ゲームソフトの週間販売本数からゲーム市場を分析する記事の第32回。
今回から連載名をちょこっと変更。
コンシューマソフト週間販売ランキングTop20(4gamer.net/メディアクリエイト調べ)
※上記の週間販売本数以外のデータ(前作データ等)はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。
→今週はすでにファミ通.comにてMH3Gのデータが公開されているので、そのデータを引用しております。
■「モンスターハンター3(トライ)G」が3DSソフトで最高初動
今回の首位は「モンスターハンター3(トライ)G」(MH3G)で、ファミ通.comの速報で47.1万本。
「マリオカート7」が記録した3DSソフトの最高初動(45.2万本)を一週で塗り替えた。
電撃オンラインによると、消化率は85~90%で品薄となっている模様。
出荷数によっては、オリジナルのWii「モンスターハンター3(トライ)」(初週58.3万本)を
上回っていた可能性もありそうだ。
■3DS市場での成功で、更なる安定と成長が期待される「モンスターハンター」
モンスターハンターといえば、もっとも売れているのは「~ポータブル」(MHP)シリーズだが、
ここでMHPシリーズの販売推移をみてみる。
発売するごとに大きく飛躍していたMHPシリーズだけど、MHP3は発売から一か月で400万本を出荷した後は
それほど大きな伸びを見せておらず、9月に発売した廉価版も前作までのような動きではないようだ。
8月に発売したPS3のHD版が大きく値崩れを起こしているのは、ネット周りの仕様の問題だけではないだろう。
MHP3の販売本数は、通常価格版だけでも450万本超。「ドラクエ9」を抜いて、サードパーティ製ソフトとしては
すでに国内最高の販売本数となっており、さすがにこれ以上の飛躍を望むのは難しいだろう。
つまりMHPシリーズの成長は“頭打ち”になっていると言える。
ここで問題になってくるのは、カプコンが上場企業ということだ。
当然ながら、毎年安定した業績を残す必要があるし、株主からはさらなる成長が望まれる。
ここで、機種別の「モンスターハンター」シリーズの販売推移をみてみる。
※グラフのデータはGEIMIN.NET様よりお借りし、こちらで集計しました。
注目はMHPシリーズの新作が登場しなかった2009年と2011年だろう。稼ぎ頭であるMHPシリーズを毎年発売できれば、「モンスターハンター」シリーズ、そしてカプコン自体も安定した業績になりそうだけど、実際はそうはいかない。MHP3の開発期間はおそらくこれまでで最長だろうし、PSPユーザーの飽きの問題もある。
以上のことから、MHPシリーズとは別のラインで、さらに別のユーザーがいるハードで
「モンスターハンター」シリーズを展開する必要があり、そこで浮上したのがWiiおよび3DSという
任天堂ハードでの展開だったのではなかろうか。
上のグラフに戻ると、2009年にWii「3(トライ)」、そして2011年には今作(MH3G)を発売し
MHPシリーズの発売がない年を埋め、2007年以降は「モンスターハンター」シリーズ全体で
谷間の年でも200万本前後の販売実績を残すことに成功している。
MH3Gは、年内100万本の出荷予定では足りないという声が流通関係者から漏れている。
今作がWii「3(トライ)」に続いてミリオンを記録するのは時間の問題であり、次回作「4」ではさらに期待が大きい。
MHPシリーズに加え、任天堂ハードでのラインが成功した「モンスターハンター」シリーズは、
更なる安定、そして成長が期待でき、今後もカプコンの業績を支えていくことになりそうだ。
【関連記事】
・【週間ゲーム販売本数】「マリオカート7」が3DS最高初動、ロングセールスによるハードの牽引に期待
・【週間ゲーム販売本数】PS3で流行りの「HDリマスター」、販売実績はオリジナルの10%前後が中心に
・【週間ゲーム販売本数】「COD:MW3」がシリーズ最高初動、国内PS3市場の10%に迫るFPS
・【週間ゲーム販売本数】「俺屍」が9.4万本、オリジナルの本数では推し量れない“名作”のリメイク
・【週間ゲーム販売本数】3DS「スーパーマリオ」が3Dマリオ最高初動も、もうひと伸びが期待されたワケは?
