
山田ズーニーという人をご存知ですか?糸井重里さんのWeb上の『ほぼ日刊イトイ新聞』の中の【おとなの小論文教室 感じる・考える・伝わる!】を運営・指導している女性です。難しい語彙も使わず、非常に平明な優しい言葉で話しかけるように文章を綴ってくれています。しかも、その文章も書かれてある内容も無味乾燥な冷たいものではなく非常に【熱い】想いで貫かれていて首尾一貫性のあるものなので、眉間に皺を寄せて取り組む必要もない大変有難い論文教室です。文章を書くという作業は、いざとなるとなかなか手ごわいものです。自分の書きたいことだけを書いている分には問題ありませんが、仕事で【お題】を与えられて、興味のない内容について書かなければならないとかなると、文章を書くという行為がたちまち苦行に姿を変え、途端に筆が進まなくなります。論旨の一貫性が前提ですし知識や資料の斬新性と先端性も問われてきます。独りよがりの内容では、興味を持ってはもらえませんし、読んでくれる人に、伝えたいことが伝わるような書き方がとても大事になります。【おとなの小論文教室 感じる・考える・伝わる!】の中のある記事(就職の採用試験後に複数の内定を貰えるようになった方が何故、そのようになったかの経緯についてズーニーさんのインタビューに答えていて、その理由をズーニーさんが考察するくだりのペーパー)が非常に興味深かったです。自分の【好き】を極めるために、【直感】を頼りに【思考の粘り】を重ねていったら現実の壁を突破することが出来た…という貴重な体験が経過を追って説明されています。ズーニーさんの勢いある筆力のおかげで、一気に楽しく読めてしまいます。(ページの最下段にある目次から【Lesson250 伝わると伝わらないの境界】と【Lesson261 好きを掘りさげる力(4)伝わると伝わらないの境界】を選んで読んでみてください。)すべての論文がとにかく素晴らしい!のです。花も実もある論文とは、こういう論文をいうのでしょう。上っ面の文章ではなく、書く人の【人間性に裏付けられた人生観】がきちんと表現されているのです。
★おとなの小論文教室。 山田ズーニーさん - 著者に会いたい - BOOK
★ほぼ日刊イトイ新聞 おとなの小論文教室