白馬ツバメの独り言

北アルプスの麓 厳しい自然界で健気に逞しく生きている命たちとの出会いは
優しくて時に悲しい・・・

儚すぎる・・・

2009-04-27 | 2009年 ツバメさん

 

セキレイのちょーだいな夫婦も祝福していてくれたね



ひとりで一生懸命巣の補修していたね・・・



四月二十三日 一個目の卵を産んで・・二十四日に二個目・・・この頃また寒気が入り込んで日中の気温も10℃を切る日々・・・ウランちゃん?はかなり調子が悪そうにじっとしていることが多かった・・この寒さで卵を産むのはかなり体力を消耗するうえに餌もなかなかとれなかったと思う・・・・二十五日、しばらく巣の中でがんばったけれどこの日は卵を産むことさえできなかった・・・夜、玄関の中 オイルヒーター最高にして暖かくしてあげて・・・そんなことしか私には出来ないものね・・・
二十六日の朝・・・一日置いて三個目の卵・・・でもかなり調子が悪そう・・悪いことは重なるもので、この日白馬にも爆弾低気圧の春台風が直撃した。パパが人口巣の中で卵を保温(特別寒かったので)している間にウランちゃんは餌をとりに出掛けてしまった。いつもは必ずパパが後をついていくのに、巣の中にいたパパは気付かなかったんだね・・・私は・・・フワッと玄関の扉から飛び立つウランちゃんをこの日はなぜか見えなくなるまで目で追い続けていた・・・それがウランちゃんの最後の姿になってしまった・・・ この後、私が白馬に来て初めての恐ろしいほどの暴風突風を経験した。トタンははがれて細い木は折れてゴォォォォーっという風の音が渦を巻くように立て続けにやって来る。信号待ちで車を止めていた時、車が大きく揺れた・・・こんな経験は初めてだ・・・
ウランちゃんは・・・「ダメかもしれない」と・・・悟ってしまった・・・
日の入り前、それでもコーポのツバメたちはみんな無事に戻って来た。パパも・・
・・・・やっぱり・・・ウランちゃんだけが帰ってこなかった・・ パパは暗くなるまで扉の所に止まっていたけれど・・・・ウランちゃんは帰らなかった・・・・
そして今朝・・・・
パパはもうわかっている。ウランちゃんがお星さまになったこと・・・それでも時々人口巣の中の卵をぎこちない姿で温めようとしたりしている・・・
パパとの愛の結晶の卵を三個残したまま・・・ウランちゃんは・・・逝っちゃった・・・・
無念だったろうに・・・
切ないね・・・なんてあっけないんだろう・・・儚いね・・・ほんとに儚いね・・・
まさか寒気が続けて入ってこの時期にこんな爆弾春台風まで来るなんて予測もできないよ・・・運の悪かったウランちゃんがかわいそうでたまらない・・もう少し卵を産むのを後にしていたなら・・・くやしいよ・・・とてもとても悲しいよ・・・

パパが途中でお嫁さんを亡くしてしまうのはこれが初めてのことだ。パパもきっとどうしたらいいのかわからないだろう・・・私もわからない・・・
強いパパのことだから新しいお嫁さんを探すのだろうね・・・人間みたいに悲しんで泣いたり落ち込んだりする時間 君たちツバメにはないものね。
・・・・・ウランちゃん・・・帰って来てくれたのに・・・ごめんね。何もしてあげられなかった・・・・ウランちゃん・・・さよなら・・・・


