My Life After MIT Sloan

組織と個人のグローバル化から、イノベーション、起業家育成、技術経営まで。

パロ・アルトでハイキング

2009-07-20 15:09:38 | ●アメリカ西海岸 紀行

今日は、西海岸のPalo Altoという街にある、Palo Alto住民限定ハイキングコースに行ってきた。
実は同僚のDonnaがこの街に住んでいて、ハイキングに連れて行ってくれた。

Palo Altoは、Mountain ViewやSunnyvaleと並ぶ、シリコンバレーの中心地のひとつ。
有名企業だとHPなんかが本拠を構えてるし、かの有名なゼロックスのパロアルト研究所もここにある。
スタンフォード大学もここにある。
私も4年前、短期間だが米国駐在でここに暮らしていたことがある、思い出の街。

ハイキングコースは、町の中心部から延びるPage Mill Roadを西にずっといったところ、山道に差し掛かってしばらく登ったところにある。
その名も「Foothills Park」という。
入り口はこんな感じ。

入り口で、Palo Altoの住民証明になるものを見せる必要がある。
住民とその友人14人までなら、入場料はタダ。

入ってしばらくは車で公園を回る。
まず、Vista Hill、という如何にも眺めがよさそうなところに行ってみる。

すごい良い眺め。
サンフランシスコの街が遠くに見え、そこからサンフランシスコ湾が続いている。
湾の向こうにはFremontの街が見える。

こういうとき、広角レンズがあったらなあ、と思う。
写真に写っているのは、Fremontとその更に東側にあるロッキー山脈の眺め。

この辺り、乾いた草と杉の混じったいい香りがする。
こういう香りのワイン、よくあるよねえ、と思う。
にしても、杉林の中でもないのに、どこから香ってくるんだろう・・・

1時間近く、車でぐるぐる回った後、ちょっときつめの勾配のハイキングコースを選んで、登ってみることにした。
Donnaが、「平坦な道だと、ハイキングしたって気がしないのよね」と言う。
私も全く同感。
ちょっとチャレンジングなくらいの道のほうが、やりがいがある。

余談だけど、コンサル時代、良く同僚とスキーに行ったが、みんな急斜面に挑戦したがる傾向があった。
しかもスピード狂。
コンサルって、仕事ではチャレンジングなことを求められるけど、スキーに行ってもそういうのが好きな人が集まってるんだな、と思ったことがあった。
ここでも同じとは・・・。
余談終わり。

勾配がある、と言っても、本当に急な斜面はこんな風に階段になってるので、登っていくだけ。
時間は午後4時。
日没が午後9時近いこの地域は、午後4時になってもまだまだ暑い。
登っていると、汗が吹き出てくる。

ふと、上を見上げる。

ハーブのような、スパイスのような、とても良い香りがする。
月桂樹(ローリエ)のような木が一面に生えているのだ。
英語だとBay Tree、そして、その葉っぱはBay Leavesと言い、ちゃんとスーパーでも売ってる。
母がいつも料理にローリエを使っていたので、私はこの香りが好き。
葉を取って、香りを嗅ぐと、ローリエ以外に、シアンっぽい香りがするので、ユーカリ科かも知れない。

いずれにせよ、とてもよい香りで、ハイキングがすがすがしくなる。

30分以上歩いただろうか、ふと、木々が途切れて、空が顔を出した瞬間。

午後5時近いというのに、まだ真っ昼間のようだ。

コースをずっと歩いていくと、綿花のような、面白い花も咲いていた。

茂みを越えていくと、また、目の前に何もないまっさらな道へ。

こんな良いハイキングコースだったら、有料にして、もっと色んな人たちに来てもらえば良いのに、と言ったら、Donnaがこの公園の成り立ちを教えてくれた。

もともと、Palo Altoに住んでいた富豪が持っていた土地で、死ぬときにPalo Alto市に寄付をした土地だそうだ。
で、Palo Alto市が、隣市のLos Altosに「管理費とハイキングコースの建設費をシェアしてくれたら、Los Altosの住民も使える共同の公園にするよ」と声をかけたところ、断られたらしい。
それで、Palo Altoは住民限定でこのハイキングコースを開いた。
明光風靡なこの公園は、たちまち評判に。
その後、Los Altosも管理費等をシェアするから使わせてくれ、と何度も申し出たのだが、Palo Alto市は最初に断られたのを根に持って、断っているらしい。
そんなわけで、Palo Alto住民限定。

アメリカにもこんな人間臭い話があるんだなあ。

ハイキングコースを降りきったところに、こんな標識がある。
その名もCharlie Brown Road。

Charlie Brownって、スヌーピーの飼い主。
Donnaが「かわいい」と言ってるけど、アメリカ人から見ると、そういう感覚なのか。

ハイキングコースではないが、この公園には湖もある。
大自然、ボート、そして釣り人。

タイトル:釣りをする老人のいる風景

湖の脇には、たくさんの葦が生えている。
全然違うかもしれないけど、個人的には、モネの睡蓮シリーズを思い出した。

このボートがなんとも言えず、良い味を出してる。

湖には、たくさんのトンボも飛んでいた。
すごい大きい。体長12センチ以上あると思われる個体もいる。
色は、シオカラトンボを更に青くしたような色で、すごくきれいだ。

小さい頃、田舎でよくトンボを追いかけていたが、こんな大きいのを見つけるのは至難の業だった。
それが、こんなにたくさん飛んでるなんて。
虫取り網を持っていたら、ついつい追いかけてしまったかもしれない。



ちょっとぶれちゃったけど、尻尾まで青い、コバルト色だ。
なんていうトンボなんだろう。

こうしてハイキングを終えて、午後6時すぎには公園を出て、帰途に着いた。
運動もしたし、リラックスできたし、何か、とても有意義な日曜日だった。

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