平成２３年度不払い残業代 １８％増の１４６億円

　全国の労働基準監督署が、平成23年４月から平成24年３月までの１年間に、残業に対する割増賃金が不払になっているとして労働基準法違反で是正指導した事案のうち、１企業で100万円以上の割増賃金が支払われた事案の状況を取りまとめの発表が厚生労働省からありました。

　以下の通りです
□是正企業数
　　1,312企業（前年度比 74企業の減）
□支払われた割増賃金合計額
　　145億9,957万円（同 22億7,599万円の増）
□対象労働者数
　　11万7,002人（同　1,771人の増）
□支払われた割増賃金の平均額
　　１企業当たり1,113万円、労働者１人当たり 12万円
□割増賃金を1,000万円以上支払った
　　117企業で全体の8.9％、その合計額は83億223万円で全体の56.9％
□１企業での支払額
　　最高…26億8,844万円（建設業）、
　　次いで…９億8,207万円（金融業）、７億5,687万円（小売業）

　ご本人だけでなくご家族の方などから、都道府県労働局や労働基準監督署へ「長時間労働」「賃金不払残業（いわゆるサービス残業）」に関する相談が多数寄せられているのが現状です。労働基準監督署は、労働者などから情報が寄せられた事業場などに対して重点的に監督指導を実施しています。

　残業代を払わないことは当然ダメなことです。そのことはわかっているのに何故？
　意図的な悪意のある場合は別として（そのような方は厳重に罰せられます。）

　社長さんの中には、残業代も含めて給料を渡しているので別に支払う必要がないと考えておられる方がいます。さて、どこから（いくら）が残業代かわかるようにしていますか？残業代を前払いしているつもりでも、「これは残業代です」とわかるようにしておかないとトラブルの素です。払っている残業代より多くの残業をしていたら、差額は払わなければいけません。

　ややこしいですか？きっちりと管理することが重要です。
　御社の給与の支払い方は万全ですか？心配なら、ご相談下さい！