気を読まない神父を、ジェスが妨害者から守る。やや外れに近い普通だが、最後は異様に唐突。


13話「真剣勝負」

八百長ボクシングのプロモーターにだまされるジョンジーと瓢箪から駒で試合に出る羽目になるスリム。意外にも当たり。
作中で一発も発砲されない(そもそも銃が出てこない)という回は、きわめて珍しく、その意味で「西部劇らしくない」とも言えるが、実は、この回こそが日本における最高視聴率獲得回らしい。


14話「寂しき銃」

ジョンジー主役回連チャン。十五年前の息子の死でスリムの亡父を逆恨みする男が、仇がもう死んでいるなら代わりにスリムを殺そうとし、それをジョンジーがスリムに内緒で解決しようとするが、そこに問題の男を狙う見かけ倒しの賞金稼ぎも絡んでくる。当たり。


15話「物言わぬ男たちの夜」

元保安官の男がスリムの土地を借りて、ならず者たちの更生の場にしようとするが、町の人からは偏見の目で見られ、あらぬ疑いをかけられる。外れ。


16話「峠の決死行」

先住民の動きを阻止すべく軍隊の手伝いに徴収されたスリムとジェス。先住民にさらわれていた女とスリムとのつかの間の情事。外れ。


17話「闇への疾走」

ヤクザが支配する町で、金鉱探しの老人と町のボスの情婦と双方を助け出そうとするジェス。やや当たりに近い普通。


18話「牛追い」

不景気のため、牛泥棒にだまされて仲間になってしまうスリムとジェス。普通。


19話「復讐の日」

妻殺しの容疑者を保安官代理として駅馬車で移送するジェス。一行をメキシコ人の集団が襲う。容疑者を私刑するために。しかし実は冤罪だった。普通。


20話「リリーの伝説」

盛りを過ぎた歌手のリリーとその夫でトランプ詐欺師のベン、ベンと詐欺被害者のシャンハイ、シャンハイとジェス、ジェスとベン、シャンハイとリリー、それぞれにトラブルがあるも、最後は綺麗に収まって、誰も死なない。やや当たりに近い普通。


21話「死を呼ぶ嵐」

軍刑務所から抜け出し妻と逃げようとする男と、その男を密告者として狙う殺し屋とジェスとスリムとの竜巻襲来の日の駆け引き。やや当たりに近い普通。


22話「駅馬車会社からの使者」

駅馬車運営会社からの伝言として、スレイドなる殺人趣味者(?)がジェス解雇を居丈高に言ってくるが、ちょうどその頃、シャーマン牧場の馬が盗まれていた。マーク・トウェインも登場。普通。


23話「縄と銃弾」

強盗殺人犯が持って行き損ねた金庫を第一発見者がネコババしようとして策を練る。ジェスは出てこないが当たり。


24話「アルタメサの決闘」

さる牧場主の盗まれた金の奪還を任されたジェスと牧場主の娘が、奪った男を探しに一緒に旅をする。女同士のキャットファイトつき。普通。


25話「憎しみの街路」

殺人で刑務所に入っていた男が仮釈放になり、その身元をスリムとジェスが預かるが、それを快く思わない者が嫌がらせをしてくる。チャールズ・ブロンソンがゲスト。やや当たりに近い普通。


26話「前進か死か」

銀行から金を奪い守衛を殺した犯人を追うスリム。犯人と行きずりの金鉱探しの夫妻とともに干魃の中をはからずもともに旅する。やや外れに近い普通。


27話「夜明けの処刑」

無責任な保安官に保安官代行を押しつけられたスリムが強盗の絞首刑を実施せざるを得なくなって、死刑囚を奪還しようとする悪党たちとの決闘に追い込まれる。やや当たりに近い普通。


28話「守る者たち」

新入植者たちと旧来の牧場主の対立に介入する悪党クレイグを、牧場主である夫をクレイグに殺された未亡人(実はクレイグと不義密通、後に敵対)に翻弄されながら退治する。普通だが最後は異様に唐突。


29話「鞍と拍車」

とある町で、町長に乞われて保安官になったスリムとジェスが女牧場主と町の悪党との揉めごとに巻き込まれる。話がわかりにくいので外れ。


30話「真夜中の決起」

軍の荷馬車を襲って武器弾薬を奪おうとする悪徳政治家とその手下たちのもとにひと芝居うって潜入するジェス。やや外れに近い普通。


31話「墓場へ続く道」

ジョンジーの脱臼治療のため町に行ったスリムは鍛治屋と旅人の喧嘩を仲裁するが、喧嘩を止めるために発砲したことで旅人が死に、裁判にかけられてしまう。ジェスは出てこないか当たり。


32話「勇気ある抵抗」

荒野の砦を舞台に保安官とその助手のジェスが脱獄囚一味と戦う。
ララミーやシャーマン牧場が全く出てこず、世界観を共有しているのかどうかもわからない、前日談なのかどうかもわからないが、パイロットフィルムなのだろうか。内容はやや当たりに近い普通。
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ララミー劇場(序説)

