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身勝手な話し

2011-09-17 16:25:41 | 日常より
フリーターの再放送を見てたら、立場は違えど、誠治の気持ちが少しわかるから辛い
私の場合は母ではなかったけれど
見ていて辛くて、誠治の言葉が人事に思えなくて
眉根を寄せてみても涙は止まらなかった


今も正解がわからない
今も尚、心のモヤは晴れきらない


彼が普通の人であれば、と何度も思った
振り回されるのはもうしんどい、と思った気もする
彼の父親がもう少し病気を認めてくれれば、とも思った

物分りのいいふりをして、彼のすべてを受け止めようと努力した気もする
躁鬱の波に戸惑いながらも、彼が笑えるよう寄り添うようにもしていた
友人よりも彼を優先させてた数年間
いつの間にか、どうしてか私が一番の理解者という立位置になっていて、その信頼が痛かった

愛していたと思う

逃げたかったワケじゃない

普通に幸せの光を追いたかった

治ったという言葉を信じたかった

この手を離すと、彼が彼を見失いそうな気もしていた

ホントはわかってた

彼のそばに私がいないという危険

それでも、手を離す決意をしたのは自分

病気が理由だったわけではない
気持ちの行方がかわっただけで、自分の想いに従ったまで
ひとつの恋に別れを告げて、新しい手をとっただけ

普通なら、そこらによくある恋愛話で
別れ話をした夜には、お酒の力をかりて愚痴りもしたし
愛してたんだ、と呟きもした

別れてから何度か連絡を取りもした
彼の聞きたくないような話もしてしまったから、その連絡が、彼を追い詰めるかもしれない気はしたけれど
彼の話を聞きながら、負の精神に引きずられないようにと電話越しに祈った

忘れられるより、嫌われても心に残りたいと言っていた彼を浅く見ていたわけではない
公衆電話からの連絡
入院先からの手紙
SOSに聞こえたけれど、私は私の生活を壊したくなかった
もう別れてから幾度も季節は変わっていたし、新たなパートナーとも短くない日々を重ねていた
だけど、そう割り切ってみても、返事をよこさない私を家の前で待ち伏せするのではないかと、いらぬ恐怖を抱いていたりもした

夏、彼の命日
数度、墓前で手を合わせたが、はっきりした命日は覚えていない

彼にも親しくしている女性がいたようだが、遺書めいたものには私の名前も綴られていたよう
読む勇気も、読ませてと言える勇気もないので、どのような形で書かれていたかは知らないけれど

もしかしたら、と思わなかったことはない
保護した野生の動物を森に帰すときに、本当に大丈夫だろうか、と心配するのに似ていたかもしれない
けれど、自分の気持ちという大義名分をかざし、手を離したのは私
差し出された手を握り返さなかったのは私

別れたことに後悔はないけれど、幾年経とうが胸には苦味が溜まったままで
時折何かのきっかけで、苦味を噛み締めては涙目になる

そんな暗い話


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