・【週間ゲーム販売本数】「FF零式」がPSPで歴代5位の初動、派生タイトルでも売れるRPGの強みを発揮
・【週間ゲーム販売本数】「ゴーバケーション」が大健闘、Wiiのオリジナルタイトルとしては8位の出足
・【週間ゲーム販売本数】「エースコンバット」が首位、PS3版の好調で7年ぶりに初週15万本突破
・【週間ゲーム販売本数】マジョリティ層にも普及しつつあるPS3と、本数を伸ばす「ウイニングイレブン」
・【週間ゲーム販売本数】「英雄伝説」オリジナル作品をPSPで自社販売、CS市場でも成功した日本ファルコム
今回から連載名をちょこっと変更。
コンシューマソフト週間販売ランキングTop20(4gamer.net/メディアクリエイト調べ)
※上記の週間販売本数以外のデータ(前作データ等)はすべてゲームデータ博物館様(ファミ通データ)より転載。
→今週はすでにファミ通.comにてMH3Gのデータが公開されているので、そのデータを引用しております。
■「モンスターハンター3(トライ)G」が3DSソフトで最高初動
今回の首位は「モンスターハンター3(トライ)G」(MH3G)で、ファミ通.comの速報で47.1万本。
「マリオカート7」が記録した3DSソフトの最高初動(45.2万本)を一週で塗り替えた。
電撃オンラインによると、消化率は85~90%で品薄となっている模様。
出荷数によっては、オリジナルのWii「モンスターハンター3(トライ)」(初週58.3万本)を
上回っていた可能性もありそうだ。
■3DS市場での成功で、更なる安定と成長が期待される「モンスターハンター」
モンスターハンターといえば、もっとも売れているのは「~ポータブル」(MHP)シリーズだが、
ここでMHPシリーズの販売推移をみてみる。
発売するごとに大きく飛躍していたMHPシリーズだけど、MHP3は発売から一か月で400万本を出荷した後は
それほど大きな伸びを見せておらず、9月に発売した廉価版も前作までのような動きではないようだ。
8月に発売したPS3のHD版が大きく値崩れを起こしているのは、ネット周りの仕様の問題だけではないだろう。
MHP3の販売本数は、通常価格版だけでも450万本超。「ドラクエ9」を抜いて、サードパーティ製ソフトとしては
すでに国内最高の販売本数となっており、さすがにこれ以上の飛躍を望むのは難しいだろう。
つまりMHPシリーズの成長は“頭打ち”になっていると言える。
ここで問題になってくるのは、カプコンが上場企業ということだ。
当然ながら、毎年安定した業績を残す必要があるし、株主からはさらなる成長が望まれる。
ここで、機種別の「モンスターハンター」シリーズの販売推移をみてみる。
※グラフのデータはGEIMIN.NET様よりお借りし、こちらで集計しました。
注目はMHPシリーズの新作が登場しなかった2009年と2011年だろう。稼ぎ頭であるMHPシリーズを毎年発売できれば、「モンスターハンター」シリーズ、そしてカプコン自体も安定した業績になりそうだけど、実際はそうはいかない。MHP3の開発期間はおそらくこれまでで最長だろうし、PSPユーザーの飽きの問題もある。
以上のことから、MHPシリーズとは別のラインで、さらに別のユーザーがいるハードで
「モンスターハンター」シリーズを展開する必要があり、そこで浮上したのがWiiおよび3DSという
任天堂ハードでの展開だったのではなかろうか。
上のグラフに戻ると、2009年にWii「3(トライ)」、そして2011年には今作(MH3G)を発売し
MHPシリーズの発売がない年を埋め、2007年以降は「モンスターハンター」シリーズ全体で
谷間の年でも200万本前後の販売実績を残すことに成功している。
MH3Gは、年内100万本の出荷予定では足りないという声が流通関係者から漏れている。
今作がWii「3(トライ)」に続いてミリオンを記録するのは時間の問題であり、次回作「4」ではさらに期待が大きい。
MHPシリーズに加え、任天堂ハードでのラインが成功した「モンスターハンター」シリーズは、
更なる安定、そして成長が期待でき、今後もカプコンの業績を支えていくことになりそうだ。
【関連記事】
・【週間ゲーム販売本数】「マリオカート7」が3DS最高初動、ロングセールスによるハードの牽引に期待
・【週間ゲーム販売本数】PS3で流行りの「HDリマスター」、販売実績はオリジナルの10%前後が中心に
・【週間ゲーム販売本数】「COD:MW3」がシリーズ最高初動、国内PS3市場の10%に迫るFPS
・【週間ゲーム販売本数】「俺屍」が9.4万本、オリジナルの本数では推し量れない“名作”のリメイク
・【週間ゲーム販売本数】3DS「スーパーマリオ」が3Dマリオ最高初動も、もうひと伸びが期待されたワケは?
・【週間ゲーム販売本数】「FF零式」がPSPで歴代5位の初動、派生タイトルでも売れるRPGの強みを発揮
・【週間ゲーム販売本数】「ゴーバケーション」が大健闘、Wiiのオリジナルタイトルとしては8位の出足
・【週間ゲーム販売本数】「エースコンバット」が首位、PS3版の好調で7年ぶりに初週15万本突破
・【週間ゲーム販売本数】マジョリティ層にも普及しつつあるPS3と、本数を伸ばす「ウイニングイレブン」
・【週間ゲーム販売本数】「英雄伝説」オリジナル作品をPSPで自社販売、CS市場でも成功した日本ファルコム