【ワシントン時事】カーニー米大統領報道官は18日夜(日本時間19日午後)、北朝鮮の金正日労働党総書記の死去発表を受けて声明を出し、「朝鮮半島の安定と、同盟国の自由と安全保障に引き続き関与していく」と強調、日韓防衛への決意を表明した。また、日韓両国と緊急協議を行っていることを明らかにした。オバマ政権は、金正恩新体制への継承に伴う軍事挑発の可能性に警戒を強めており、日韓両国との連携で、朝鮮半島不安定化の回避に全力を挙げる方針だ。金総書記の死去で、対話局面に入った米朝協議の行方も不透明になった。米政権は、金正日総書記の健康不安説が以前から取り沙汰されてきたことを受け、権力継承の動きを注視。北朝鮮が過去の権力継承時に挑発行為に出た点を踏まえ、朝鮮半島有事や北朝鮮体制崩壊も念頭に在韓米軍の備えを進めてきた。ただ、後継者の正恩氏に関しては未知数の部分が多く、米軍高官らは、正恩氏が若さと未熟さから誤算に基づき軍事行動に走る危険性に懸念を示していた。同氏が軍事強硬路線に動いた場合、米政府は対話モードに入った対北朝鮮政策の見直しを迫られる可能性もある。このため、オバマ政権は、挑発には断固たる措置を取る姿勢を堅持しつつ、正恩新体制の出方を見極めた上で、関与の糸口を模索していくとみられる。金総書記死去のニュースは直ちにオバマ大統領にも伝えられた。(jijicom)
アメリカは、北朝鮮の金正日労働党総書記死去発表を受け、日韓両国と緊急協議を行っていることを明らかにした。過去に北朝鮮が「権力継承時の挑発行為」を踏まえたものですが、過剰反応よりは、冷静に「情勢を見極める姿勢」が最善であることは言うまでもないことです。アメリカは、正恩氏の若さと未熟さに懸念を示している。市場(マーケット)も、アジアの懸念材料(不透明感)にマイナスに反応している。しばらくは「様子見」にしても、この地域のこれからを考えた場合、アジア周辺国(中国・韓国・日本)が、早期の課題解消のために協議しなければならない。「関与の糸口」は、できれば北朝鮮が設定すべき・・・。