My Life in MIT Sloan

MIT Sloan MBA留学記。留学情報からワイン、イノベーション論、技術・組織論まで

いまさら3Gのカバレッジが問題になるアメリカ

2010-02-08 07:50:19 | ビジネス&社会論

私が愛読してるブログfakesteve.netで、面白いTVCFが紹介されてた、のでここでも紹介。
米国の携帯電話キャリアでトップのVerizonが、iPhoneでシェアを上げつつあるAT&Tに対抗して打ったCM。

そのほか、自社の3Gのカバレッジの高さをネタにAT&Tをいじめてる宣伝が色々あるので、
興味のある人はYoutubeのVerizonのページに行ってみるべし。

なんというか、3Gの普及率が9割を越え、2Gが廃止されつつある国から来た人が見ると、
今更、3Gのカバレッジなどがキャリアを選ぶ理由になるのか、この国は、と、とても新鮮な感じだ。
(日本は昨年夏に3G普及率が90%を突破。同時期のアメリカの普及率は40%

アメリカは、以前「米国はネットを高速化するつもりが無いらしい」という記事で書いたように、インターネットもとても遅い。
構造的に儲かりにくいインフラを自由競争に任せているため、インフラの向上が中々起こらないのだ、ということをその記事で書いた。

携帯電話も、BlackberryやiPhoneが普及するまで、普通の人が携帯でネットを使おうなんて思わない国民だったので、
別に2Gでも何の支障もなかったのだ。
3Gの最大の特徴はデータ通信の容量と速度なので、データヘビーなサービスを使わない限り、2Gで問題ないのである。

一方、日本はRIM(Blackberryの会社)やAppleのような携帯端末メーカーではなく、
ドコモなどキャリアの方から、アプリだのおさいふだの、データヘビーなサービスを色々提案してくれるので、
私たちは普通に3Gを選んで使うことになってる感じである。
NTT自身が次々技術を開発するTech Savvyなテクノロジーリーダーだ、というのもあるのだろうが、
J-Phone(現ソフトバンク)のような価格破壊プレーヤーが、ドコモを「音声通話」でなく「データ通信」で儲ける戦略へと転換させたことも大きいかもしれない。
国土が広大な米国と違い、都市に人が集まってるので3Gの効率が高い、というのもあるだろう。

ところで、別にアメリカも携帯の普及が最初から遅かったわけではない、というのは注目すべきポイント。
いわゆる「アナログ携帯電話」といわれる1G電話の普及率は、日本など差し置いて圧倒的に高かった。
昔日本ではムーバとか呼ばれてた、大きな携帯電話のアレである。

図は、Sloanで、米国での1G/2Gテクノロジーの交替について研究していたM.N.Solomon氏の論文より。
これを見ると、アメリカでは92年頃から携帯電話市場が立ち上がり始めていたのに対し、
日本で急速に立ち上がり始めたのは97年である。

更に詳しく見ると、米国で最初に立ち上がっていた市場は1Gのアナログ携帯電話であって、
実は2Gは一度立ち上がった1Gを置き換わる形で普及しているのが分かる。
一方、日本は1Gはほとんど普及せずに、2Gが最初から普及した形である。

上記Analogというのが1Gで、Digitalというのが2Gだ。

この2Gも、3G同様、アメリカでは非常に普及に時間がかかった。
色んな理由があるが、1Gの携帯電話を開発し、市場を独占していた端末メーカーのモトローラ社が、
1Gのインフラに追加投資をどんどん行い、1Gでも支障なく使える環境を提供。
政治的にもFCCを動かし、1G拡大路線を取らせていた。
また1Gの端末自体にも当然開発費をかけていたので、2Gと遜色ないほど小さく、価格は安かった、というのもある。

このように、一度普及した技術を持つ独占企業がいると、次の技術がなかなか普及しないことは良く起こる。
(米国で蛍光灯が普及していないのはその良い例。)
インフラのように「構造的に儲からない」業種では、次のインフラに投資するプレーヤーが現れにくいので余計そうなる。
だから、キャリア主導ではなく、端末主導で3Gへの入れ替えが起こっているアメリカっていうのは、すごい国だな、と思う。(だから普及が遅いんだけど)

以上、まとめると
・アメリカは、インターネットだけでなく、3G携帯電話の普及も日本より遅れている
・初期投資が大きいのに顧客から差が見えにくいインフラは儲かりにくいので、自由競争に任せていると普及しない
・日本はキャリア主導で技術を普及させている一方、アメリカの携帯電話市場は端末メーカーが強い力を持ち、インフラの普及まで力を及ぼしている
・一度普及した技術を持つ独占企業がいると、次の技術が普及しないことは良く起こる

今日は今からSuper Bowlだー!

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急成長の米小売、コストコ社長に会う(15.398 CEO Perspective)

2010-02-05 09:37:32 | MBA: MBA授業

今学期とってる授業のひとつに、CEO Perspectiveというのがある。
これは著名なグローバル企業のCEOを招いて講演してもらう、という授業で、
今後GEのイメルト氏や、SAPやフォードの社長が来る予定。

当然学生にも大人気。
教室は150席全て埋まり、階段に座ったり立ち見が出るほどの盛況だった。

初回の昨日は、アメリカでは急成長の小売業、コストコJim Sinegal氏。

コストコは日本にも進出してるので、知ってる方も多いかもだが、倉庫型の店舗に、大容量の食料品や日用品が積んであるような会員制スーパー。
(私が西海岸にいたときにCostCoにいった時の記事はこちら
ちゃんとしたナショナルブランドが、その辺のスーパーより圧倒的に安い値段で売っている、ということで顧客を集め、大成功したリテーラーだ。
(例えばコーラはこの前決裂する前までは、コカコーラのみの扱いだったし、
 男物ワイシャツはブルックス・ブラザーズ、ジーンズはリーバイスをそろえている。)

1983年に、倉庫を改造した店舗で、卸を中抜きして消費者に直接販売するモデルを開始。

それが、2009年の売上げは米国の小売ではウォルマート、クローガーについで第三位になったそうだ。
(ドラッグストアのCVSを入れると4位)
2004年頃は、ホームデポとかターゲット、Walgreen、Safewayなどが上位にいたはず。
いつのまにか、それらを抜かして急成長していたとは!

そんなコストコを一代で成長させたJim Sinegal氏は、Forbes100のグローバル大企業社長というより、
中西部の白人のおっちゃん風の、小柄で朴訥な感じの人だった。
(本人はピッツバーグのご出身)


(写真のスライドは、1999年に日本に進出したときの写真)

結論からいうと、小難しいことばかり言うMBAにはちょうどいい刺激の人だった。
たった27年で、ひとつの倉庫を売上げ7兆円の大企業にまで成長させた社長とはこんな人なのか。

以下、とても印象的だったことを、メモ書き風にまとめておく。

・すごくシンプルにものを考える人だった
一時間の講演は、1983年の創業以来、いつ何をしてきたか、という紹介だけだった。
経営哲学とか、ましてやわけわからんフレームワークとかを持ち出すような人ではなかった。

学生が難しい質問をしても、シンプルに答えが返って来る。
こちらが難しく考えてるのがアホみたいに思える人だった。

・企業理念もすごくシンプル
「品質の高いものを、出来るだけ手間を省くことで安く売る」を徹底している。
それを世界中で展開してる。

・とはいえ小売業のローカライズはやっぱり大変。
「俺の息子(東アジア担当)は日本に12年住んで、はじめて日本のビジネスを成功と言えるまで持っていけた」

質問タイムのとき、私も一応質問してみた。
曰く「ウォルマートやカルフールなど他のグローバルな小売業は、東アジアに進出してことごとく失敗してるが、コストコは韓国でも日本でも台湾でも割と成功している。違いは何だと思うか?」

彼の答えは「他は知らないが、自分たちは米国と同じことをやってる。30%以上の品は米国と同じブランドを入れているし、店舗の仕組みも同じ」
というものだったが、確かにそうかもしれないが、ある程度のカスタマイズは国ごとに必要なはず。

それに対して、「とはいっても他の国で事業を成功させるのは大変」だ、という上記コメント。
米国から指示するんじゃなく「12年日本に住んだ」というのが、一言でその大変さを表しててすごいと思ったね。

少し付け加えると、日本でウォルマートやカルフールが失敗したのは、最も競争が激しいセグメントに突っ込んでしまったから、というのもある。
一方、後述するように、コストコが狙った位置づけは、日本では誰もやってない、無競争なセグメントだった、という戦略の問題だった、と私は見ている。

と私が考えることを、このおっちゃん(失礼)は感覚的にシンプルに分かってる感じであった。

・顧客満足度を上げるには、顧客の期待値をコントロールする
「カスタマーサービスを提供して無いのに、顧客満足度カスタマーサービス部門で一位」なのだそうだ。
要は消費者は、コストコは倉庫だと思ってるから、サービスなんて最初から何も期待してない。
それなのに、店員が思ったより親切だから、カスタマーサービスで満足するのだ。

かなり逆説的ではあるが、相手の満足度を上げるには、相手の期待値がこちらの提供できるものより下げておくのは常に大切という話。

・品数は多いが、一品目のブランド数を絞ることで、サプライヤーへの強い交渉力(Bargaining power)を維持
例えば朝食シリアル。
シリアルを朝食に食べるのが当たり前の米国では、
スーパーに行くと、4,5メーカー、40−50ブランドくらい取り揃えてるのが普通。
ところがCostCoでは、味の種類ごとに一種類ずつ、計12ブランドしか入れてないんだそうだ。

ミネラルウォーターは一種類。
トイレットペーパーは2種類。
でもって、品質やブランドの高いものだけを入れている。

どういうことかというと、コストコは安いことで顧客を引きつけてるので、品数そろえなくても顧客は来る。
コストコがブランドを絞ると、サプライヤーは、コストコに入れてもらうために色々努力する。
よってコストコはサプライヤーへの強い交渉力を維持することが出来る。

下手にブランド数を増やすと、場所がとられるだけでなく、選ぶのがコストコでなく消費者に移ってしまうから、バーゲニングパワーを失ってしまうのだ。

という長ったらしい解説は私がつけたものであって、Jim Sinegal氏本人は、「一品目のブランド数は絞る」としか言わないのだった。
あくまでシンプル。

・「品質の高いものを安く売る」という明確なバリュープロポジション−まさにブルーオーシャン。
これも私による解説で恐縮だが、それまで小売業には、コストコみたいな位置づけの企業はなかった。
コストコに比べると、ウォルマートは品質の低いものを安く売ってるだけだし、Safewayは高いものを高く売ってるだけだ。
コストコは、従業員とかの手間を省いて、大容量で売る、ということで、高いものを安く売る。
いわば、誰もいない市場セグメントに入ったので無競争で、しかもそれがボリュームゾーンだった、というわけだ。
それが、コストコの一番の勝因だと私は思う。

あー、なんか、彼がシンプルに考えてることを、こんなに長ったらしく解説してる自分がアホみたいに思えてきたよ。
従業員15万人のグローバル企業を率いるためにはこの「シンプルさ」が必要なんだな。
これが一番の学びだった気もする。

(お願い)この記事の引用は構いませんが、全文転載は避けてください。
MBAの授業なので権利問題がややこしくなるからです。よろしくお願いします。

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トヨタ文化の強みが弱点になる日

2010-02-04 13:25:41 | ビジネス&社会論

Disclaimer: この記事は、部外者が限られた情報を元に書いてるため、誤認識もあるかも知れません。
そこはご容赦のうえ、訂正してください。
なお、この記事は筆者の所属する大学や企業には無関係の空想 想像になります。
もちろんフィクションと思うか、事実に近いと思うかは読み手の自由ですが。

今日のWall Street Journalの一面は、トヨタ・リコール問題。
米運輸省長官が、トヨタのリコールはこちらが再三注意してやっと行われたものだ、とペナルティを課すと発表。
テレビも、週末には大分収まっていたのに、また蒸し返されてトヨタ報道一色になった。
こういう「実は自主回収じゃなかった」話は、情報隠蔽が大嫌いなアメリカでは大打撃だ。
おかげで一瞬上がりかけた株価も一転、すごい勢いで下げ始めた。

昨年もリコールが発生していたことも一緒くたにされ、消費者も、株主も、「一体トヨタはどうなってしまうのか?」とかなり混乱してるのが、今の米国の状況。

この問題はずっと続く根深いものなのか?
一体何が問題なのか?

