夢の中さえ

あの頃の気持ちを思い出す時がくるなんて
あの切なさがもう一度訪れるだなんて


逢いたいなんて言えなくて
でも逢いたくて

気持ちだけ空回って、過ぎてく時間になぜか焦って

もう変わってしまっただろう髪型、昨日の夢ではあの時のままで

夢で逢ったあの人は、昔と変わらずあの頃のままで

あれから幾年経ったのか


ズルイ言葉で困らせて、私を動けなくさせるのは相変わらずで

近づきたいのに近づかないのは、夢も現もおんなじことで

現の世のあの人は、ふらりと近寄り去っていくのに

夢の世のあの人は、言葉巧みに引き留めるのに


あの時、手を離さなければ


大事なものを失う覚悟なんて、少しもできはしなかったけど

あの頃よりもっと焦がれるけれど
あの頃よりもっと逢いたいなんて言えない