先日訪れた比叡山延暦寺の横川に
「元三大師堂」(がんざんたいしどう)があります。
元三大師(912~985)は、良源、諡号慈恵大師の通称です。
良源上人は天台宗の最高位、第十八代の天台座主(てんだいざす)であり
比叡山中興の祖として知られています。
正月三日が命日であることが「元三」の名の由来です。
良源の住房だったこのお堂に良源像を祀り「元三大師堂」とされました。
元三大師は、角大師、降魔大師、魔除大師など、様々な呼び名があります。
この碑は角大師について記されています。
伝説では、永観2(984)年
疫病が流行り苦しむ多く人と共に、元三大師も疫病に罹り
二本の角を持つ骨ばかりの鬼(夜叉)の姿になられた様子であるという。
そのような姿で疫病に打ち勝たれたため
この姿を弟子に写し取らせ、お札として各家の戸口に貼り付けると
疫病神、病魔が恐れて寄りつかないことから
元三大師の護符、あらゆる病気の平癒と厄除のお札「角大師」として
日本各地に広まった。
微妙に異なる由来がありますが、まとめるとこんなところです。
【追記】元三大師は、おみくじを考案し、始めた方でもありました。
左のお札は今まで貼っていた「三千院」のお札。
右のは先日受けて来た延暦寺横川の「元三大師堂」のお札。
お姿も少し違いますね~
民間信仰の面白いところでしょう。
やっぱり古いお札は納めないといけないのでしょうか?
コレクションしてみたいほど愛らしい「鬼」のお姿です。