結論から書くと、外から見た私の仮説は、トヨタ文化の根本の強みが、グローバルに通じず、弱みになってるんじゃないか、ということ。
「言わなくても分かる」「伝えなくても、Whyを7回皆が考えて解決する」という文化は、日本で経営し、生産する上では強みだった。
しかし、その文化に支えられて成り立っていた仕組みが、日本以外の他の文化では通じない。
だから、これは根深い問題で、トヨタがその強みとしてきた文化をある程度修正しないと、今後も起こりうると私は思ってる。
今日はそのことを書こうと思う。

1.「うるさく言わなくても高品質が作れる文化」「すり合わせの強み」が裏目に

アメリカのホテルやレストランに行って、日本人が一番驚くのは、日本人が当たり前と思ってるサービスが、わざわざ言ったり、金を払わないと出てこない、ということではないか。
逆に言うと、日本のサービスの品質は高く、言われなくても、高品質のものを届けるのが当たり前。
これは日本のサービス業と製造業の強みだと私は思う。

私が読んでるYSJournalさんのブログに先週書かれていたが、今回の品質問題の原因のひとつは、この「言わなくても高品質」に頼りすぎた結果じゃないか、という話。

工業製品には必ずばらつきがある。
自動車など、多数の部品を組み立てる製品の場合、部品にばらつきがあることを想定して設計する。
この、設計上許されたばらつきを「公差」と呼び、自動車メーカーは「この公差の範囲内で作ってくださいよ」と部品メーカーに指示し、自動車メーカーのほうは公差を考えて設計を行う。

ところが、日本の部品メーカーは、この公差に比べて、圧倒的に少ないばらつきで部品を生産する。
一方、「言われないとやらない」アメリカの部品メーカーは公差ぎりぎりまで誤差のある製品を出してくるわけだ。
トヨタの製品設計は、この日本のメーカーの高品質に慣れて、かなりゆるい設計になっていたのではないか、
そのため公差ギリギリのアメリカの部品に耐えられない設計だったのではないか、という仮説だ。
(追記:ここまでがYSJournalさんの記事の私的解釈です。詳しくは上リンクご参照ください。)

更に、ホンダなどに比べ、トヨタは特にこの高品質部品メーカーに頼る傾向が高い、と言う話がある。
例えば、ホンダなどが公差をちゃんと狭く設定してるのに、トヨタは甘く設定。
でもトヨタに使ってもらうために、公差の数分の一におさめるから、納めてるものはホンダより品質が高かったりする。
トヨタの製品設計は、この「言われてる公差より高品質」に頼った設計になっている、
と言う話は、友人で部品メーカーにつとめてる人に昔聞いた話だが、
この記事を書くに当たって検索したら、2ちゃんねるなどでも「公差より圧倒的にいい品質のものを作るのは当然」という圧力がかかる、という愚痴を書いてる人がちらほらいた。
「言わなくても高品質」で生じる問題は、トヨタの方が深刻化しかねない、ということだ。

藤本隆宏氏がよく言う、日本のメーカーの強みである「すり合わせ」。
実際この「すり合わせ」とは、「言わなくても高品質、だから効率的」という文化に基づく部分も大きい。

「すり合わせ」は確かに強みではあるのだが、生産がグローバル化するにつれ、「組み合わせ」的に、「必要なスペックは全て言う」という方向に転換していかないと、厳しいのではないか?

トヨタのものづくりの文化とは20年かけて「体得」するものだ、とは「コーディネーター」と呼ばれるトヨタ文化を世界中に広めてる役割の人の談。
(トヨタ全体で、そういう文化継承人が2000人くらいいるらしい)
そうするうちに、言わなくても自分で考えて、高品質のものができるようになるらしい。
その高品質の積み上げで、トヨタの高品質は成り立っている。
と、前に読んだハーバード・ビジネス・レビューに載っていた。

日本の部品メーカーには、トヨタ的なものづくりが体得され、「言わなくても高品質」が成り立ってるんだろう。
けれど、米国ではまだまだ「体得」されてない、だから品質問題が発生した、と言うことなのかもしれない。
これを「米国でも20年かけてメーカーに高品質を体得させれば解決する」という話だろうか?

私は、ホンダが既にそうであるように、「欲しい品質を徹底的に伝える」「伝えたものに基づく設計」を行わないと、生産のグローバル化に追いつかない、と思う。
開発・生産を本気でグローバル化するなら、「すり合わせ」に頼ってちゃだめだ、ということだ。

2.経営陣の中でも十分な言葉が交わされない−「伝える」より「現場を見て考える」文化

米国での混乱の原因のひとつが、「トヨタ北米社長の発言が混乱している」ということだ。
どうも、トヨタ北米に日本の本社からちゃんと情報が伝わってないんじゃないか?という気すらする。

これは部外者から見た空想に過ぎないが、トヨタでは経営陣の中でも、「あうんの呼吸」というか、
「言わなくても皆分かるよね」という文化なんじゃないか。

トヨタに米国人のトップが居つかないことは有名だが、実はミドル層でも優秀な人材が離職してるという話を聞く。
給与の問題はよく言われる(日本のメーカーは米国に比べ圧倒的に給料安い)が、
どうもそれだけではない、トヨタ文化になじめないでうまくいかないケースもあるように思う。

離職して他の日系の自動車メーカーに行った人に話を聞く機会があったのだが、
彼によると、「自分以外の日本人の皆が分かってるのに自分だけ分からない」と言う状況がたびたびあるんだとか。
最初は自分が外国人だから、と思っていたが、今の日系メーカーではだいぶ違うらしい。
トヨタでは同僚に「聞く前に考えろ」とよく言われたが、「確実にやりたいなら言葉で正確に伝えるべきじゃないのか」と彼は思うのだとか。

空想だが、トヨタ本社の感覚としては伝えてるつもりでも、アメリカ人の感覚なら「伝えられて当然」の経営陣の判断やその背景が、米国本社に伝わってきてないのではないか?

日本人だけで、「言わなくてもツーカーでわかる」という強力な文化は、意思決定も迅速で、効率的だ。
でもこれは生産・販売をはじめとし、経営もグローバル化しようとするなら逆にネックになってしまう。

3.消費者にも「言葉で伝える」より「モノを見て判断してくれ」という寡黙文化

もうひとつ、「トヨタ本社社長が全く出てこない」「トヨタ本社からの説明が全く無い」ということも混乱の原因のひとつになっている。

米国では、社長が出てこない理由は
「ゲンチゲンブツ主義で、何が起こってるか調べるため社長は現地で時間を過ごしてるため、マスコミに出る時間は無い」などと説明されている。
これが火に油を注いでいる。

別に社長が顔を出さなくても、トヨタの品質問題が今後も続くのか、今回限りだというなら何故そういえるのか、明確に説明してくれれば良い。
「分かるように論理的に説明してくれ」「ちゃんと伝えてくれ」というのがアメリカの文化だ。

でもアメリカでのトヨタの言動を見てると、一貫して「言葉で伝える」より「モノを見てくれ」という感じだ。

レクサスが爆発的にブレークしたきっかけになった「ボンネットの上にシャンパングラスを積んでも全く振動しない」パフォーマンスもそう。
寡黙で、でもモノはいいから見てくれよ、という感じ。

今回も、「リコールすることで誠意を分かってもらう」「生産をやめることで誠意を分かってもらう」なのかもだが、「言葉で伝えて欲しい」アメリカ国民には逆に混乱を招いている。
逆に「何で生産をやめるのか、説明して欲しい」という感じなのだ。

「言わなくても誠意のある行動で伝わる」ってのは、欧米人には伝わらない。
「問題があってもきちんと論理的に説明すること」が誠意の証なので、今のトヨタの行動は、誠意の逆。
両者、かなりの齟齬があるように思える。

 

以上3点、トヨタの「言わなくても分かる」文化の強みが、生産、経営、広報において逆に弱みになってるんじゃないか、という分析。
今後、世界第一位の自動車メーカーとして更なるグローバル化を進めるなら、もう「体得するのに20年かかる」文化に頼り過ぎない、仕組みやコミュニケーションの徹底が必要になるんじゃないか。
どの企業文化より「考える」ことが当たり前になってるトヨタなら、それは可能なはずだ、と期待している。

追記)
もしこの仮説が当たっているなら、コメント欄の議論にあるように、トヨタの人はとうに気が付いてることで、私が今更指摘することでは無いでしょう。
その辺がわからないので、仮説をみなさんにぶつけてみました。
「違う!」という方は優しくご指導頂ければ幸いです♪

もしそうだとして、どう解決すればいいのか、という解の仮説は「仕組みやコミュニケーションの徹底」というナンとも浅い話以上に私にはまだ無いです。
なんか解の仮説がある人はコメント欄でよろしくです。

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わたしがTAしてる授業

2010-02-02 09:49:00 | MBA: 研究&TA

いやー。
最終学期が始まったわけですが、思いのほか忙しい。
特にTAの仕事が。

ビジネス&経済系の書きたいネタが溜まっていて、書きたいんですが、あーゆーのって書くと結構時間かかる。
だから今日は時間無くって。
ですが、楽しみにしている人も多いかと思うので、時間出来たら頑張って書きます。

今日は、私が今学期TAをする授業について紹介。

15.365 Disruptive Technology: Predator or Prey?−破壊的技術:喰うか喰われるか

これはMBA向けの授業で、私が昨年の春学期に受けていた授業。
実は、この授業での発言やレポートが良かった、ということで、私は先生から直接TAにスカウトされたのでした。
英語ネイティブでもないのに、ありがたいことだ。

