想い出のイタリア14b
16世紀半ば、政争の末にフィレンツェの覇権を握ったメディチ家。権力を掌握した後も政敵が絶えず、当時の当主コジモ一世が建設を命じたのが、自宅(現ピッティ宮殿)と執政所(現ウフィッツィ美術館)を結び、メディチの一族だけが市内を安全に通行できる空中回廊です。この回廊の長さは約1kmにも及び、今日では設計の名前取った「ヴァザーリの回廊」と呼ばれています。回廊内部には、ルネサンス期の偉人達を含む肖像画が数多く並び、また、窓からはフィレンツェ市内の様子を見下ろす事ができます。ヴェッキオ橋を渡りきった突き当りには短い分岐もあり、メディチ家の人々が外に出なくても礼拝できるように作られたサンタ・フェリチタ教会内部のメディチ家専用バルコニーをご覧頂く事が可能です。