ブログの筆者・飼い主です!
今日は強い雨の降る一日でした。
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愛猫くん、雨の日はよく眠れるようです![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0198.gif)
BS-TBS『諸説あり!』邪馬台国スペシャルを見て以来、邪馬台国が気になっています。
そこで、次の本を読んでみました。
<本のご紹介>
【決定版】邪馬台国の全解決
中国「正史」がすべてを解いていた
著者 孫 栄健さん
発行 ㈱言視舎
※本の詳しい内容については、著作権の関係上、記載を控えさせていただきます。ご容赦ください。
著者の孫栄健さんは『邪馬台国の全解決』という本を昭和57年(1982年)に出版されていて、この本はその【決定版】のようです。
前作『邪馬台国の全解決』同様、『魏志』「倭人伝」を読み解くにあたり、次の試みがされています。
- 中国の史書には「春秋の筆法」という独特の記述法があり、その記述法から『魏志』「倭人伝」を読み解くという試み
- 「露布」という記述方法(数字を10倍する)を、邪馬台国(女王国)への行程にあてはめる試み
- 「前史を継ぐ」という中国史書の原則から、『魏志』「倭人伝」より後に書かれた史書の記述から読み解くという試み
(※著者・孫栄健さんの記載通り『魏志』「倭人伝」としました)
孫さんは、『邪馬台国』について「ひとつの国ではなく、当時の九州北部の最先進地方30国の総称ではないか?」という仮説を展開されています。
(その場合、『魏志倭人伝』に記載されている「女王国」は、邪馬台国という国のことを指しているのではなく「連合国内にある女王の住んでいる国」になるそうです)
特に印象的だったのは、次の点についての仮説です。
- 卑弥呼と「男弟」との関係について
- 「一大率」が諸国を検察していたとあるが、検察対象の国に女王国も含まれるのか?
- 「一大率」とは、どのような人物か?
- 「伊都国王」とは、誰か?
- 魏への使者「難升米」とは、誰か?
仮説によって導かれる結論が、とても興味深かったです!
<飼い主の感想>
著者の孫さんの試みによって導かれる結論や仮説は勿論ですが、中国の史書を読む上での考え方について、とても勉強になりました。
時の権力者に関係する重要事項については、「春秋の筆法」という記述方法によって、直接的な批判等を避けることがあることを知りました。
「春秋の筆法」とは、他の文章と書き方を変えたり、故意に簡潔ではない記述をしたりすることで、「ここに何かあるな」と思わせるという記述方法だそうです。
『魏志倭人伝』は三世紀の末に、陳寿さんが著したとされています。
行政官だった著者・陳寿さんが、自分が仕えている皇帝のご先祖に関する記述をする…ということは、ひとつ間違えると命に関わる危険な仕事だったので、『魏志倭人伝』の記述に謎が多いのは、そういった事情が関係しているのではないか?と、この本の著者・孫さんは書かれています。
また、孫さんは「伊都国」の重要性について、特に語られていらっしゃいます(伊都国は、現在の福岡県糸島市にあったとされているようです)
糸島市には、伊都国歴史博物館があるそうです(ご興味のある方は、以下のリンクをご参照ください)
糸島市役所公式ページ 伊都国歴史博物館
伊都国歴史博物館と、平原遺跡に行きたくなりました!
(平原遺跡内にある「平原王墓」は、卑弥呼の墓という説があるそうです)
邪馬台国についての本を、更に読んでみようと思っています!