余談だけど、MIT Sloanの場合TAの半分くらいが、前年に受けていた授業で先生の覚えめでたかった人のスカウト。
TAどおしは情報交換してるからお互い良く知ってるけど、普通の学生から見ると、「いつの間にか決まってる」感じに見えると思われる。
先学期と今学期はTAの非ネイティブ率が高く(それだけ非ネイティブが優秀だってことなんだが)、
ネイティブ学生を中心に「何で!?」という声が広まってるがそういう理由です。

残り半分は公募。
(公募、と言っても全員にアナウンスするのは少なく、前年の似た授業で成績がAだった人だけが対象だったりする)
1年生の必修の授業(補講をTAが受け持つ)と新しい授業のTAはたいがい公募で、面接をして採用される仕組みだ。
余談終わり。

この授業では、前半でUtterback先生のDominant DesignやSカーブにまつわる一連の考え方など、産業全体でのイノベーションの視点を勉強する。
後半は、クリステンセンのイノベーションのジレンマ−つまり企業視点でのイノベーションの扱いを学ぶ。
ミクロ・マクロ両面からのイノベーションのダイナミクスについて学べる、というわけ。

ゲスト講演者も結構豪華。
クリステンセン氏のほか、IBMで長らくメインフレーム事業部長だった方などなどがいらっしゃる。

実は24回の授業の中の半回分を私が受け持つことになっている。
私がやってる修士論文の内容について話すことに。

どきどき。
ちゃんと準備しないと。

授業の他に、グループプロジェクトがあって、これが採点のメインになる。
グループでひとつの産業を選んで、研究し、最後に30ページ以上の論文を提出する、というもの。
産業のでどのようにDominant designが決まり、どのような企業が業界リーダーになっていったのか、
R&D戦略やパテントなどはどう影響してるか、などを研究する。
研究を進めるための、キークエスチョンがまとまってるので、それを参考に進めると、深堀りできる仕組み。

15.965 Technology Strategy for SDM−技術戦略論

もうひとつの授業は、SDM(スローン・デザイン・マネジメント)という、技術経営を中心に学ぶ方々のための必修の授業。
ここには、エンジニアなどを10年以上行ってきた方で、「そろそろ経営の方を」てな感じで会社から派遣された方がメイン。
SAPのCTO直前の人とかが普通にいるので緊張する。

SDMの方は1年間のうちに修士論文を書いて卒業しないとならない。
だから、
この授業でも「研究ことはじめ」という感じで、論文を読みこなすのがメインだ。
一回の授業で課される論文が2,3本。
更に、自分の興味テーマに沿った論文をいくつか読んで、レビューをするのが宿題となる。
自分の興味にそって、先行研究をしっかり勉強するのが、研究の第一歩だからね。
学問とは積み上げなのだ、特に文系は。
まさに研究準備のための授業、という感じ。
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で、今日は先生とミーティングした後、明日の教材とかを色々Web上にアップロードしたり、
突然履修を決めた学生をAddしたり、学生の人々にアナウンスを流したりなどしてました。

それで、今から自分の明日の授業のための予習・・・。
TAもあって、授業もあって、はやっぱり大変。
これからちゃんと両立できるのか、不安になる。

明日の授業は朝8時半から。
頑張ります。

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iPad - 英語のネーミングで気をつけること

2010-01-30 20:41:45 | 英語表現・学習

iPadのネーミングがかなり悪いと思った件について「iPadはネットブックへのアップルの答え」にちょこっと書いたけど、誰にも意味が通じてなかったんじゃないかと思って補足。
日本のメディアでも余り言われて無いみたいだし。

iPadのニュースは、車を運転しながらラジオで聞いたんだけど、「えっ(汗)」と思ったもん。
そんなこと思ったの私だけかもと、言うのも恥ずかしいので控えていたが、実は私だけではなかった。
ということがNYタイムズの人気ブログを読んでいて判明。

やっぱ、そう思うようね〜。
最初だけ引用。

The iPad Name Makes Some Women Cringe - Bits (NYTimes)
iPadと言う名前に一部の女性はうんざり

When Apple announced the name of its tablet computer today — the iPad — my mind immediately went to the feminine hygiene aisle of the drugstore. It turns out I wasn’t alone.

The term “iTampon” quickly became a trending topic on Twitter because of Tweets like this one: “Heavy flow? There’s an app for that!” A CNBC anchor, Michelle Caruso-Cabrera, said the iPad was a “terrible name” for the tablet. “It reminds me of feminine products,” she said.

“Are there any women in Apple marketing?” asked Brooke Hammerling, founder of Brew Media Relations, a technology public relations firm. “The first impression of every single woman I’ve spoken to is that it’s cringe-inducing. It indicates to me that there wasn’t a lot of testing or feedback.”

It is not just women who were surprised. When Peter Shankman, a public relations and social media expert, saw the name on television, he was taken aback. “I’m waiting for the second version that comes with wings,” he said.

続きは是非リンク先でお楽しみください。
何でAppleがこんな名前付けたのか?女性マーケはいなかったのか?売上げに問題はないのか?なんてことが議論されてます。

訳は敢えて書かないけど、こういう文章って読めちゃうでしょ。
「Heavy flow? There's XX for that」というのは、アメリカでこの製品のTVCFに使われる常套句。
最後の「I"m waiting for the second version that comes with wings(次バージョンは、是非羽根つきで)」というのは笑うところ。

日本でも、製品に英語っぽい名前をつけるとき、他の登録商標を破っていないか、ということとともに、
英語で変な意味にならないか?というのをチェックする人がメーカーなどにはたくさんいるらしい、
と前にメーカー勤務のマーケターに聞いた。
英語含む主要言語で変な意味になるものはつけない。
一部言語で変な意味になるときは、その国だけ違う名前を導入するらしい。

そういうことをよく考えないと、東工大が、M.I.T.にあやかってT.I.T.と略称しちゃった事件みたいなことになるから・・・(東工大の方、ごめん)

さて、これだけ書くと、単にあおって終わりなので、なんか役立つことを書きます。

アメリカ旅行中にこの製品が急に必要になって困った方は、CVS、Walgreenなどのドラッグストアに行けば必ず売ってます。
こういうところは24時間営業だし。
街の中なら、駅のそばやデパートの中に必ずひとつはあります。
郊外だと、カーナビで検索って感じかな・・・でも必ず国道沿いにはなんかあります。

店員に聞くときは、Padはどこかと聞けばいいですが、日本人の発音はだいたい通じないので、
sanitary goods またはfeminine goodsはどこか、と聞くほうが圧倒的に通じます。
(napkinはあまり通じません。でも言葉ってその場の雰囲気で分かっちゃうので分かる人もいるけどね)
Padの正しい発音については渡辺千賀さんの記事が参考になります。

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凍るチャールズ河とMIT生のいたずら

2010-01-29 08:35:04 | ボストン生活

最近毎日、英語だのビジネスネタばかりで、流石に読んでるほうも飽きるのではないかと思い、楽しい?話を。

あ、ひとつだけビジネスネタ書くと、昨日の記事の追記2に書かせていただいたように、
新iPadはネットブック用途に使うには致命傷がいくつかあることが判明しました。

早まりましたね、私。
昨日夜ころから、かなり色んな批判記事が出てきました。以下の二つが参考になります(英語です)
What we didn't get?8 Things suck about iPad
・マルチタスクが出来ない(要はメールしながらネット立ち上げる、とかできない。iPhoneと一緒)
・カメラがついてない(Webチャットが出来ない)
・Closed application (要はChromeやOpen officeをインストールすることも出来ない)
It's huge!! (デカすぎ)という反応が笑えます。アメリカ人にそれ言われたらお終いでしょ・・・

株価もAppleだけ下げがひどく、Amazonは上がってます。
「あれじゃただの大きいiPhoneでしょ。電子書籍とフォトフレームには使えるけど、
 電子書籍だけだったらAmazon Kindleのほうがいいんじゃないの?軽いし。」
という反応なのでしょう。ちょっと残念。

さてさて。
私が住んでるところは、チャールズ河沿いの景色が美しいところなので、よく川沿いのメモリアル・ドライブに散歩に行く。
散歩のとき、写真を撮ってみた。

ちなみに、河は凍っております。
ボストンでは冬になると、毎年河が凍るんです。

川幅600mを越えるチャールズ河が見事に凍り、太陽を反射している。
流木がそのまま固まってるのがすごい。
水が溜まってるのは、前日に雨が降ったから。

この川幅600mがどんなに広いか、感覚ではわかりにくいと思うので・・・

向こうに見えるは、MITの前から伸び、ボストンとケンブリッジを結ぶハーバードブリッジ。
(わたしはいつも「ボストン」と言ってるが、実はボストン市は河の向こうだけ。
MITやハーバードがあるのはケンブリッジ市なのだ。)

とても大きなアメリカの10トントラックが、とても小さく見える。
河は端から端まで凍ってる。
(川の水は氷の下を普通に流れてるので安心してください)

河が凍ると、光を反射しやすくなるので、夜景はとてもきれいだ。
カメラ(と写す人)が悪いので、余り分からないと思うけど、きれいなんです。

ハーバードブリッジといえば、面白い話がある。
1958年、MITの数名の学生が、仲間内ではちょっと背が低かったSmoot君をつかって橋の長さを測った、という話。
Smoot君が横たわり、別の学生が印をつけ、Smoot君がしるしのところからまた横たわり・・という感じで計ったところ、
ハーバードブリッジは「364.4smoots +/- 1 ear」ということになった。
1 ear(1耳)は誤差。誤差までつけちゃうのが理系っぽい(笑)

実際ハーバードブリッジに行ってみると、Smootで計った結果がペイントされている。

File:100 Smoot mark.JPG 写真はWikipediaより。

なお、ペイントは今でも学生たちにより、毎学期新しい色に塗り替えられるんだとか。

この話がたまたまMITの仲間たちの話の間で出たんだけど、うち一人の友達が、
「Smoot氏って今はそういう測定関係の協会の会長やってるらしいよ」
と言うので、本当かと思って調べてみたら、なんとANSI(米国規格協会)の会長を経て、
ISO(国際規格機構)の会長を歴任したらしい。

背が低い人(といっても170センチ)を使って橋の長さを計るなんて、今だったらちょっとしたイジメじゃないか、
と思うわけだが(という感覚は、そのとき話した米国人の友人も共通に持っていた)
単位作ったり、認定するのを職業にしちゃったのだからすごい。

こういう一見下らない悪戯がMIT生は昔から大好きで、MIT Hack、と言われている。
(こんなものがWikipediaにまとまってることに驚き。さすがMIT生だ)
実は私も100Kの主催者をやっていたとき、何回か参加した。
あくまでHackは匿名でやるのが伝統なので、何をやったかは明かさないけれど・・・(笑)