2018-09-16 17:54:26 | テレビ
 『ララミー牧場』は、1959年から1963年にかけて、計4シーズン放映された米国のテレビ西部劇である(※1)。日本でもテレビ朝日系列で放映され、大人気を博したとのことである(※2)。
 主人公は、両親亡き後に牧場を継いで自営しつつ、駅馬車中継所(※3)を兼業するスリム・シャーマン(※4)と、スリムの片腕として牧場を共に支える元流れ者の早撃ちガンマン、ジェス・ハーパー(※5)。この二人が全4シーズン通じての主役として、だいたい交互に一方が主役をやり、もう一方が脇にまわる(※6)。
 また第1シリーズには、スリムの弟のアンディ少年(※7)と、先代以来の番頭格である家事まかない担当のジョンジー老人(※8)が、第3・第4シリーズには、ジョンジーに代わる家事まかない担当のデイジーおばさん(※9)とスリムの養子になった孤児のマイク少年がレギュラーで登場する(※10)。

 なお、余談ながら、ウィキペディアやその他の文献に間違いが多いことを指摘せねばなるまい。たとえば、ウィキペディアの2018年9月現在の記述では、3シリーズの1話はマイク初登場編なのに、マイクが出ていないと書かれていたり。本来ならスリムが主役なのに、ジェスのほうが人気が出たためスリムからジェスに主役が交代した・・・というのも記憶錯誤。1シリーズの最初から二人は同格で、ほぼ交互に主役回があった。
 これらの誤謬は、再放送がなかなかなく、日本はもとよりアメリカでも資料が少なかったせいかもしれない。たとえば、わが国では、社会現象を起こすほどのヒット作でありながら、70年代以降、再放送がなかった(※11)。
 それが2017年頃から衛星劇場で流れるようになり、それが幾度もリピートされたおかげで、われわれ世代にとっても身近になった。また、収録話数は少ないながらも、当時の貴重な日本語吹き替え版を収めたDVDも出ている。

 以下、自分の備忘メモとして書いておいた各話のあらすじや感想を掲載しておこう。



(※1)
原題は「牧場」のつかない『Laramie』で、これはワイオミング州の都市の名前。つまり舞台になる町の名前そのままである。日本の感覚でいうと『長野』とか『松本』とか『上田』とか『飯田』とかっていうドラマタイトルである。
そういえば、これは余談になるが、あの人気ロマンティックラブコメ『ノッティングヒルの恋人』(1999)も、原題はただの『Notting Hill』である。こちらは、ロンドンの高級住宅街にして同時にフリーマーケットが盛んな庶民的な街でもあるということだから、『三軒茶屋』みたいな感じのタイトルだろうか。


(※2)
『ララミー牧場』は、もともと淀川長治氏のテレビブレーク作であり、『日曜洋画劇場』(1966~2013)にレギュラーで出るようになったのは、『ララミー』が大ヒットし、テレ朝でVIP的存在になった流れからである。私はテレ朝の日曜洋画ムック『映画はブラウン館の指定席で/淀川長治と『日曜洋画』の20年』(1986)で、最初にこのドラマに興味を持った。


(※3)
長距離を走り続けると馬が疲れるので馬の交換をしつつ、乗客にもコーヒーなどを提供する、今日でいうなら給油と休憩のできるサービスエリア。ちょっと昔の言い方をすれば、ドライブイン。


(※4)
スリム・シャーマン役の俳優は、ジョン・スミスというまるでキョンの偽名のような簡単な名前である。


(※5)
ジェスのロバート・フラーは日本で大人気になり、来日時には空港にファンが殺到し大フィーバーになったという、言わば60年代のヨン様か。


(※6)
日本語吹き替え版ジェスの声は久松保夫。すなわち『スタートレック/宇宙大作戦』(1966~1969)のミスター・スポックの声の人である。劇場映画のほうでは、ヴィスコンティ映画の名優バート・ランカスターのフィックス(定番)声優として知られる。
いっぽうスリムの声は村瀬正彦。私の記憶に残るのは『ドラえもん/のび太の大魔境』(1983)に登場する王子(演ずるはアトムの清水マリ!)の愚直な従者役である。


(※7)
町の高等学校に行ったという設定で2シリーズ以降では消えるが、2シリーズに1回だけゲスト復帰の主役回がある。
日本語版の声はナタリー・ウッドの渋沢詩子だったらしいが、アンディの登場回はDVDに未収録のため、私は未聴である。残念。


(※8)
ジャズのスタンダードナンバー「スターダスト」、「ジョージア・オン・マイ・マインド」で有名な作曲家のホーギー・カーマイケルが、なぜか俳優としてレギュラー出演。日本でいうと小林亜星みたいなものか。
なお、日本語版の声は、『タイムボカン』シリーズ(1975~83)のグロッキー、ボヤッキー、トボッケーらや、『巨人の星』(1968~1971)の伴宙太、『もーれつア太郎』(1969~1970、1990)のココロのボスなどが有名な八奈見乗児(やなみじょうじ)だったそうだ。


(※9)
デイジーおばさんの役のスプリング・バイイントンという人は、『若草物語』(1933)、『我が家の楽園』(1938)といった戦前の名作で既に母親役をやっている実はキャリアの長い大女優である。が、上記の映画と『ララミー』のときとではかなり雰囲気が変わっているため、上記の映画を見ている人でも、おそらく言われなければ同じ女優だとは気づかないのではなかろうか。


(※10)
他にララミーの町のモート保安官(たぶん声は雨森雅司なのだ。それでいいのだ)と駅馬車馭者のモーズが準レギュラーとしてたびたび登場。


(※11)
たとえば、私の若い頃(80年代後半〜90年代前半)、深夜に『スパイ大作戦』(1966〜1973)や『ミステリーゾーン』(1959〜1964)が再放送されることがあっても、『ララミー』はなかった。
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