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ラ・マンチャの男

2008-05-01 04:31:44 | 最近聞いた音楽
昭和の日に、帝国劇場の「ラ・マンチャの男」を見てきました。
先日1100回公演を行った、松本幸四郎の、ドン・キホーテです。

ストーリーは、税を滞納した教会に対して処分を行った税理士セルバンテスが、宗教裁判に掛けられるため投獄される場面から始まります。
捕らわれられたセルバンテスに、地下牢の住人たちが「裁判」を行います。
ドン・キホーテは、その裁判の申し開きのためにセルバンテスが即興で演じた劇中劇として描かれています。
松本幸四郎演じるセルバンテス/ドン・キホーテが、場面毎に入れ替わり、とても面白い構成となっていました。

さて、
まず、驚いたのは、松本幸四郎の声です。
今まで、生で見たことは無かったのですが、その声の響きかたは尋常ではありません。
音の束が、ドカーンと突き刺さるような凄さがあります。
変な話ですが、ツェッペリンのDVDで見た若き日のロバート・プラント。
凄いボーカリストって、「声」というより身体から「音」を出しているような気がします。
松本幸四郎も、そういう「音」の持ち主です。
それでいて、とてもしなやか。
迫力がありながらも、とてもソフトな歌い声です。
なんだか、この声を聴いただけで感動して涙が溢れてしまいました。
ドン・キホーテに死期が迫った最後の場面でも、その声は変りません。
変らないのですが、明らかに、それは死を目前にした老人の語り口。死に向かうひとの声。
なにをどうすると、そこまで切り替えることが出来るのでしょう。
自然な演技、といってしまえばそれまでですが、自然な中にも松本幸四郎らしい気品を感じることが出来ました。

この舞台、松本幸四郎と並んで注目されるのが松たか子。
松たか子が松本幸四郎と共演して、どれぐらい経つのでしょうか。
さっそうとして、美しくも力強いドルシネア=アルドンサを演じていました。
実は、うちのおくさんが松たか子好きで、CDを何枚か持っていて、よく聞いているのですが、CDとは大違い。
随分ボイストレーニングを積んだのでは無いでしょうか。
高音まで、きれいに声が出ていました。
その力強い声がアルドンサの力強さを良くあらわしていました。

セルバンテスが投獄された地下牢の牢名主役は、瑳川哲朗。
暫く前にテレビで観た蜷川「ハムレット」では、ハムレットの叔父(先王を殺害しハムレットを国外に追いやった憎き敵)と、殺された先王の亡霊を演じていました。
その重々しい演技がとても強く印象に残っていたのですが、この舞台ではコワイ牢名主と同時に、ドン・キホーテの劇中では人の良い宿屋の主を滑稽に演じていました。
テレビでみて気になった役者さんの演技を、目の当たりに出来たというのは、なんとも幸せなことだと思いました。

「ラ・マンチャの男」の公式サイト

さて、公演が終わった後に、日比谷公園の松本楼で遅い昼食。
野音で行われていた「NaonのYaon」を聞きながら、日比谷公園を出て霞が関から千代田欄に乗る。
と、目の前にシルクドソレイユの広告が目に入りました。
うーん、これはもしかして・・・下の子のバトン(子どもはもう辞めちゃいましたが)の先生がシルク・ドゥ・ソレイユのKAに出演しているので、その人の写真では? と、俄然興味が湧いたので、表参道で下車。表参道ヒルズでやっているシルク・ドゥ・ソレイユのアート展を見に行くことにしました。

結局ポスターの人は誰だかわかりませんでしたが、展示されていたKAのパンフレットで件の先生を発見しました。
ディズニーリゾートにシルク・ドゥ・ソレイユの常設劇場ができるので、いつかは日本で見ることが出来ないか、ちょっと期待しています。
そんな寄道をして、結局19時過ぎに家に帰って来ました。
明日は、学校も仕事もある、ということで大急ぎで夕飯の支度をして、食べ終わったら睡魔に襲われ・・・気がついたら朝を迎えていました。

そんなこんなで、GWの前半が過ぎていきました。






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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは。 (ryotaro)
2008-05-29 13:36:06
トラバさせていただきました。よろしくです。
「ドン・キホーテ」を読んでるとき、
ラ・マンチャってどこかで聞いたなぁと思ってましたが、
すっきりしましたw
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