みちのく童話会スタッフブログ

第3回を持ちまして、みちのく童話賞は終了ました。これからはみちのく童話会として、活動をしていきます。

みちのく童話会

 東日本大震災から10年のくぎりの2021年、東北地方の皆様から第1回みちのく童話賞を開催し、第3回まで、たくさんの作品、作家との出会いがありました。  童話賞終了後は、みちのく童話会として、活動を続けています。

東北まつり物語ー福島わらじまつり

2024-07-31 | スタッフ新刊・活動紹介

                   

こんにちは。みちのく童話会スタッフ、堀米薫です。

福島市で、今年は8月2日~4日まで開催される「福島わらじまつり」。

日本一の大きさを誇る「日本一の大わらじ」のパフォーマンスや、わらじ音頭のパレードなど、夏の福島市が楽しく賑やかに盛り上がります。

「わっしょい!」という物語の中で、主人公の小学生は「福島わらじまつり」が伝統ある「暁まいり」をもとに新しい祭りとして始まったこと、東日本大震災の発災直後の2011夏にも開催され、福島の人々を勇気づけたことを知っていきます。

祭りには、「元気でありますように」「豊作でありますように」といった、人々の祈りが込められています。

そして、祭りは私たちの絆を結んでくれます。

東北の熱い祭りはもうすぐ!

物語と一緒に、福島わらじまつりを楽しんでいただけますように!

(文責:堀米薫)福島市出身:「わっしょい!」執筆

 

 


東北まつり物語 「ぼくらの七夕さん」

2024-07-31 | スタッフ新刊・活動紹介
みちのく童話会スタッフの佐々木ひとみです。
仙台市在住の私は、『東北まつり物語』で、「仙台七夕まつり」をモチーフにした、
「ぼくらの七夕さん」を書かせていただきました。
 
毎年、8月6・7・8日に開催される「仙台七夕まつり」は、
通りを埋め尽くす豪華絢爛な七夕飾りで知られています。
しかし、この祭りが現在のようなスタイルになったのは、ほんの100年ほど前の大正時代のこと。
仙台の商人たちが不景気を吹き飛ばすために始めたと伝えられています。
昭和3年、「七夕飾りつけコンクール」が始まってからはさらに盛大になってゆき、
全国的に知られる祭りとなりました。
 
その背景には、仙台の人たちが藩政時代から、「七夕」という行事や飾りを
「七夕さん」と呼んで大切にしてきた歴史がありました。
昔は、七夕が近づくと「七夕紙」が売り出され、「笹竹売り」が家々を回ったのだそうです。
 
不景気な時にも祭りをつないできたことから「仙台商人の心意気」と言われている「仙台七夕まつり」ですが、
一方で、家ごとに、あるいは店ごとに、七夕飾りを作って楽しんでいた「七夕さん」の風習は廃れ、
一部の地域を除いてほとんど見られなくなってしまいました。
 
私は以前、『七夕の月』(小泉るみ子絵/ポプラ社)で「仙台七夕まつり」の飾りをつくる職人の思いを書いたときに、
こんなことを思いました。
「仙台商人の心意気」である華麗な七夕飾りと、市民ひとりひとりがつくる「七夕さん」が両輪となったら、
仙台の七夕まつりは、全国に誇れる唯一無二の七夕まつりになるのではないか、と。
どちらも、思いや祈りを込めて、人がひとつひとつ和紙を折って仕上げるものだからです。
 
「ぼくらの七夕さん」は、そんな思いから書き上げた作品です。
「町に、家族ぐるみでつくった思い思いの七夕さんが並んだら、どんなに素敵だろう」
「仙台商人の心意気である華やかな七夕飾りと、仙台市民手作りの七夕飾り、
 この二つが揃ったら、仙台の七夕さんは無敵です」というセリフは、私の思いそのものです。
 
物語を書き上げるにあたっては、実際に「仙台七夕まつり見物ツアー」を実施なさっている、
風の時編集部の佐藤正実さんと、風の時編集部さんが出版なさった『七夕七彩』にお世話になりました。
 
また、おばあちゃんと作った鉢植えの「七夕さん」のモチーフは、
仙台市北部の根白石(ねのしろいし)で行われている「根白石 民俗七夕まつり」です。
 
 
物語を読んで、「仙台七夕まつり」の飾りに思いを馳せていただけたらうれしいです。
 
 

『東北まつり物語』山形花笠まつり「五年一組花笠隊」創作秘話

2024-07-31 | スタッフ新刊・活動紹介


こんにちは。みちのく童話会スタッフの井嶋敦子です。
秋田市追分の今村記念クリニックで小児科医をやっています。
 
夫の実家が山形県なので、私が山形花笠まつりを担当することになり、
2022年8月6日、取材のためのホテルを予約していました。
ところが、新型コロナがこの時期爆発して仕事柄人ごみに行けなくなり、
泣く泣く予約をキャンセルいたしました。
 
それでも、山形県花笠協議会の方や、山形市の小学校教員をしていた姪っ子の丹野亜久里さんのご協力もあり、
なんとか作品を書き上げました。
 
ところが、校正の段階で、協議会の他の方から「踊りが違う」とのご指摘が。
花笠協議会の方々のお力をまたお借りして、大幅に内容を修正しました。
結果、ぎりぎりまで、編集者さんのお世話になってしまいました。
 
でも、最後の最後まで花笠協議会の方々とやりとりがあったおかげで、
今年の花笠まつりに国土社が協賛させていただくことになりました。
 
出版までいろいろありすぎた作品でしたが、
花笠協議会よりご提供いただいた巻末の花笠まつりの写真に、心が和みます。

 
山形花笠まつりは毎年8月5日〜7日。

今年の山形は洪水被害でまだ大変な状況ですが、復興を後押しするためにも、きっといい祭りになるはず。
花笠まつりを見に行かれるかたは、花笠協議会肝煎りの作品掲載の『東北まつり物語』をぜひご覧ください!