ハクセキレイの巣立ち

去年に続き、今年もお隣の二階ベランダでは、ハクセキレイが子育てをしていた。
古巣を少しだけリフォームし、メスが抱卵を始めたのは４月下旬だった。
抱卵期間はツバメやキセキレイと同じ、約二週間

５月１０日過ぎに雛が孵ったようだった。ところが・・・
大雨強風が吹き荒れた日、ずっと孵化した雛たちを温めていたメスは、オスと交代して出かけたまま戻ることはなかった・・何かしらの事故に遭ってしまったのだろう
翌日から、ずっとオスはひとりで雛たちを温めながら餌獲りに出かけては給餌をしていた。向かいの棟では仲の良い「根性ツバメ君夫婦」が抱卵を始めた。
雛の姿を画像で確認できたのは24日。ポワポワ羽毛の雛たち。ここからのセキレイ系の成長はあっという間だ。ベランダ越しに巣にピントを合わせるのはせっこう大変だった。
成長した雛はたった二羽だった。孵化して間もなかった頃のオスひとりでの子育てには限界があったのかな・・去年は四羽が巣立っていったのに・・
それでも、このセキレイ父ちゃんは毎日せっせと食欲旺盛になっていく雛たちに休む間もなく餌を運び続けていた。頑張りやさんだ。

そして今日、昼前に父ちゃんに促され、元気よくベランダを飛び出して行った。
コーポの敷地内に夕方近くまで二羽寄り添いながら過ごしていた。巣立ち雛は天敵に目を付けられやすい。去年も巣立ってすぐに一羽がチョウゲンボウに獲られてしまっていた。どちらかが餌獲りに出かけるときには、必ず近くにもう一方の親が待機していなくては危険なのだ。でもこの子達には父ちゃんしかいない・・・
ところが・・父ちゃんが餌獲りに出かけている間、コーポの三組のツバメたちの誰かが必ずこの雛たちを監視するように見下ろしているのだ。なんだか私には、たったひとりで頑張っていたこのセキレイ父ちゃんに、さりげなく協力してあげているように見えた・・・と・・・
画像はその時の玄関パパとママの様子だ。

そして、コーポの仲間達に見守られながら敷地内で父ちゃんの帰りを待っている雛たち・・・少し大きい兄ちゃん雛の後をトコトコついて行く弟雛。丸々していてとても可愛らしい。

そして、日が暮れて・・七時を過ぎても、セキレイ父ちゃんは川原で湧き出てくる羽虫をずっと獲り続けては、草むらで寄り添うこの子達に給餌をしていた・・・
今晩は、このセキレイ親子、どこで休むのかな・・
どうかこの子達が無事に一人立ちをするまで・・・父ちゃん、頑張っておくれね
頑張る父ちゃんの姿に、ジワーッと目頭熱くなってしまった白馬ツバメでした・・・