まあそんなわけで朝は散歩を楽しんで、カフェで朝食とって帰ってきた。

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iPadはネットブックへのアップルの答え

2010-01-28 09:10:09 | イノベーション・技術経営

昨日から引っ張っていたアップルのタブレット新製品の発表があったのでそれだけ更新。
なまえはiPadと言うらしい。

最初に念押しすると、私はアップルファンでは全く無い。
iPhoneはアメリカにいる間、仕方なく使っているが(他のものがダメすぎ・・・)
普段はマイクロソフト帝国にそれなりに満足して住んでる住民なのであった。
実はスティーブ・ジョブズが苦手。
しかし、イノベーションネタには事欠かない企業なので、見守ってる、と言う感じ。
(あと指導教官がAppleIIからのファンなので、多少影響された)

米国でのニュースソース(英語)
CNNブログ 記者会見のログ。Twitter形式、っていうかTwitterで書いて送ったのをそのまま記事にしたんじゃないか?
Bloombergの記事 価格は499ドル。
Mashable iPadに関するブログ記事一覧(英語)

さて、「iPad」の発表があったとき、私はちょうど買い物に行くために車を運転していたから、概要はラジオで聞いた。
スペックの概要と価格を聞いて、ネーミングセンスは悪いと思ったけれど、
「ああこれが、アップルのネットブックへの答えだったか」と思った。

2008年頃からネットブック市場が拡大。
300ドル程度と驚く低価格で、既存のラップトップ市場を下から脅かした。
私も昨年四月に「ネットブックは破壊的イノベーションだ」と書いたけれど
ラップトップ市場だけでなく、ソフトウェア(クラウド)、チップも含め、業界構造全体を変え、人々のパソコンのつかいかたをも変える動きで、まさに「イノベーションのジレンマ」だった。

市場が侵食されて伸び悩んだのは、一般のラップトッププレーヤーだけでなく、アップルも同様。
Macユーザもかなりネットブックへ移動した、とも言われていた。
業界のアナリストは「アップルはイノベーションのジレンマに陥っている」などと評していた。

ネットブックをどうするのか?
それがこの2年間、アップルが株主と業界に問われ続けていた問いだったわけだ。
その答えが、電子書籍、ゲームなどのエンターテインメントと携帯電話機能を融合したタッチパネル式の小さいラップトップ(見た目はiPhoneの大きいの)だったわけだ。

また、価格も、先週くらいまでは「1000ドル越え」などと噂されており、
「それじゃネットブックに勝てないじゃん」と私は思ってたんだけど、結局500ドルとのこと。
この価格設定なら、タッチパネルのプレミアムを考えれば、ネットブックに勝てる。
今ネットブックを使ってないウィンドウズユーザも、セカンドマシンとして引き寄せられる。

既存のネットブックをはるかに超えるデバイス機能とアプリケーション。
(追加)電子書籍はもちろん、携帯ゲームの機能も持ち合わせ、更にはフォトフレームにもなる。
ネットブックとしてネットにつながる簡易PCとしても使えるし、電話にもなる。
これで「ネットブック市場」を越える、複数の市場に参入することが可能になるだろう。

ネットブック市場は、所謂「ドミナントデザイン」(注)が決まりかけていた感じだったのだが、これでまた黎明期に戻ったかもしれない。
Blackberryによって決まりかけていたスマートフォンのデザインをiPhoneが大きく覆し、
大きく市場を拡大したように、ネットブックもiPadが覆すのかもしれない、と思った。

------------------------------------------
(注)ドミナントデザイン:ひとつの製品・サービスが産業となり始めてしばらく経つと、
その製品・サービスが当たり前に持つべき基本的なデザイン、スペックなどが決まってくる。
これをドミナント・デザインと呼ぶ。
例えば、車なら「鉄鋼で閉じられた車体、4輪、前後左右に窓ガラス、トランクあり、エンジン駆動、ブレーキシステム・・・」といったところ。
ドミナント・デザインが決まると、スペック以外の要素が競争要因になり、
それ以外の機能、またコストやサービスによる競争が激しくなる。

参照過去記事:
ネットブックの未来 (ネットブックがどう人々のPCのつかいかたを変え、破壊的になるかを描写)
どの事業に参入すべきかを簡単に見極められる方法 (Sカーブとドミナントデザインまとめ)
日本が日本らしさを捨てていく時代 (日本企業がドミナントデザインにどう対処してきたか、そして現在)

あと、このニュースを聞いたとき、「AppleはやっぱりiPod touchから撤退するつもりなんだろうか」と何となく思った
Appleはシャッフルだけ残してiPod、特にiTouchを撤退してiPhoneに集約するのでは?というのは以前から言われている

追記)時間がなくて20分で書ききった「感覚的」な記事なので議論が甘いのはご容赦を。
過去記事参照してください。

追記2)早まったな・・私。iPadはネットブック代わりには使えない致命傷がいくつかあるようです
一日経って、ネット上に色んな批判記事が出てきました。こちらの記事が参考になります。
What we didn't get?8 Things suck about iPad
・マルチタスクが出来ない。
・カメラがついてない(Webチャットが出来ない)
・Cloud-baseサービスへの対応がない(要はChromeやOpen officeをインストールすることも出来ない)

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アップルが電子書籍で最初に教科書を狙う理由

2010-01-27 13:46:03 | イノベーション・技術経営

昨日に引き続いて、電子書籍ネタで、ちょっと軽めの記事を。

アップルが、米国時間の明日発表するタブレットの新製品(電子書籍として使えるやつ)で、
米国の教科書会社のMcGraw-Hillと提携することが明かされた
業界の噂では、米国のもうひとつの大きな教科書会社であるOberlinも参入するのでは、と言うことになってるらしい。
要するに、教科書を電子書籍の起爆剤に使おうとしているわけだ。

このニュースを聞いて、賢いなあと思った。
米国において、教科書はニッチだけど、ある一定数以上のユーザ数を獲得という意味では有効かもしれない。

電子書籍デバイスのようなプラットフォームを普及させる場合、昨日書いたとおり、コンテンツもなければ成功しない。
でも、良質なコンテンツなんて出版社じゃないアップルやアマゾンが手に入れ続けるのは難しい

じゃあどうするか、ということで出てくるのが、本来ニーズがあるはずなのに、
現在は普及率が低い市場を狙い、ある程度のユーザ数(クリティカルマス)を獲得
すること。

どんな素晴らしい新技術だとしても、一般のユーザから見れば本当に便利なのか、海のものとも山のものとも判らない。
既存技術による製品が100%ちかく普及し、人々に浸透し、インフラも整えられているような場合、
新しい技術に基づく製品が普及する見込みは非常に低い。
逆に、ニーズはあるのに浸透率が低く、人々が不満を感じていれば、塗り替えるチャンス、というわけ。
こんな風に書くと当たり前に思えるので、具体例を。

日本人には驚きだけど、米国では、学生が新品の教科書を購入することはそんなに無い。
大学だけでなく、中学・高校でも、先輩のお下がり、などのリサイクル品を利用する人がほとんど。
先輩の落書きがたくさん入った教科書を使って勉強するのが普通だ。

私がアメリカ人の友人に「ねえ、中高のときのアメリカ史の教科書あったら貸してよ」と頼んだら、
「そんなの教科書リサイクルで後輩にあげちゃったから無いよ」と言われたことがあった。

なぜかというと、教科書自体、日本の教科書のようなコンパクトで手軽なものがほぼ存在しない。
辞書のような本ばかり。だいたいがA4版ハードカバーで800ページとかある。

その上に、値段が異常に高い。
例えば、大学生協とかで教科書を買うと、一冊100ドル以上するのは普通。
200ドルなんてのもザラだ。
中学・高校でも、一冊50ドル以上というのが当たり前だそうだ。
正規の値段ではとても買えない。
だから、みんな「おさがり」を買ったり、もらったりするのだ。(「おさがり」も生協で売っている)

そんなわけで、米国には、(日本の教科書市場のように)安価で質がよく軽装な教科書の市場は無い
価格の高さと不便さゆえに、教科書を新調する習慣が普及しておらず、ある意味「失敗してる」とも言える。

電子書籍が入ってくることによって、先輩のお古を使わなくても、高いお金を払わなくても、いつでも教科書を手元に置けるようになる
電子書籍自体は、海のものとも山のものとも判らないが、このメリットは大きい。
というわけで、使うようになる人が増えるんじゃないか、という算段だ。
こうして使う人が増え、ある一定数(クリティカルマス)を越えれば、コンテンツを提供しようと考える人も増える。
で、ゆきだるま式にユーザが増えるようになる。
(こういうのを経済学の言葉で、(Two-sided)ネットワーク効果、と呼ぶ。VHS、ゲーム機器、電子マネーなども同様)

ちなみに、「既存技術の普及率が高すぎて、インフラがそれに最適化されすぎており、新技術が如何に優れていてもダメ」だった例の典型は、
アメリカでは白熱灯が普及しすぎて、蛍光灯が普及しなかった、という話がある。

こういったことを考えると、「教科書戦略」は万能ではない。
例えば、日本で「教科書から狙う」と失敗するだろう。
日本では、あんなにコンパクトで運びやすく、かつ安い、内容もコンパクトにまとまった教科書が普及している。
わざわざ電子ブックを購入するメリットは乏しい。

そう考えると、昨日は「電子ブックは日本ではすぐに普及する」と書いのと矛盾するけど
良質の書籍が安い値段で簡単に手に入る日本では、電子書籍に乗り換えるインセンティブが薄く、
書籍から開始するのはきびしいかもしれない、と一方で思ったりした。
起爆剤となるセグメントがなかなか見つからず、案外時間がかかってしまう可能性もある。
やっぱり、ある程度電子化されてる新聞と雑誌からかね。

追記)McGraw Hillをはじめとし、米国の出版社が電子書籍に乗り気な理由は、
上記の教科書のように、市場自体が成功しておらず、出版社も潰れそうだから、チャンスと見てるというのがあるかも。
もし、これが日本の出版社のように美味しいところを取れてるビジネスなら、そう簡単には手放さないだろう。
米国の場合、逆にジレンマに陥ってるのは新聞業界だ。

追記2) あと、教科書を置き換えるとなると、デバイスの方に、付箋は当然として、蛍光ペン引っ張ったり、書き込んだりする機能も無いと不便だよね。
更に電卓機能や発音機能がついてると便利。
Amazon Kindleじゃ教科書は置き換えられないから、Appleに期待。

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英語なんて間違えたって自信もって話すのが大事と思う瞬間

2010-01-26 13:47:38 | 英語表現・学習

本日二本目。

今度、私が部長をやってるワインクラブ(部長は6人いる)で、貴腐ワインのテイスティングイベントをやる。
今回は私が主催者なので、さっきメーリングリストに案内を出したら、ひっきりなしに返事が帰って来る。
定員25人の予定だったんだけど、この調子だと明日には埋まりそうだ。