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9 コメント

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Unknown (ブトボソ)
2009-04-28 05:45:55
こんにちは。
何だか切ないですね。こういう時の表情って悲しそうです。鳥に感情はないとされていますが決してそんな事はないですね。
ツバメもカラスもみんな感情を持っていますよ。だって本当に悲しい顔しますからね。
パパも白馬ツバメさんも早く元気を取り戻して下さいね。
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悲しいです (ベラツバ)
2009-04-28 13:15:30
白馬さん、こんにちは。
ウランちゃん・・・儚いですね。小さな体で頑張って、渡ってきて・・・2週間ですか・・・。自然は厳しい・・・というよりも残酷すぎます。なんでこの季節のこの時期に、あんな寒気が・・・。私たちが気づかない所で、きっとたくさんの生き物たちが、この寒気の被害にあっているのでしょうね。
なんだか、今年ははじめから悲しい、辛い出来事が多いですね。
玄関パパは、次に向かって進み始めたのですね。人間だけが、いつまでも思いを引きずってしまうのかな?
ウランちゃん、すぐに生まれ変わっておいで。
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パパ、頑張って・・・ (あきこ)
2009-04-28 15:25:54
こんにちは。
本当にまさかこんな事になるなんて・・・
今年の白馬の春は出だしから吹雪が戻ってきたり酷い状況でしたね。。ここに来てこんな寒気の戻りはさすがのツバメ達でも予測不能だったでしょう。
小さい体でせっかく長い旅を乗り切ってパパとめぐり合えたウランちゃん、一生懸命タマゴを産んでくれたのでしょうね。
どうか、安らかに・・・そしてまた春の天使に生まれ変わってきて欲しいです。
パパ・・・辛いでしょうけれど、命を繋ぐ大仕事のためには、私達人間のように悲しみに浸っているような時間はありませんものね。
また素敵な出逢いに恵まれますように・・・☆
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Unknown (ちびはは)
2009-04-28 18:05:50
卵残して逝かなければならないなんて…悲しいです
一生懸命生きていたウランちゃんの事みんな忘れません
命の短い彼らにとって立ち止まっている時間はないのでしょうね 
白馬さん 元気出してください
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ブトボソさんへ (白馬)
2009-05-17 09:18:35
こんにちは 悲しい時は悲しい表情をするんですよねほんとに・・・本能だけの中に一瞬の悲しみ喜びちゃんと持っている。どの鳥たちも・・そちらはいよいよカラスの巣落としの時期ですね。親カラスたちの悲鳴が聞こえてきそうです・・
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ベラツバさんへ (白馬)
2009-05-17 09:21:45
こんにちは 今年は悲しいことがほんとに初めからどこも多いですね・・ツバメたち、弱っているのかな・・越冬先 渡りの途中で鳥たちの何か病気が伝染しているのかな?毎日心配続きで心が安らぐときありません・・・
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あきこさんへ (白馬)
2009-05-17 09:24:56
こんにちは あきこさん、ツバメって天敵が多すぎますね・・今年は雀がひどいもので・・蛇に猛禽 モズにブト 場所によってはムクドリが巣を壊す・・ツバメにとって人間だけが頼り・・でもその人間も最近は・・・あれこれ考えると落ち込みます~ 
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ちびははさんへ (白馬)
2009-05-17 09:28:37
こんにちは ごめんなさい。ずっとブログ開いていなくて・・ちびははさんのコメント消していなかった~ 楽しいはずのツバメ観察が去年あたりからつらくなってきました・・知らなきゃそのほうが楽だった・・?でももう遅い・・あの子たち・・体の動く限り毎年毎年守るって・・約束したもの・・
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涙が・・・ (ウッドストック)
2009-07-02 12:27:22
こんにちは、はじめまして。
悲しい事ですね、自然界は優しくて、でも厳しくて。
日記を読ませていただいて、涙が止まりませんでした。

私は今年、初めてツバメさんを見守る事が出来ました。マンションの非常ベルに巣作りをして、管理人さんに何度も壊されましたが、それでもツバメ夫婦が諦めなかったので、管理人さんも根負けして、そのままにしてくれました。
しばらくして卵を産み、かわるがわる暖めていたようです。
雛がかえり、今度はを交互に運んでいました。

それが先月の17日、見に行くと一羽、階段の踊り場で冷たくなっていました。この巣のツバメさんかどうか良く判りませんでしたが、悲しくて悲しくて、泣きながら土に埋めてやりました。
一羽になって、子育てできるんだろうかと見守っていましたが、どうもまた、二羽、餌を運んでいるようでした。新しい親ツバメさんだったんでしょうか、それとも亡くなったのは他のツバメさんだったんでしょうか・・・

もう雛たちは、先月末に巣立ちました。

一羽が巣の側を寝床にしています。

ツバメさんって本当に健気ですね。これからも見守って行きたいです
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