愛犬くんとのゆったりライフ

温厚な愛犬くんとの日常を気ままに綴ります。
郷土の武将・武石胤盛さんに関するレポートもございます。

モンゴメリ著『アンの友達』について

2009年11月19日 | 好きな本のご紹介

今回は、モンゴメリさん著『アンの友達-赤毛のアン・シリーズ4-』について書こうと思います。


《『赤毛のアン』との出合い》

中学一年生の夏休みに『赤毛のアン』(新潮文庫・村岡花子さん訳)を読みました。

アニメなどで内容は知っていたものの、お袋様がシリーズの大ファンで「やっぱり、原作を全部読まないとダメよ!ちゃんと読みなさいよ~」と、執拗に(!)勧めるものですから、これも宿命と思い(大げさな)観念して読み始めました。

そして、夏休みの終わりには10冊全部を読破しました!

ただ、残念なことに第3作『アンの愛情』以降は、何となくワクワク感が少なくなってきて、読むのに気合いが必要な巻もありました(確か、茂木健一郎さんも著書で似たようなことを書いていたような…)

しかし!

最終巻の『アンの娘リラ』は、興味深く読めたと記憶しています。


《『アンの友達』について》

時は流れ…

20代も後半にさしかかった頃、本屋さんで『アンの友達』を見つけて、読んでみることにしました。

背表紙に書かれている紹介文が良かったのです。

ご紹介します!

「この4巻ではアンから少し離れて、アンの周囲の素朴な人たちが愛ゆえに引き起こす、さまざまな事件をいくつか紹介する」

これは!と思いました。

『赤毛のアン』の中で、アンは「物語クラブ」を作ったりして、作家を目指しているような雰囲気がありました。

『アンの愛情』では、遂に『アビリルのあがない』という上品でロマンチックな作品を完成させます。

この作品がどうなったかという顛末は『アンの愛情』をお読みください!

とても飼い主の技量では語り尽くせません


さて、『アビリルのあがない』について、アンは隣人のハリソン氏に指摘されます。

「なぜ、(舞台を)このアヴォンリーにしなかったものかな」

この言葉はモンゴメリさん自身の言葉なんだろうなぁ…と感じました。

「モンゴメリさんが書きたかったと思われるアヴォンリーのことが、この巻には詰まっているのではないか?」

そう思って、読んでみたくなったのです。


実際に読んでみると、心温まる作品が多かったです。

そして、思わず笑ってしまう場面が随所にありました!

特に面白かった作品は『ルシンダついに語る』です。

15年前にケンかをして以来、一度も口をきかないのに、心の中では愛し合っている男女について描かれています。

二人の年齢が今の飼い主と近いということもあり、親近感が湧きました

 

↓今日は一緒にお散歩していませんが、きっと、こんな感じだったと思われます。

愛犬くんは、雨も気にしないようで~す

211025_019

【追記】2019年3月31日

最近、『アンの友達』を読み返してみました。

年齢を重ねたこともあり、また違った視点から読むことが出来ました。

今回は『隔離された家』という作品が、とても面白かったです!

「男性嫌い・犬嫌い・猫好きで猫飼いの女性」と「女性嫌い・猫嫌い・犬好きで犬飼いの男性」(ふたりとも中年です)が、ひょんなことから一つ屋根の下で暮らす羽目に陥ってしまって…というお話です。

 

『アンの友達』は全体を通して、一風変わった人々が多く登場します。

周囲の人たちは「変わっているな」「困ったな」とは思うものの、地域社会の一員として認められ尊重されています。

一風変わった人たちをも、大らかに包み込むような雰囲気が心地良かったです。

読み返す度に新たな発見があり「読書って良いなぁ」「モンゴメリさんは偉大だなぁ」と改めて思いました。


のんびりした気分で良作を読みたい時にピッタリの一冊です。

コメント
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