で、その返事を読んでて思ったんだけど、ワインクラブの会員って、半分以上非ネイティブなんだよね。
特にヨーロッパと南米が多い。
で、アメリカに1年半住んだ私でもすぐに分かるくらいの、ネイティブならやらない文法の間違えやつづりの間違えがあったり、表現が下手だったりする。

そもそも私が最初に出した案内自体、文法やワードチョイスの間違えがたくさんあったと思うんだけどね。

それでも別に、通じ合える。
私の書いた案内が下手な英語でも、このイベント行きたい!と思ってみんなメールしてくれるし、
メールの返信を読めば、みんなの心意気が私にも伝わってくる。

だから、間違えることとか、英語が下手なことなんか気にしないでコミュニケーションするってのが大事だよな、と妙に勇気付けられた。

私の友人のBernardo(ポルトガル人)なんて、未だにDon't forgetto ! とかメールしてくるからね。
forget じゃなくて forgetto.
何てポルトガル的な間違え・・・

MBAの授業とかでも、日本人や韓国人はいい意見を持ってても、遠慮してほとんど発言しない。
しゃべれば英語も結構話せたりするのに、である。

一方ラテン系・ヨーロッパ系は、別に日本人に比べて大して英語がうまい、というわけでなくても、どんどん発言する。
(私はどちらかと言うとラテン系に分類されるので(友人談)、遠慮せずどんどん発言)

「恥ずかしい」と思って遠慮するのは東アジアの美徳ではあるが、英語圏ってそういうカルチャーじゃない。
だから恥ずかしがらずにどんどん前に出てコミュニケートすればいいんだと思う。

以下、私が書いた案内と頂いた返信の一部。
私なんか、いきなり冠詞ミスしてるし(we hope you had a great new-year vacation とすべし)
でも、こんなんでも、出して2時間以内に10通以上返事が返ってきたりするわけです。

Dear wine lovers!

We hope you had great new year vacation and IAP.

Our next tasting event is on Feb XX - it's all about sweet, deluxe and elegant Sauternes wines -- so called Noble rot wines.
Two first growth wine producers from Bordeaux, France will visit us bringing their splendid wines!

Ch.XXX :http://www.....com/
Ch.XXX : 
http://www....fr/

Our guest, XXXX, the current owner of Ch. XXX and Kellogg Almuni 200X will share us the secrets of the sweet wines and also about wine business from MBA perspective.

The cost is $XX per person with 6 kinds of wines (1998/2002/2004 of Ch. XXX and Ch. XXX) and cheeses with crackers.
The amount of wine we serve is not a big portion - but you'll be satisfied because it is so sweet!
I also think it is very reasonable considering that one bottle of their wines normally cost $70-100...

Time: Feb XXX, 8pm
Place: XXXX
Registration: We limit the number of participants to 25 - and it is first come, first served. Please email XXXXXXX at XXX
Preparation: If you're really cares the kind of glass, bring your own glass - we don't have enough amount of glasses and we have to serve by plastic glasses for some people.

ネイティブの返信の例

Count me in!!

Sign me up XXX(私の名前), thanks for organizing!

XXX(私の名前), Liz and I are in!

非ネイティブの返信の例

Im writing to confirm, should i write a check and leave it in your folder?
(やたら丁寧。ネイティブはconfirmとか使わない)

If there is still room, I would like to attend the event
(やたら丁寧。冠詞ミス。attendはこのようなイベントには使わない動詞。joinもしくはbe inでよい

けれど通じるんだから、いいんだって、これで!

追記)私の上に掲載した英文は、いろいろ文法ミスとか、ネイティブらしくない表現が多々含まれてるので、よい子は決してまねをしないように(笑)
こんな文章でも、中身が分かってもらえ(魅力的であれば)、ちゃんと通じて、人が集まって来るんだよー、ということをいいたくて、ヒドイ文章ですが、恥ずかしながら(笑)掲載しました。

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日本の出版社が直面するイノベーションのジレンマ

2010-01-26 12:30:18 | イノベーション・技術経営

なんて話は、アマゾンが日本に進出した10年前から言われてることであるが、
最近、書籍のEコマースなんて話より、電子書籍の普及で問題が本格化しているので、私なりにまとめておくです。

要は、出版社が電子書籍ビジネスに本格的にコミットできないジレンマのことだ。
私の感覚では、今後5−10年のうちに電子書籍がかなりの書籍出版を塗り替えると予測しており、
日本の出版社ビジネスは数年もしないうち、かなり侵食されて縮小するんじゃないか、と思っている。
(一方アメリカでは時間かかると思ってる。日本が一番早い。理由はそのうち)
書籍、そして雑誌がやばい。

「え、電子書籍もうやってるじゃん、電子コミックとか。」とか言うなかれ。
確かに一部の売れない書籍や二次コンテンツの電子化を行ってる出版社は多いけれど、
あんなの子供だましメインのビジネスとして始めてる大手の出版社は無いでしょ?

電子書籍ビジネスは、既存のビジネスと完全にカニバって、市場を侵食してしまう。
だから、どんなに電子書籍がいずれメインになるって分かっていても、本格的に進出できないのだ。
典型的なイノベーションのジレンマだ。
イノベーションのジレンマである、と言える理由は以下の通り。

  • 現顧客(書店や取次)の要望に答えるため、がんじがらめになり、新たな顧客へのビジネス(消費者向け電子書籍直販)に参入できない
    • 要は、出版社が電子書籍プラットフォームなんか始めたら、現在の顧客である取次や書店の売上をどんどん奪ってしまう。顧客の利益を真剣に考えたら、電子書籍なんかに参入できないのだ。
    • そうこうしてるうち、14インチドライブの対象だったメインフレーム然り、顧客の市場(書店で本を売る、という市場)自体が縮小してしまうので、自分も縮小せざるを得ないジレンマ。
  • 新ビジネス(電子書籍)が現状ビジネスに対して破壊的なのに、規模が小さいため、完全移行できない。そうこうしてるうちに、他のプレーヤー(例:アマゾン、アップルなど)がどんどん拡大し、取り返しのつかないことになってしまう。
    • もし電子書籍が現ビジネスを置き換えられるくらい大きな市場なら、すぐにでも参入できるのだ。出版社だってバカじゃない。けれど、実際には新ビジネスに参入すると、現ビジネスを破壊してしまうにも関わらず、今の市場規模では現状の従業員を養う売上は上がらないのだ。
    • こうしてぐずぐずするうち、他の新規参入者に食い荒らされるのである
  • 現状の組織が現顧客・現ビジネスに最適化しており、全く異なるスキルやプロセスが求められる新ビジネス(電子書籍)に対応できない
    • 例えば出版社には書店・取次営業の人がいて、彼等がいるから出版社は売上を上げられるのだが、電子書籍になるとこういう人は必要なくなり、別の販売スキル(Webマーケティングなど)が必要になる。
    • 全社的に電子書籍に移行すると、こういう人をリストラして、Webマーケを雇うのか。それとも再教育するのか。いずれにしても簡単には出来ない
    • 出版のスピードやプロセスも、現在は書籍出版に最適化されたプロトコル・組織編制になってるが、電子書籍ではこれは必要なくなる、などなど・・・

こういう状態をいわゆるイノベーションのジレンマと言う。

では、イノベーションのジレンマに陥ってる出版社たちは一体どうすればいいのだろう?

そもそも、電子書籍の成功要件は何か考えると、次の二つである。
a) ユーザープラットフォームを押さえる
b) 優良コンテンツの量を確保する(優秀な編集能力含む)

最近話題の、アマゾンKindleやアップルのiPhone電子書籍、あるいは携帯電話会社などは、
a)のプラットフォームは押さえてるが、b)はまだまだ。
一方、出版社はb)を押さえているが、a) が出来てない、という状況である。

池田信夫氏のブログによると、アマゾンが自費出版に乗り出す、という話があるそうだけれど、
これはアマゾンらしいロングテールで儲けるという話に加え、
実際には単に優良コンテンツの確保が難しいから、とりあえずやってるだけじゃないか。
いくらロングテールと言ったって、トップ10
0の優良コンテンツがなければ儲けるのは難しいはずだ。

優良コンテンツを確保するには、単に優秀なコンテンツプロバイダー(作家など)との関係が深い、と言うだけでは不十分だ。
作品が売れるかどうかを見極める目利き力、更に作品をより売れるものに改変できる編集力といったものは侮れない。
これは池田氏も指摘してるけど、自費出版を仮に進めるとしても重要なスキルだ。
アマゾンやアップルが、出版社を塗り替える単独の電子書籍プロバイダーとして成功するにはこういったスキルも必要になってくる。

私が日本の大手出版社にレコメンするなら、簡単に書くと次の二つ。

1) 出版社からスピンオフした人に、電子書籍事業を本格化させ、かげながらサポートする。
  あとで程よく大きくなってきたところで完全にこちらに乗り換える

クリステンセンの著書「イノベーションのジレンマ」の中で、ディスクドライブの成功事例として取り上げられてる話をもじった。

出版社そのものは、上述のジレンマでがんじがらめで新規事業に参入できないから、まずスピンオフ。
新規ビジネスに熱意がある人が、勝手に独立して電子書籍事業を始めた、という形にするのがよい。
スピンオフした人は、少なくとも上のb)の編集・目利きスキルを持ってる必要があり、a)を展開。
既存の出版業に遠慮せず、事業を拡大できる。
出版社としては、このスピンオフに目をかけてあげて、関係をしっかり保っておく。
それで、電子書籍市場自体がある程度大きくなってきた時点で、買収するのだ。

こうすれば、「自社が自社の儲けを食う」というカニバリ状態を避けつつ、市場の縮小に伴って潰れずに済む。

2) アマゾンかアップル、またはドコモなど携帯電話キャリアとJVを作り、電子出版をすぐに本格化させる

このパターンは、どちらが主導権をとるか問題で難しくなる。
さらに、アマゾンやアップルに日本の出版社の強みが分かってるひとが少なすぎて交渉決裂し、失敗するような気がしている。

実は上記二つの成功要件のうち、b)の編集・目利きスキルの方が、a) のユーザプラットフォームより得がたい。
だから、アマゾンやアップルは最初は自分の利益配分がゼロでも大手出版社と一緒に提携したい、
というくらいの心積りで進めないと成功しない。
が、実際にはそういう日本の大手出版社の強みをはっきり理解してる人が少ないような気がする。
出版社の方も、既存ビジネスにこだわって出し惜しみすると失敗する。

プラットフォームとしては弱いが、携帯電話キャリアと提携した方がうまく行くかもしれない。

ともかくやり方としては、JVと言う形で自社とは独立させ、勝手に電子書籍をどんどん進めさせる、という方法だ。

今考えた限りでは、以上二つ。他にもあるかも。
どちらもむずかしいけれど、日本の出版社は、このような類のアクションを早めに取らないと、電子書籍市場に数年のうちにやられてしまう。
個人的には、日本の大手出版社って他の国には無いスキル(だから目利きとか編集とか)を持ってると思うんで、頑張って欲しいですけどね。

イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press)
クレイトン・クリステンセン,玉田 俊平太
翔泳社

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留学を目指す人のためのTOEFL iBT攻略まとめ。

2010-01-24 01:55:47 | 英語表現・学習

まとめっていっても、自分の過去エントリのまとめなんですけどね。
このブログに英語情報を求めてくる方は多く、コメント欄でも要望が多いんですが、
わざわざ過去エントリに遡る人も少ないと思うので、まとめておくです。

TOEFL iBTは、米国の大学・大学院に留学するにはほぼ必須となる試験。
欧州系・アジア・南米の大学・大学院で課されることも。
Reading、Listening、Speaking、Writingの4パートに分かれ、各30点満点、計120点満点で採点。

個々の大学ごとに必要点数の基準がかなり異なるため、アプリケーションの書類を良く見てください。
ただ一般的な目安は次の通り。
大学:人文・社会科学系80〜100点。理工系60〜80点。
大学院:80〜100点。トップMBAは100点以上のところも多い。

ちなみに私は、最終的には110点。 R30, L29, S22, W29 だったと記憶してます。
8回受験(つまり受験料だけで16万かかってるわけだ。がーん。)

8回受けた中で、各科目の最高点数は、R30、L30、S22、W30でした。
つまりSpeakingが超不得意だったので、Speaking以外は満点を取れる状態にして望んでいたわけです。
TOEFLはスポーツみたいなもの。
コンディションによってうまく行くときと行かないときはあります。
だから何度も受験するのは仕方ない。あきらめずにやるです。

勉強法は以下の通り。
簡単にまとめると、
・Reading・Listeningなどのインプット系は、設問で求められてるもの(アウトプット)だけ意識して、必要なところだけ読む・聞く。それに慣れるため量をやる

・Speaking・Writingなどアウトプット系は、論理的に構造化された文章を話す・書く。書いたものは見直す。それに慣れるために量をやる

って感じでしょうか。

最初に力を入れたのがこれです。
最初は19点、その後3ヶ月で上げて、30点前後が取れるようになりました。

1) ボキャブラリーの強化。

最近何度も書いてますが(英文読むのが苦痛な人はまず単語単語暗記がつらい人には)、
Readingの点数を上げるのに一番効果的なのは、語彙力の強化です。

何故か?
・単語を聞いてくる設問だけで4点程度(目安)確保できる(30点中の4点は大きい)
・単語が分かると読解が早くなる→基本、全問解き終わるようになる
・読解が正確になる。よって歩留まりが上がる。

強化方法については上の記事をご参照ください

2) 設問を先に読み、文章は必要なところしか読まない

TOEFLの素晴らしいのは、設問が段落ごとになってるので、
まず設問を読み、必要な情報だけを読んで答える、ということが可能なこと。

全部読んで楽しんでたら、とても終わりません。
インプットは常にアウトプット思考で。
文章読む前に、必ず設問を読む!

3) とにかく大量に読解問題を解いて慣れる

この「設問を先に読んで、文章は必要なところのみ読む」というのは、意識して訓練しないと難しいです。
なので、とにかく問題量をこなす。

何をやるか、ですが、まずは公式ガイドを終わらせることです。
これだけでも結構量があります。
その上で、紀伊国屋やジュンク堂などの本屋に行くと、洋書のTOEFL問題集がたくさん売ってます。
Readingのみのものを選んでやると良いと思います。
私は、Mastering Skills for TOEFL iBT Advanced Readingという教材を使いました。

Official Guide to the New Toefl iBT With Cd-rom (Official Guide to the New Toefl iBT)

McGraw-Hill
画像クリックするとAmazonのページに行きます。

公式ガイドの日本語版はこちら

自分で言うのも何ですが、過去記事が良く出来てるのでそちらをご覧ください。

コツは、Readingと似てますが、全部は聞かない。必要なところだけ聞く、ということです。
留学してからも思いますが、ディクテーションが出来る必要は全く無い、
相手が話してるところで大事な部分はどれかを選んで聞く能力が問われるのがTOEFLのリスニングだと思います。

それから練習量がやはりモノを言います。
練習するときに、必ず「全部聞く必要は無い」ということを頭に叩き込みながら聞くこと。
過去記事に書いたスキルが使えるように、何度も練習すると、点数が安定します。

私もリスニングは、初期の頃は20点だったり30点取れたりと全く不安定でしたが、
「必要なところだけ聞く」「メモを取るより聞いて理解する」を徹底することで、集中力が持続するようになり、安定して30点近辺を取れるようになりました。

最終的に22点しか取れなかった人間なので、大きいことはいえません。
私はTOEFL iBT元年だったので、Speakingの攻略法が確立しておらず、当時は苦労した人間がたくさんいました。
今は、大分攻略法も整理されてると思います。
2点ほど。

1) 論理構造を持ったテンプレに沿って答える
個人的にはテンプレートを覚える、というのはかなり有効だと思います。
何故なら、文章をどう構造化するか、とか無駄なことを考えず、中身をしゃべることに集中できるから。

テンプレートは色んなものが存在するので、好きなもの・予備校が進めるものを使えば問題ないと思いますが、
必ず英語の論理構造−ピラミッドストラクチャーに沿ったものを使うべきです

・主となるメッセージ
・「理由/例は二つあります」
・一つ目は○○です
・二つ目は○○です
・以上の理由/例から、(主となるメッセージを繰り返す)

この構造は私が現在MBAの授業などで発言するときも今でも使ってます。
話の構造が論理的であれば、多少発音が悪くても、何を言ってるか相手が理解できるから。

2) 自分の発音を録音してネイティブ発音と比較し、悪い癖を直す
それから点を取るには発音も大切で、中身は完璧に話せてるのに点が上がらない人は発音が悪いケースが大半です。

そういう人には、録音して比較することをすすめます。
しゃべってるときは分からないですが、比較すればすぐ何が悪いか分かります。

私がこのことに気付いたのはTOEFLの点数が出揃った後。
留学前にこれを集中的にやって、かなり発音は良くなりました。
あの頃気付いていたら・・・と今は思います。

これも過去記事どおりですが、
1) 論理的に構造化された文章を書く。そのためのテンプレは有効
2) 文法、単語のミスが致命傷なので、必ず見直す。最低5分は見直しに使う
3) これを意識してとにかく量を書く

以上です。
最近英語記事多いですが、留学準備を今始めるって方も多いと思うので・・・
お役に立てれば幸いです。

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米国では雑誌が稼げ、日本では書籍が稼げる

2010-01-23 00:00:04 | ビジネス&社会論

先日、米国在住の友人某氏と会って話していたときのこと。(ご馳走様でした♪@コメント欄)
たまたま、日本には月刊誌のように書籍を出して稼いでいる有名人がいる、という話になった。
そのとき彼女は「へえ、どうしてその人は雑誌を出さないのかしら?」と言った。

  • アメリカで有名人が稼ぐモデルは講演会と雑誌

彼女によると、有名人が米国で稼ぐ方法は主に二つあるという。
ひとつは、講演会をバンバンひらいて、講演費でかせぐ。
これは日本にもあるモデルだ。
一回100万円とかいう講演を年に100回やって、一億稼ぐってやつだ。

もうひとつは、自分の名前を冠した雑誌を発行して、それで稼ぐモデルだという。
例えば、米国にはMartha StewartとかKatie Brown、Rachel Rayといったカリスマ主婦といわれる有名人がおり、
彼女らは自分の名を冠した雑誌を作り、料理や家事のコツ、彼女自身との対談などを載せて売っている。

彼女は言う。
「だって、書籍なんてせいぜい一冊5万部も売れれば成功な方。
 1500円で印税10%だとしたら一冊750万円にしかならない。1年10冊でも7500万円。
  けれどアメリカの有名人は、自分で雑誌を創刊して一年で数十億円売上げがあるのよ。
  出版手数料やスタッフの給料をさっぴいてもかなり稼げる。」
(追記:本人のご登場により訂正→参照記事:Rachel Rayが創刊から7号で4900万ドル=約45億円稼いだ話)

「それに月刊誌のような頻度で本を出してたら、そのうち内容も薄くなるのが避けられないでしょうが、
 
雑誌なら、色んな情報を集めたり、対談とかでいくらでも持たせられるから長期的に儲けられる。
 書籍は発行するのも手間がかかるし、アメリカじゃ2年に1冊が普通よ。

なるほど、それは確かに一理ある。
彼女に宿題を頂いた感じの私は、ちょっと考えてみることにした。
日本で有名人が自分の雑誌「○○マガジン」みたいなものを創刊して、継続的に儲けられるのか?

  • アメリカで雑誌が書籍より儲かる理由

米国で、雑誌がなぜ書籍に比べて儲かるか、というと、雑誌は読者と広告主の両方に課金できるモデルだからだ。
書籍の場合、対価を払うのは100%読者であり、せいぜい1000〜2000円しか課金できない。
ところが雑誌の場合、5万部も出れば
、読者からは一部あたり500円程度だが、
広告主からの収入は一部あたり5000円以上というレベルだ。
参照:Peopleという有名雑誌の場合、一号あたり有効発行部数360万部に対して、広告収入9億ドル。
  これくらい発行部数があると、一部辺り3万円の広告収入が出る。
  普通はこんなに稼げないが。)

  • 雑誌市場が小さく縮小してる日本では困難

ところがこれを日本でやるのは非常に難しいのである。
雑誌に広告をつけるのが至難の業だからだ。
実際、日本の雑誌は、アメリカに比べると、びっくりするほど広告が少ない。

雑誌の広告市場規模を比較すると、日本は4000億円程度でこの20年間横ばいであるが(参照)、
米国はついこの間景気が悪くなるまでは3兆円程度で、年3%で増加していた(参照)。
人口が3倍違うと考えても、一人当たり3倍の差があるのだ。
(注:米国の計算方法は大きな雑誌の積み上げなのでこの程度だが、実際にはもっと大きいはず。
 詳しい数字を知ってる人は教えてください。)

米国のように広告費で儲けるのが困難な結果、日本の雑誌会社は何をしてるかというと、
主に三つの戦略を行っているように見受けられる。

ひとつは、雑誌の価格を高くして、読者からも多く取る。
日経BP社やダイアモンド社のように、雑誌の専門性を高めることで、値段を上げる。
または女性ファッション誌のように、雑誌自体の紙などのクオリティを上げたり、
おまけをつけたりして、雑誌本体の価格を上げるなど。(注:おまけは広告収入も得られるが)

ふたつめは、雑誌自体の価格は据え置きで、後から二次コンテンツにより、結局読者から取る。
日本の漫画雑誌が、単行本やグッズの販売によって儲けたりするモデルだ。

もうひとつは、フリーマガジンという新しい媒体をつくり、
アメリカだったら本来電話帳がやってるような、雑誌以外の市場から取ってしまう。
(注:アメリカの電話帳の市場は未だに馬鹿に出来ないほど大きい)
リクルートなどがこれで新しい市場を創出している。

結局、日本の雑誌は読者から取るモデルか、完全フリーに二極化。
雑誌は広告費が取れないので、読者から取る、まるで書籍のようなモデルになっている、といえる。

  • 何故、日本では広告より読者課金の方がメジャーのか?

