万華鏡コミュニケート

~美しいものを美しいと感じる豊かな心を育てる~

2016 2 10 神戸大学附属小学校

2016-02-10 | 日記
2月10日 神戸大学附属小学校の5年生、6年生に人権のお話をさせて頂きました。



今日のお話

長い時間いっしょに過ごす学校のお友だちは、その存在があまりに身近過ぎて、
普段、ともに生きている奇跡を感じることがあまりありません。

「自分に関わる身近な人を感じる時間をあらためて持つ。」

そのことを確認する方法として、まずは肩たたきを通して、お互いの存在を感じて頂きました。



自分の目の前の人のお顔は見えませんので、
その人が気持ちがよいように心寄りそわせて肩をたたきます。

自分の持つ力を、相手の状態に合わせながら出していきます。

相手に心寄せる気持ち良いつながりは、
心に喜びが湧いてきてストレスを大きく軽減していきます。

「心寄せる」ということが大事なことですね。

例えば、
「肩をたたいて気持ちよくしてあげよう!」と思ったので実行してみた。

でも・・・、あまり喜んでもらえなかった・・・。
そういうことって、いろんな場面でありますよね。

もしかしたら、相手の人は、肩をケガしていたかも知れません。

「もしかしたら・・・・。」

このことばを自分の内に問いかけてみてください。

自分がどんなに良いことだと思っても、
相手のことを考えたものでなくては、残念な結果になることがあります。

「良いと思ってやってやったのに・・・

「あなたのためにやってあげたのに・・・

そんな自分自身の内の心に、自分自身が潰されないように。

ひと声、相手に
「肩をたたきましょうか?肩に触っても大丈夫ですか?」と聞いてから実行しましょう。


思いつきは
「相手のことを考える想いが付いて」こそ実りあるものになります。

「お願いします。」のことばが返ってきてから、実行に移しましょうね。

また、
お手伝いしてもらうことや助けてもらうことは、とても良いコミュニケーションの方法です。


助けてもらう=弱い 
自分だけでできる=強い なんていう狭い考えに囚われないでね。


助けて欲しいなんて言ったら・・・
「この人に、自分が出来ない人間だと思われるのではないか・・・
「この人は、私を弱い人間だと思うのではないか・・・・

そういう自分の中の怯えを乗り越えてみるととても気持ちがよいですよ。


「お手伝いをお願いします。」や「助けて頂けると嬉しいです」ということばは、
「あなたを信頼しています。」と相手に伝えることばです。

そこには、相手のことを信頼し認める、広い心を持った自分がいます。


「ありがとうございます。」「どういたしまして。」

「ありがとうございます」

何かしてもらった時にすぐにお礼を言う人と、なかなか言えない人がいます。
また、家の外では言えるが、家族にはなかなか言えないという人もいます。

関係が近いほど、お礼のことばを改めて言いにくいようです。

でも、それが実は、私たちのストレスになっています。

関係が近いほど、生活の中でありがたいことをしてもらっていることが多く、
心の中ではありがたいと思っているのに、それを表に出さずに心に押し込めています。

私たちは吸った息を吐き、吸った息を吐きながら生きています。
吸うばかりで吐かないと苦しくなります。

「ありがとう」と思えることが、自分の中に入って来たのに、
「ありがとう」ということばを出せないで、心の中はどんどん苦しくなっています。

それは、とっても辛いく苦しい中で生きているのです。

自分自身が辛く苦しい中にいると、周りの人のことを考えることができません。

ぜひ、自分と家族や、周りの人の幸せのために、
「ありがとうございます。」のことばを自分の外に出していってくださいね。


「どういたしまして」

このことばは「ありがとうございます」とセットになっています。
「ともに生きているのですからね、お互いに力を合わせましょうね」
と、つながりを持つ喜びを表すことばです。

人とつながりをもつというのは、
自分とはちがう人、もの、考えとともに生きることです。

そのように、ともに生きる自分を認めるとき、新しい自分が誕生します。

私たちは、周りの人々や全ての存在のおかげで、
何度も何度も、自分の殻を破り、再生しながら成長していきます。

自分の内の声を外に出し、周りの人とつながっていく。

それは、自分と周りの人を幸せにすることにつながっているのです。


あなたが誰かの幸せのために動くとき、

あなたの動いた分だけは、

あなたの作った幸せ分だけは、

この世界は幸せに包まれます。

その人が喜ぶような、幸せになるようなことを考えましょう。

誰かの笑顔を想像するとき、とても心が穏やかになります。

私は、その穏やかな気持ちの中に本当の幸せがあると思います。


神戸大学附属小学校のみなさま

最後までしっかりとお話をお聞きくださり ありがとうございました



    

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