「寝るより楽はなかりけり。浮世の馬鹿は起きて働け!」という物言いがあります。ひと頃の私の一番の趣味は寝ることでした。暇さえあれば寝ていました。その頃の私にとって、寝ることは簡便で手軽な小さな旅のようなものだったのです。寝る子は育つという言葉もあるとおり、寝ることの効用はいいことだらけに思えました。日々起こる出来事には良い事もあれば、あまりよくない事もありますが、寝てしまえばこっちのものでした。すべては程よくブレンドされて、夜明けを迎えれば、また新たに生まれ変わった自分に出会えたからです。夢を見ることも大好きでした。それが高じて「夢分析」を受けていたこともあります。夢の話ばかりしていると、どんどん夢を見るようになります。こじつけのような解釈もありましたが、なるほどと思える分析で、自分の真の願望の在り処を知って、たいそう狂喜乱舞したこともあります。気功では寝ることを極楽と言います。死んだようになって寝れるようでなければ極楽の醍醐味は味わえないそうです。寝ることは「小さな死」でもあります。私たちは寝ては目覚め…目覚めては寝るという毎日の生活の中で、ユング心理学でいう「死と再生」を繰り返しながら生きている存在なのですネ。
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