milkyway‥☆‥☆∵☆∵

心に通り過ぎるたくさんの思い
あなたにも どうか、届きますように…

BLACK SWAN

2011-05-30 18:00:00 | ダンス
今日は5週目で仕事が休みになり、やっと観に行くことが出来ました。
賛否両論いろいろあるみたいですが、
私には、バレエ物というより、心理サスペンスというか、
心理スリラーという面が強く印象に残り…
撮り方がまた怖くて、見終わったら、ド~ンと疲れました。

よく考えると白鳥の湖って暗くて怖いお話なんですよね。
美しい白鳥の悲しいお話という裏に、呪いと欲望が潜んでいて…。
愛や美や正義が勝つんじゃなくて、
白鳥は儚く脆く消えていく。
そう思って考えると、ジゼルも、ラ・バヤデールも、裏切られ死んでしまいますが…。
トゥシューズで舞うバレリーナの存在自体が儚く、
この世のものでないイメージがあるからかもしれませんね。

それにしても、一人で全く別の人格を演じるって、大変なことだなぁと思いました。
それも短い時間に白鳥から黒鳥へ、そして又白鳥へって
よほど強い精神力を持っていないと、それこそ役に飲み込まれそうです。
演じる役も、自分に似ている部分があれば引っ張り出してくることができますが、
自分にはない面、理解できない面、理解したくない面を出すのは苦しい。
もしかしたら、自分の中に潜んでいる…
でも、そのことに気づいていない、
あるいは気づきたくない、見せたくない部分を、さらけ出さなきゃいけない、
その作業は肉体的以上に精神的な苦痛を伴いますよね。
違うと言われても、何が違うかわからない…。
テクニックではない部分が、実は一番難しいのではないかと思います。
いつもは表面に出さない自分を深く覗き込む作業は、
自分を追い込むことにもなります。
ダンサーは肉体的にも精神力にもギリギリ限界まで耐える強さが必要だなぁと感じました。
表面だけ踊ってみせても伝わらない。
でも苦悩を乗り越えて、役になりきり踊りきった時に一瞬見える世界を感じたくて、
みんな踊り続けているのかなぁ。

見終わってから私は、若い頃、踊れなかった自分のソロを思い出しました。

サックスの響く大人の曲でしたが、私が若すぎて表現できず曲変更になりました。
変更された曲は私にピッタリの曲でとても好評でした。
でも、始めの曲を踊りこなせない自分がとても悔しく情けない思いをしました。
全然わからず掴めなかった振り付けもありました。
人にほめられても納得できず自分に腹立つばかりだったこともありました。

今の私は、どうなんだろう。
やっぱり全然満足できてなくて完璧なんて程遠くて…、
だから今もまだ足掻いているのかもしれませんね。

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