命くんも繁殖期

三月になると、命の部屋にある四年物の「マツリカ」の花が咲き始める。ほのかにジャスミンの香りが部屋に漂う。咲き始めは青紫色の花びらがだんだん゜薄紫になり、最後には白く変わっていく。私のお気に入りの植木・・
この時期になると、命にも変化が訪れる。「春」を感じて、彼なりに野鳥としての繁殖期を迎えるのだティッシュペーパーを縦長に嘴で引きちぎっては天井に吊るしてあるポトスの籠の中に運んでいく。ポトスのツルにティッシュを幾重にも絡ませていき彼なりの「巣」作りをする。(いつも途中で放棄してしまうけど・・)
朝、籠を開けてお水と練り餌を入れる時に、いきなり私の人差し指にしがみついてくるそしておしりを私の指に強く押し当てて羽を小刻みにブルブル震わせて「交尾もどき」を行なうのだ。その時の命の声がとても美しい　「ププププピリピリピリピポピポピポ・・」ずっと歌うように鳴き続けている。最後は口を半開きにして急に力が抜けたようになる。そして命が離れた後私の指先には、なんとなんと・・彼の真っ白な神聖な命の源が「ブチッ」と付いている・・
命のことがとても愛しくなる。そしてとても可愛そうにもなる。あの時無事に巣立っていたなら・・多少のハンデがあっても闘争心の強い君はきっと立派なオスメジロとして自然界の中でパートナーを見つけて逞しく子育てをしていたのだろうになぁ・・・と
命くん・・ごめんね。パートナーまではママ見つけられないよ・・でもね・・君の命がある限り、ずっとずっと君を大切に愛していくよ約束するよ