Wanderers

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上手く言えないけれど

2007-05-16 22:36:16 | 詩興より
鳴るはずがないメロディ。
それはあなただけに選んだもので、けれどコレにしてから1度も響いたことはなく。
だから、高らかと鳴り渡るそのメロディに、自分の携帯電話を疑ってしまうほどで。

連絡はたいてい私からで。
あなたは気まぐれに返してくれて。
「人生はサーカスだ」みたいな曲を選んだからか。
鳴り響くのは私の鼓動。

久しぶりに触れるあなたの言葉は、相変わらずこちらを見透かしているようで。
わかっていながら、あえてそこに飛び込んで。
最初からわかっている。
今でも癒えぬ傷口を抱え込んだ私を責めたのはあなただけで。
だからこそ、今のあなたの状態を私が見ぬフリなんかできないことを。

ゆらり揺れていたのはあなたの方で。
そこに陥ったとき、本当に怖かったでしょう。
意図せずとも迫ってくる終焉に、あなたはあの夏を何度思い出した?

少しの経験が「否定は危険」と教えてて。
だからといって肯定すべきものは見つかりにくく。
ただただ、あなたの言葉に触れる。
今度は間違えないように。
むやみに傷をつけないように。

私を過ぎていった時間が、あなたの力になるだなんて少しも思わないけれど。
ただ都合よく振り回すことでなにかを掴めるのだとしたら。
それでも良いと思ってしまう、それが私の弱み。
もう傷を増やしたくない、それこそが私の弱み。

そうしてあなたの結末が、私の希望でありますように。
切に願うは、あなたの幸せ。