昨日書いた「Sorryと謝る代わりにThanks」の記事の続き。
あ、昨日の追記に書きましたが、日本に来たガイジンに「Thanks」に対応するのは「どうも」だ、と教えると喜びます。
で、教えると、ちょっとした親切でも、すぐ「どうも」と言うので、あー本当にこの人たちは素直に感謝を表すんだなあ、と見ていて和みました。
さて、もうひとつ、アメリカ英語の表現で、私が割と好きなのは「Good Luck」。
試験の前でも、大事なミーティングの前でも、みんな "Good Luck!" "Good luck to you too!" と口々に言い合う。
日本語なら「頑張って」「頑張ろう」に当たる言葉なのだろう。
ところが私はこの日本語の「頑張って」が、昔からど~も好きになれない。
「頑張って」という人には全く悪気がなく、相手を思って言うのは良く分かっているし、
社交辞令として私も使うけど、私は好きにはなれないのだ。
本当に人生の頑張りどこなら別だけど、そうでなければ相手に重荷を与えてるような気がしてしまう。
あるいは、この人頑張ってるかもしれないのに、これ以上何を頑張れと言うのだ・・・と思うと言えなくなる。
よく、うつ病患者の方に「頑張れ!」って言っちゃダメ、というけど、あの気持ちはよく分かるので、なおさら言えない。
知らない人には「頑張って」と平気で言えるが、知っている人ほど、「頑張って」という言葉が出てこない。
そんなときには「Good luck」。
Good luck ! は「うまく行くといいね!」くらいの意味で、この突き放した感じがよろしい。
相手の努力を認め、それ以上の努力を要求しないところが、アングロ・サクソン文化の良い意味での個人主義っぽいと勝手に思っている。
かといって、Good luckを日本語に訳しても使いにくい。
「幸運を」なんて今更訳さないけど、「うまく行くといいね!」も変だよね?、日本語として。
日本語だと、「そんなの失敗したって死ぬわけじゃないんだ。気楽にやんなよ。」とか「きっとうまく行くよ。」という人がいるけど、それが近いかな。
そんなわけで、アメリカではGood luckがとにかくよく使われる。
知らない人にも、近しい人にも、敵にも、味方にも、Good luck!
ところでそんなアメリカでもGood luckと言ってはいけない瞬間が二つある。
ひとつは手術など、人の生死に関わるような場合。
そこはLuck(幸運)じゃなく、医者の努力で必ず生還させてくれ、ということらしい。
もうひとつは、俳優やダンサーなど舞台で活躍する人には言ってはダメなんだってー。
何でも、Good luckと口に出すことで運が逃げていってしまい、足を挫いてしまう、というジンクスがあるそうだ。
で代わりに"Break a leg" と言って悪霊を追い払うのだと、以前どこかで読んだ。
今でもその言葉が使われてるかは不明だが、Good luckと言ってはダメ、というのは相変わらずらしい。
(詳しく知りたい人は、是非Googleってみるよろし)
というわけで。
言葉を見てると、似てるところもたくさんあって、その上で文化や習慣の違いとか、色々見えてきて面白いな~と思います。
僕も「がんばって」という言葉はニガテです。
みんな自分なりに「がんばって」生きているのだし、かつて自分も「うつ」を患った経験もあり、「うつ」の友達もいっぱいいるので。
僕の場合は「楽しくやろうね」とか、「楽しんでがんばろうね、でもまあ無理はせずに」とか言います。「なんでも楽しんじゃおうよ!」というメッセージを発信したいのと、あまり他人を追い詰めたくないからです。でも「がんばる」という言葉をどうしても使わなくてはいけないシチュエーションも、日本では多々あるので、困ります。なんか後味わるいのです。
「good luck!」みたいな表現が有るといいのですが…
僕は日本には「がんばりやさん」が多いと思います。もうすこし力を抜いても良いのに、と(特にラテン系の国を旅した後では)思います。
『がんばって!』は"You can do it!"ではだめでしょうか?
以前ロンドンに旅行に行った時にカムデンタウンあたりで、(たぶん)イギリス人のおじさんから話しかけられ、自分は服のデザインをやっていて、「今度日本の大阪でショーがあるからそこに出すんだ。自分の服が認められることを期待してる」みたいなことを言ってました。それで僕は話の最後に「Good Luck」って言ったんですが、少しひっかかったらしく、おじさん曰く、「自分は自分の才能と努力を認められたいのであって、運に任せようなんてまったく考えてない。まあでも悪い意味で言ったんじゃないと思うから、ありがとう」と。
Good Luckも使い方というか、捉え方は人それぞれですね。がんばってという言葉が励みになる人もいるわけで、文化の違いというより、個々人の受け取り方の違いの方が大きいのでは?とも感じました。
>僕は日本には「がんばりやさん」が多いと思います。もうすこし力を抜いても良いの
そうかもしれませんね。
なんか読んでほのぼのするコメントでした。
>Willyさま
>どれくらいが「適度」なのかは人に依存するので不適切になりようが
なるほど。常に正しい言い方なわけですね。
>さーふさま
>『がんばって!』は"You can do it!"ではだめでしょうか?
そうですね。ちょっと大人が子供に言うような、上から目線になってしまうかもです。
ちょっと違いますが、「あなたならできる」という言い回しなら、
"Just prove yourself"
というのがあります。これも上から目線であることには変わりないですけどね・・・
>たぐさま
なるほど、Good luckが適切かどうかは、個々人のさもありますが、状況に応じての違いも大きいと思いますね。
文中にも書いたように、とても軽い言い回しなので。
そのおじさんは、かなり真剣に自分の思いを話したのに、その返しが「Good luck」なんて軽い言葉?と思ってしまったのかも知れません。
その場合は、若干丁寧に(話をしてくれた御礼も込めて)
I wish your success
I hope your exhibition will be successful
と言えばよかったかもしれません。
英語に直すなら、good courage(そのままですね)。
幸運とかそういう他人任せではなく、
君がやるんだよ、という感じがします。
そのあたり、今度フランス人に聞いてみます。
あ、初コメントです。いつも楽しく読ませていただいております!
初コメント有難うございます。
へえ、フランス語ではそんな言い方なんですね。日本語に近いですね~
これからもよろしく~