Somewhere In England / George Harrisonへの道(9)

最初聞いた時は、なんともちぐはぐな印象でした。


アルバム発売当初のジャケット。
これも、発売直前に差し替えられたそうです。


CDはオリジナルのデザインに戻っています。

[Somewhere In England]
1.Blood From A Clone
2.Unconsciousness Rules
3.Life Itself
4.All Those Years Ago
5.Baltimore Oriole
6.Teardrops
7.That Which I Have Lost
8.Writing's On The Wall
9.Hong Kong Blues
10.Save The World

Drums
　Ray Cooper
　Jim Keltner
　Ringo Starr
　Dave Mattacks
Bass
　Willie Weeks
　Herbie Flowers
Keyboards & Synthesizers
　Neil Larsen
　Gary Brooker
　Al Kooper
　Mike Moran
　George Harrison
　Ray Cooper
Lyricon & Horns
　Tom Scott
Tuba
　Herbie Flowers
Tabla
　Alla Rakha
Percussion
　Ray Cooper
Guitars & Vocals
　George Harrison

Thanks to:
　Paul & Linda McCartney,
　Denny Laine,
　George Martin and Geoff Emerick
　for
　All Those Years Ago.

発売直前になって、レコード会社の横やりが入って、4曲差し替え。
そのうちの1曲は、「All Those Years Ago」。
ジョン・レノンの追悼曲ということで、ジョージ、リンゴ、ポールという、別れ別れになったビートルたちが集ってきた曲。
もともとリンゴのためにジョージが作った曲を、結局自分のアルバム用に吹き込んだというこの曲。
リンゴが歌えば、ほのぼの感があって、それはそれはでよかったかもしれません。

で、アルバムのはなしですが、先に書いたように、どうも全体の印象が散漫です。
1曲目、2曲目はアップテンポな曲。
ジョージらしいリズムとメロディーなのですが、なんだか印象が薄いんです。
3曲目が、例によって神様の歌(?)で、4曲目が「All Those Years Ago」。
なんだか、曲の流れが悪いんですよね。
CDの最後についてるボーナストラック。
あれって、いくらいい曲が入っていても、違和感がありますよね。
オリジナルの部分との繋がりが悪いというのか・・・
このアルバム、全体が、なんだかそういう、繋がりの悪さを感じてしまうわけです。

じゃ、オリジナルはどんなだったのか、ちょっと気になってネットを検索してみると、リンクしてある「Quiet Villege」に、収録曲が詳しく書いてありました。
どうも曲順は、バラバラになっちゃったみたいです。
発売直前に、こうもいじられては、アルバムとしてのまとまりがなくなっても当然だと思います。
せめて、もう少し時間掛けで練り直すことが出来れば、もっといいアルバムになったのではないかと思います。
Apple時代の「Dark Horse」同様、時間に追われたやっつけ仕事で失敗しちゃった、みたいな感じでしょうか。(自戒の念も込めて・・・)

でも、レコード会社の意図もわからないでもないです。
それまでのジョージのイメージを払拭するようなアップテンポでポップな曲が、実はジョージの新しい魅力である、と見抜いていたのかもしれません。
ジョージも、そのことに気づいていたのではないでしょうか。
というのも、これ以降のアルバムでは、ポップで明るく、伸び伸びとロックしているジョージの姿がみられるのですから。


#差し替えられてしまった2曲をYouTubeで発見しました。
　Sat Singing
　Flying Hour