私自身、出版分野に詳しいわけじゃないので、正直よく分からないが、歴史的なものがあるんだろう。
恐らく、日本は書籍の会社が雑誌出版もやってきたから、そういうビジネスモデルになれてきた、とか。
電通が強くて、ナショナルクライアントの広告費の大半がTVなどのメディアに取られてる、とかってのもあるかも。
(追記:電通・・・とか書きましたが、全く他意はないです。
個別名出すべきではありませんでした。大変失礼しました。)

誰か詳しい人は教えてください。

いずれにせよ、日本は読者から金を取り、アメリカは広告主から金を取るモデルが主流だってことだ。

  • おまけ:アメリカでも不況以降、雑誌業界は広告費が取れず厳しくなってる

ただ、アメリカでも状況は変わってきている。
まずは不況だ。
Media pubの記事によると、2009年の広告市場全体は、前年の18%減だそうだ。
で、有名雑誌も含めてどんどん休刊に追いやられてるそうだ。

景況になったとき、この雑誌広告市場が盛り返すのか、インターネットやモバイルに奪われるのかは定かではないが、アメリカでも雑誌で稼ぐのは厳しくなってきてるのが現状。

  • いずれにせよ、書籍(=ユーザ課金)で稼いでいる日本の有名人は正しい戦略

話を戻すと、結局、日本では雑誌広告費市場が小さく、結局読者課金に行くのであれば、
実は自分の名前を冠した雑誌を創刊するよりも、書籍を月刊誌のようにバンバン出す方がより稼げる。
たとえその人が「○○マガジン」なるものを創刊したとしても、稼ぐためには結局内容を抜粋した単行本を出すことになったりして、二度手間だ。

そういう意味で、最初の疑問に答えると、
その有名人は、書籍を次々に出すことで、正しく効率的な稼ぎ方をしてるってことになるのだろう。

追記)誰か最近の電通の広告年鑑とかにアクセスできるひとは、この辺の詳しい話を教えてください。

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最もリベラルな州が、医療保険改革を遅らせた理由

2010-01-21 14:53:42 | ビジネス&社会論

昨日は私が住んでるマサチューセッツ州では、上院の補欠選挙があった。
地元のニューステレビなど一日中そればっかり。
週末くらいから懸念されていたが、皆さんご存知の通り共和党のスコット・ブラウン氏が勝ってしまった。
日本でも報じられてる通り、オバマ政権最大の焦点・医療保険改革が大きな壁にぶつかった。

今回の補欠選挙は、昨年無くなったEdward (Ted) Kennedy氏の議席を埋めるものだ。
Ted Kennedyは、ケネディ大統領の末弟で、民主党の重鎮で米国のリベラル派の代表格だった。
元大統領の弟だから、という理由ではなく、47年の上院議員の間、公民権からイラク戦争反対に至るまで常に大義を貫く人だったため、人々に尊敬されていた。
そんな彼はオバマ大統領の就任の日に倒れて、以来ボストンの上空に何度もヘリコプターが飛んだ。
あれは入院しているTed Kennedyをオバマ大統領が尋ねるためのものだ、と皆が言っていた。

最もリベラルだと言われる州で、リベラルの守護神だったTed Kennedyを継いだのが、名も無い共和党員だったわけだ。
これはかなりの衝撃だった。

何より、オバマ政権の改革の焦点である、医療保険改革法案実現が遠のいてしまったのだ。

一体何がそうさせたのだろう?

マサチューセッツの過半数を占める浮動票が、今度は共和党支持に動いた

まず、リベラルのイメージがあるマサチューセッツは、実は浮動票の非常に多い州だということだ。
今朝のWall Street Journalの分析によると、白人労働者を中心としたIndependents(浮動票)が、今回は共和党支持に動いたのだそうだ。
NYTimesには、浮動票が票全体の半分以上とも書かれている。
これだけの浮動票が共和党支持に動けば、簡単にひっくり返ってしまう、というわけだ。

では、浮動票の白人労働者たちは、今の民主党に一体何が不満だったのか?

マサチューセッツは、もともと貧しい白人労働者の街
彼らが「Change」に望んでいたのは、まず景気回復と、閉塞感の脱却だった

ひとつの大きな理由は、工場労働者レベルでは、景気が全く回復していないこと。
もうひとつは、医療改革が遅々として全く進んでいないことだろう。
その結果、オバマが「変化」を謳っていたのに、裏切られた思いがあるんじゃないか。

民主党っていうと、「知性派」「リベラル」のイメージが先行するが、それはカリフォルニアやニューヨークなどの都市部の一部の人の話だ。

マサチューセッツは、もともとは工業労働者・技術者の住む港町。
日本なら川崎のイメージが一番近いだろうか。
海に近い、重化学工業が盛んな工業都市。
そこで働く労働者の多くは、20世紀初頭にアイルランドやイタリアから渡ってきた白人移民の子孫だ。
こういう人たちが、ボストンの北の港町やサウス・ボストンとかにたくさん住んでる。
同じ白人でも南部のテキサスなんかの白人とは全く違う。

彼らがまず望んでいたのは、景気が回復して、暮らし向きが楽になることだっただろう。
現在マサチューセッツの失業者率は10%弱だが、有効失業率は15%を越えるといわれている。
オバマ政権になっても、良くなるどころか、悪化の一途をたどっている。

(マサチューセッツの白人の残りは、清教徒時代から移民して、今は金持ちの白人たちだ。
 こういう人たちは、民主党と共和党支持が半々。
 ボストン交響楽団など聴きに行くとたくさんみられる)

医療保険改革が進まず骨抜きになりつつあることが問題だった

もうひとつの焦点は医療保険改革。
WSJなどの経済紙が、一見、医療保険改革にマサチューセッツ州民が、改革に反対しているかのように読める記事を載せている。
これは違うと私は思っている。
まあWSJはウォールストリートの代弁者、今回の改革で一番割を食う保険会社などを代弁してる部分もあるから、こんなこと書くのかもしれないが。

私には、基本的には労働者層である彼らが、改革自体に反対していたとは思えない。
むしろ、改革法案がいつになっても通らないことへ不満。
そして、法案が不透明のまま骨抜きになっており、
「国民皆保険が成立しないなら意味無いじゃないか」
「結局、医者と保険会社が儲かる仕組みは変わらないんじゃないか」
「結局高齢者のために、自分たちに税金が重く課されて終わりなのでは」という不安が噴出したのだと思う。

そこに、共和党のスコット・ブラウン氏の
「今度の医療改革は庶民の税金が重くなるだけだ。医療制度は何も変わりゃしない。
私が代わりに変える!」
というスローガンが、見事にはまってしまったんじゃないかと思う。

また、医療改革法案は、10月に通過した下院案と12月末に通過した上院案で内容が異なり、
下院案の方がよりリベラルだ。
ところが、上院の通過がぎりぎりだったので、法案全体の成立には、下院が上院に譲歩しないと成立しない、という状況だった。
今回の選挙で共和党に投じた人たちは、この上院案の成立を阻止する目的で、上院が下院に譲歩するような状況を作り出したい、と考えていた人たちも多かっただろう。
(参考記事:ロイター東洋経済

でも、実際には共和党が増えても、法案成立自体が遠のくだけで、上院案が下院案に近づくわけではないのに!

医療保険改革延期で本当に困るのは国民なのに・・・

改革法案は確かに骨抜きになっている部分は多々ある。
例えば医療費上昇の大きな原因と言われる医者のサービス単位課金などは変わってない。
また保険料が増大してる原因である、保険手数料の禁止も入ってない。
何より、公的保険の創設、つまりオバマ最大の公約「国民皆保険」が実施されない。

これじゃ何も変わらないではないか!と怒るのは当然だ。
これでもし国民の負担が増える(実際には保険会社または年間100万ドル以上の収入がある人だけふえるのだが)なら、改革なんてやらない方がいい!
医療保険改革はこんな風に受け取られている。

しかし、通らないよりは、通った方が確実に良いのだ。

これでも、今まで保険が認められていなかったところに保険が降りるようになるし、
保険会社の問題も少しは解決されている。
それから、一度法案が通ると、民主党にモメンタムが出来上がって、もっと改革がやりやすくなる、という効果もある。

ところが、今回の共和党の勝利で、上院の民主党+支持者の議席は59席となり、法案通過に必要な定数を割ってしまった。
上院・下院のReconcilation(一本化)だけが唯一の砦。
でも上院には「上院案を少しでも変えたら自分は法案成立を阻止する」と言っている議員があと二人もいて、どうひっくり返るか分からなくなってしまった。
改革実現はかなり遠のいてしまったと思える。

ひとつの州の補欠選挙の結果が、全米の政策に影響するすごさ

全く余談になるけれど、私がもうひとつ驚いたのは、マサチューセッツというたった一つの州の補欠選挙が、国の法案の行く末を決める、ということだ。
上院議員の候補が、どの法案に賛成し、どの法案に反対するか、が事前に分かってる。
だから、自分の投じる一票が、政策とどのようにリンクするか、はっきりわかるのだ。

これは参政してるって感じがする。
日本なんか、法案が知らないうちにいつの間にか通ってたりするもんな・・・
国会議員が何に票を投じてるかなんて、事前に明らかにされないしね。

アメリカの制度も色々問題はあるのだが、それでも、透明性って意味では日本より圧倒的に上だ。
こういうことが、アメリカに住んでると身近に感じられて、参政権も無いのに自然に政治の仕組みに興味がもてるようになるってのも面白い。

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「英単語をただ覚える」という筋トレがつらい方へ

2010-01-21 01:41:07 | 英語表現・学習

時差ぼけ格闘中。
自分の生活を自分でコントロールする学生生活では、ホントに直すのが大変・・・
と言うわけで、今日も小難しくない記事をアップ。

先週書いた「英文を読むのが苦痛の人はまずは単語力を身につけよう」という記事が大ヒット。
やはり皆さんも苦労されてるんですね、英語。
今回は、前記事の補足で、「英単語を覚えるのが大事なのは分かるだけど、出来ないんだよ!」という人向けに、コツなどを補足。

英語力はとにかく大量の英語を読む・聞くでしか身につかないと私は思ってます。
で、そのとき単語も分からず、意味が分からないまま読み・聞き続けるのは効率悪いし、とてもつらい。
だから、まずは語彙力を身につけるのが大切。
語彙力を身につけると、驚くほどすらすら読めるようになって、世界が変わる。

