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MIUコンサルティングオフィス・社会保険労務士三浦剛のブログです。

労基署への不服申告が急増

2010年05月10日 | 労働法
昨日、新聞を読んで最初に目がとまった記事です。

【解雇・賃金不払い不服申告が急増】
  ~54年ぶり4万件超 新興企業の違反多く~
        《日経Web 2010/5/8 19:46》より
 雇用情勢の悪化で労働問題が生じ、労働基準監督署に不服を申し立てる労働者が増えている。厚生労働省によると、2009年の労基署への申告件数は4万2472件と1955年以来、54年ぶりに4万件を超えた。賃金不払いや不当な解雇を不満とするケースが多い。ただ、足もとでは景気回復の兆しもあり、「件数は落ちつきつつある」(厚労省)という。

 申告件数は08年と比べ8.1%増と、3年連続で増えた。理由別(重複あり)にみると、最も多いのは賃金不払いで3万4597件だった。景気の悪化で賃金を支払う余力がなくなった企業について、調査を求める労働者が多い。次に多いのは不当な解雇で8869件だった。このほか、もらった賃金が最低賃金を下回っていたというケースもあった。

 申告件数は00年以降、3万件を超えている。景気低迷のほか、法令順守などが十分でない新興企業による違反が後を絶たず、件数を押し上げている面もあるとみられる。

 全国約320カ所の労基署は、雇用問題に関する労働者の申告を受け付けている。寄せられた申告をもとに調査を実施。労働基準法などの法律違反が発覚すれば、企業に是正を勧告する。勧告に従わない企業は送検されることもある。 

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 「賃金が支払われない」これは大問題、生活に直結するだけに申告しますよね。
不況で「払いたくても払えない」ことも多くありますが、「払えるのに払えない、払いたくない」という悪質なケースも多々あります。そういう場合に、記事にもあるように「是正勧告」勧告に従わない企業は「送検」になりますね。

 倒産して、賃金不払いを起こした。賃金不払いで虚偽報告をした。時間外協定書の偽造。最低賃金法違反等々が送検された事例です。
 もっと厳しいのが労災かくしや石綿対策を怠る等の労働安全衛生法違反です。命に関わることですから、当然ですね。

 法令順守ですよ!