尾道を歩く3
尾道の街を歩いていると、時代に取り残された場所に出会うことがあります。意図してこのようなところを演出しているのかもしれませんが、歩いていて楽しい。金沢にもレトロな感覚が生きていますが、尾道にもそれがあるらしい。かなり古い自販機が並んでいます、わたしも一度は目にしたフレーズが飛び込んできます。こういうものには、イメージの喚起効果があるようです。
尾道を歩く2
瀬戸内の海、行き交う船が景観にアクセントを与えている。この光景を眺めているだけで、心豊かな時間を過ごせます。古今東西、海の上が人やものを運ぶもうひとつの流通網であることを再認識する。
だからこそ情緒に満たされた場所にもなる。
想い出のイタリア17B
石積みの狭い路地の上は、小さな畑になっています。路地を通る人から見える畑の周辺には、花や木が植えられています。イタリアの人々にとって花の色や香りは、生活を豊かにするもので欠かせません。毎日楽しみながら手入れをしています。島にはお年寄りが多いのも日本と同じです。
想い出のイタリア17A
暑い日が続いています。ぼんやりと日々を過ごしています。そこで再び「想い出のイタリア」シリーズに戻ります。イタリアに見られるちょっとした心を探ってみましょう。島に興味があり、半島に近い無数の島からいくつか見ていきましょう。島にはいるとほとんど歩くことになります。車が入らない狭い路地が多いからです。この写真に見られるように狭い路地でしかも曲がりくねっていますので、石積みはできるだけ垂直に近くなります。少しでも狭い土地を有効に使うための工夫が、随所に見られます。
想い出のイタリア16
イタリアの路地は石畳です。アスファルトでは味気ないし、情緒もなにも消えてしまう。この石畳には、それぞれの街に特徴があります。歩く音に街のリズムがあり、心持ち遅れて聞こえてくる、足音が追いかけてくるのです。ベネチアの石畳です。
コロッセオに見られる「ギリシャ建築様式」
美術史的に見て貴重な建造物が、ローマにある有名な「コロッセオ」です。柱の上部の飾りにギリシャの様式が採り入れられています。1階の柱がドーリア式、2階の柱がイオニア式、3階の柱がコリント式になっています。このあたりも建築様式がわかっていると楽しめる部分です。アーチが奥行き方向に連続するトンネル状、カマボコ状の構造を見ることができます。これが「ヴォールト」です。この貴重な「コロッセオ」が、なんとローマの街を作るための採石場になってしまいました。この荒れた建造物の修復が、今も続いているのです。小雨の中に立つ色男は、そう私です。