其蜩庵井蛙坊

井戸の底より見たり聞いたり喋ったり

怖い話

2006-01-17 20:31:19 | 歴史
偶然『ギネス スパイブック』という本を読みました。著者は英国の軍事関係とつながりを持ち、ヨーロッパ、フォークランド、中東で実務についていたマーク・ロイドです。スパイそのものと、スパイ技術の「インサイダー・ストーリー」であると帯に書かれています。
紀元前の孫武のころからのサマセット・モームを含む著名なスパイの簡単な列伝と産業スパイに到るまでの智慧争いが丁寧に述べられています。
脇にそれますが、「孫子」はナポレオンが座右の書とし、武田信玄は「風林火山」を旗印にし、田中首相は、新年会に郎党をして、歌謡曲「武田節」を合唱させたと仄聞します。毛沢東国家主席もまた「孫子」を読まなかったはずはありません。
そのなかに、(戦には)情報が重要であること、間者(スパイ)を使うについて、次のような注意事項を君主に与えています。
間者には、全軍で最も信頼のおける人物をあて、最高の待遇を与え、活動は絶対に秘密にすべきである。
間者を使うには、すぐれた知恵と人格をそなえた人物が必要である。それに加うるにキメの細かな運用があって、はじめて情報活動の実があがるのである。キメ細かく、これが大切だ。どんな些細なことがらも、情報網からもらすことがあってはならない。
間者が集めた情報が外部にもれたとわかったら、情報をもらした間者、および情報の提供を受けた者、この両者を殺す必要がある(中国の思想 孫子・呉子118ページによります)。ちなみに孫武は春秋時代(紀元前772年~481年)の人です。


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