私の経験談を書くと、10年前、大学生だった頃、TIMEを購読していたのだが、挫折した。
辞書片手に頑張って読んで、難しくてなかなか進まず(1時間で2ページ進むか、というペース)
雑誌は毎週来るからどんどんたまる。
途中何度も挫折しそうになりながら、2年くらいは粘ったのだが、
TIMEのコソボ紛争への態度が、余りにもアメリカよりで気に入らないという、もっともらしい言い訳をして購読中止。
要は挫折したのだ。
(あの、ただ購読だけして、読めなかったTIMEがもったいないなーと今でも思う)

科学雑誌ならいけるかも、と思ってNew Scientistを読み始めたが結局挫折した。
TIMEよりは圧倒的に語彙も理解できるんだが、今思うと、やっぱり語彙力が足りなかったと思う。

その後社会人になり、かっこつけて英字新聞を読み始めたときも同様。
TIMEのときと同様で、1時間に2ページも進まない。
よって毎日読めずにたまる。新聞なのに。
仕事が忙しくなったのを言い訳に購読中止。また挫折・・・

現在はウォールストリートジャーナルやファイナンシャル・タイムズのような英語の経済新聞を毎日読んでるけど、さほど苦でなくすらすら読める。
その違いは、知ってる単語が今の方が圧倒的に多い、というだけだ。
留学前にTOEFLやGMATで点数を取るために、大量に英単語を暗記したのが、今の語彙力の基礎になってる。
その基礎をベースに、圧倒的な量の英文を毎日読み続けてるから、単語が徐々に定着してきたんだと思う。

単語帳や単語教材で英単語を覚えるのはあくまで基礎筋力。
基礎筋力があれば、スポーツを続けるだけで筋力がつくが、なければスポーツやってるだけじゃつらいだけでなかなか筋肉がつかない、というのと似ている。
「今読んでる文章に出てくる知らない単語はせいぜい一語くらい」というレベルまでは、
ちゃんと筋トレをしてから望むほうが効率的、と思ってる。
(同じことを何度も書くけど)

前置きが長くなっちゃったけど、「出来ないんだよ!」という方へのメッセージ。

1. 記憶力が悪くて定着しない・・という方へ
→ 四の五の言わずにやれ。やってると自然と記憶力が取り戻される。コツは何度も復習。

人間、どんなに記憶力があった人も20代を過ぎれば衰えます。
私など、中学生の頃は自分で神童かと思うほど好きな歌手の曲の歌詞を次々に覚えていたのに、
高校生くらいから徐々に後退。
最近はお酒の飲みすぎのためか、健忘症のようになり、人の名前すらろくに思い出せない。
(飲みすぎには注意)

そんな私のことだから、勉強を始めて英単語を覚え始めた当初は、全くというほど頭に残らなくて本当に苦労した。
一日に覚えた、と思って次の日覚えてる割合は2割以下だったように記憶している。

ところが始めてから1週間も経つと、意外と頭に残り始めたことに気が付いた。
どうやら記憶力が徐々に戻ってきたようだ。
人間の脳って、特定の部分を使い始めると、神経細胞が強化される、というけれど、まさにこのことか、という感じ。
翌日に5割以上記憶が残ってることが増えてきた。

覚えるコツがつかめてきた、と言うのもあるかもしれない。
復習を怠らない。
仕事の合間にふと時間が出来たら、昨日やった英単語を見直す、勉強を始める前に必ず今までのを見直す。
忘れてもへこまずに何度も覚えなおす。

だからとにかく言い訳せず、続けることです。

2. 単語だけ覚えるのはつまらない、続かない・・という方へ
→ 楽しい教材を使う。具体的な目標を立てる。目標にあった教材を使う

これもその通りで、私も何度も挫折してきた経験の持ち主だから良く分かる。
これを克服するコツは三つ。

1) まずは、やっていて楽しい、と思う教材を使うこと
今使ってる教材が、本当につまらない、と思うなら、思い切って変えてしまっても良いと思う。

私のオススメは、やっぱりオンラインソフトですね。
ゲーム感覚で次々に単語を制覇していく感じなので、やってると時が経つのを忘れてしまうから。
前にも紹介したように、iKnow(現在はsmart.fmという会社がやってる様子)やアルクのPower Wordsがオススメ。

あと、音声教材をオススメするのは、やっぱり見たり聞いたりと五感を刺激して覚えるのは楽しいから、ってのもある。

2) 次に、短期・長期両面で具体的な目標を立てること

英語の勉強をしようと思ってる以上、何らかの目的があってのことだと思うが、
長期的な漠然とした目標だけで、短期の目標が無いと、人間だれやすい。
「TOEFLで○点取る」「来月までにこの単語集を終わらせる」など具体的で短期の目標はあった方が良い

短期目標は「先週より英字新聞をすらすら読めるようになりたい!」みたいなのでもいいと思う。
GMATの単語学習時の私のモチベーションはそれだった。
で、実際に単語学習が進むと、「あーこの単語昨日やったよ!」「なんか先週よりすらすら読めるような・・・」ということが増えてモチベーションも向上。

また、長期的な目標が無いと「私、何のためにこんなことやってるの?」と疑問に思ったり、
仕事など他の大切なことに時間を使って、なまけがちになる。
自分は何のために英語を勉強してるんだろう、留学のためか、仕事のためか、何らかの長期的目標は持った方がいい。

3) さらに、目的にあった教材を使うこと
目標に合う教材を使えば、目標に最短距離でいけるから、成果が分かりやすい。
すぐに成果が分かると、人間やる気をもてるものだ。

例えばTOEFLで点を取るのが目的なら、TOEFL頻出単語のようなものを使う方が良い。
1週間もしないうちに、TOEFL読解問題に「あ、この単語おととい覚えた」のようなものが出てくるはずなので、やる気が出ると思う。

それから、自分の現在のレベルに合った教材であることも重要。
あまりにレベルが高すぎる教材を使っても、大変なだけで、なかなか成果は見えない。
前にも書いたけど「単語集の単語のうち、1,2割は知ってるくらい」がベストのレベルだと思う。

3. 時間が無い、と言う方へ
→時間は作るしかない。単語学習を楽しくするってのもコツのひとつ

まず「本当に一日30分の時間すら取れないのか?」と自分の生活を見直してみるのがベストだと思う。
それでも忙しくて時間が取れない、というなら、
「英語の勉強をする」というのが、あなたの人生でどれくらい優先順位が高いか考えるしかない。
本当に英語を勉強することが大切なら、ほかの事を少々犠牲にしてでもやるしかないってだけだと思う。

仕事を1時間早く終わらせて帰って来れないか、飲み会に行く回数を減らせないか、
ネットサーフィンの時間を減らせないか、週末に遊ぶ時間をちょっと減らせないか、など。
(睡眠時間を削るのはやめたほうがいいと思うケド。)

もし、一日に30分、1時間という英語の勉強をするより、仕事や飲み会や遊びの方がずっと大切なら、今は英語を勉強する時期じゃないってだけだ。
もしそうでないなら、何とか考えて優先順位を英語に振り分け、時間を作る、これしか解はない。

私は仕事を早く終わらせる、で何とか一時間確保してました。

それから、ゲーム感覚の教材を使うってのも鍵で、楽しいと思うからほかの事より優先してやってしまう。
私はiKnowをやってたころは、パソコンを開けるとメールチェックする前にまずiKnowをやる、と言うほどだった。

4. 文法が分かってないから単語だけじゃダメ、という方へ
→中学レベルは必要だが、それ以上はそれこそ英文を読みながら理解すればよいもの。

もしあなたが中学レベルの文法−進行形、過去形とか完了形が全く分かってない、ということなら、確かに文法からやった方がいいと思う。

でも、高校レベル−現在分詞と動名詞の違いが区別できないとか−いうレベルだったら、文法からやり直す必要は全く無いだろう。
現在分詞だの過去分詞だのを文法的に説明させるのは、日本の大学入試だけ。
この文法の違いが分からないネイティブのエリートはたくさんいますが、彼らは問題なく英字新聞も読めてるわけです。
surprisedは「びっくりする」っていう形容詞だと思えばいいだけのことです。

5. こんな文章で、俺のやりたくない言い訳を封じ込めるのはやめてくれ、という方へ

やる気になったら、また読んでください(笑)

最後に。
何度も言うけど、ここまでして、語彙力をつけることを強調するのは、
英語は大量の英文を吸収することが上達の鍵で、英単語は基礎筋力だから。
そして基礎筋力がないまま、私は色んな英文雑誌や新聞に手を出して、挫折してきた過去があるから。
で、実際英単語が増えたら、世界が変わり、次々に読めるようになってきたから。

というわけで、「まずは英単語」から始めた方。
だまされたと思って、是非2ヶ月くらい続けてみてください。
2000語近く単語力がアップしただけで、見えてくる世界がかなり違ってきます。

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ボストン帰還

2010-01-20 17:18:25 | ボストン生活

日本からの帰り道、西海岸で一日過ごし、いろんな方に会って、昨日ボストンに戻ってきた。
で、ボストン生活再開。
外は相変わらずの雪。(家の中はセントラルヒーティングで暑い)

まだ時差ぼけがひどく、勉強が思うようにはかどらないんで、真面目な記事はちょっとお休み。
とりあえず生きてることだけお伝えしようと筆を取りました。
勉強が普通に進むようになってきたら、ちょっと込み入った記事も書きます。

色々書きたいことはあるんですけどね〜。
Google中国のこととか、電気自動車の続きとか、MBAのあり方についてとか。
取り急ぎコメントへの返信だけしておきます。

えっと、今日はMITの野菜マーケットの日なので、行って一週間分の野菜を買ってきました〜。
買った野菜。

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ねぎとジャガイモは何にでも使えるのでちょっと多めに買っておく。
アスパラやブロッコリーもゆでて、マヨネーズで食べたり、和え物にしたり、炒めたり、色々できるから。

きのこ好きとしては、いろんな種類のきのこをそろえておく。
ビーフストロガノフを明日作る予定なので、それで結構使っちゃうかな。

あとはビタミンCを取るためのいちご。一パック5ドル。高いです。

今日のお昼(夜も同じ)は、ねぎチャーハンと、漫画「きのう何食べた?」に触発されて作ったアスパラのジャーマンポテト。

チャーハンは最初に油を多めに使って卵と混ぜるのと、途中隠し味でガラスープ・ほんだしを使っちゃうとねぎだけでもとても美味しくなる。

チャーハンの卵は、昨年買って冷蔵庫に入ってた賞味期限切れのものを使ったが全然大丈夫だった。
アメリカの卵は賞味期限が1ヶ月以上ある。
(恐らく日本じゃ卵を生で食べる習慣があるから短いのだろうね・・・)

アメリカに着たばかりのころは、この卵の賞味期限が長いのに抵抗があったのだが、
最近は賞味期限が切れても、熱すれば大丈夫、と使う始末。
今のところおなかを壊したことは無い。

こんな感じでボストンでの生活を立ち上げ中。

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