【週間ゲーム販売本数】PS3で流行りの「HDリマスター」、販売実績はオリジナルの10%前後が中心に

2011年12月03日 | 団長は断腸の思い
ゲームソフトの週間販売本数やゲーム市場を追いかける記事の第30回。

コンシューマソフト週間販売ランキングTop20(4gamer.net/メディアクリエイト調べ)
※上記の週間販売本数以外のデータ(前作データ等)はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。


■首位「ゼルダの伝説」は固定ユーザーを確保する出足

今回の首位はWiiの「ゼルダの伝説 スカイウォードソード」(19.5万本)。
現行機における「ゼルダの伝説」シリーズ販売実績は以下の通り。



完全新作の「ゼルダ」としては、DS版の2タイトルより本数は少ないが、ハードの普及台数の差や
Wii市場の縮小を考えると致し方のないところか。

今年6月発売の3DS「時のオカリナ3D」(初週18.3万本)は、リメイクながら今作と同程度の出足だったことを考えると
「ゼルダの伝説」シリーズ自体は、一定のユーザーを固めることに成功していると言えそうだ。


■PS3で流行りの「HDリマスター」、販売実績はオリジナルの10%前後が中心

2位以下の新作の中では、5位の「メタルギア ソリッド HD エディション」(6.1万本)に注目してみた。
これは最近PS3で増えているHDリマスターソフトのひとつだが、HDリマスター版はオリジナルと比べて
どれくらいの販売実績となっているのか調べてみた。





抽出できたのは、今回の「メタルギア ソリッド HD エディション」も含めて7タイトル。
この中で「ICO」と「ワンダと巨像」は、数量限定で安価なセットを発売するなど話題を集め、
ともにオリジナルの累計本数の4割以上を初週で販売することに成功している。

それ以外のHDリマスター版の初週本数は、オリジナルの累計本数の3.5%~7.9%と、比較的狭い範囲に収まった。
これらHDリマスター版が、初週の1.5倍~2倍程度まで累計本数を伸ばすと考えると、
HDリマスター版はオリジナルに対して10%前後の累計本数となりそうだ。

オリジナルから手を加えるとまったく話は変わってくるのだけど、HDリマスター版の採算ラインとなる販売本数が
仮に、常に10万本程度だとすると、オリジナルのタイトルはミリオン級のビッグタイトルにしないとならない計算になる。
しかし今後リマスターが増えると思われるPSPには、MHPシリーズ以外にミリオンタイトルは存在しないのが現状だ。

もし「10万本程度」が必要なら、今後の「PSPリマスターシリーズ」は、海外でも販売が見込めるタイトルを選ぶか
「ICO」や「ワンダと巨像」のように、平均点を大幅に超えるような話題作りができるかが焦点になりそうだ。


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