経済(学)あれこれ

経済現象および政策に関する意見・断想・批判。

平成不況に関して(12)

2020-06-04 14:11:41 | Weblog
平成不況に関して(12)

では将来どうするか?どういう産業構造にするのか?およそ未来を語る事は空想を語る事になります。それをあえてしてみましょう。
まず国土改造です。全国の交通網をより緻密にし、行き返りをさらに容易になるようにします。どのみち交通は自動化されますから、交通網は大変革を迫られます。日本の技術と資本の投資どころです。地震洪水などの防災対策は必至です。やるべきことは沢山あります。
軍需産業従って軍事装備を自給し充実させましょう。軍需産業はある一程度までなら内需を高めます。また軍需物資は輸出できます。更に軍事産業は産業全体の範囲を広め技術革新にも寄与します。
海外へ出た企業の一部ないし大部は国内に引き揚げましょう。労働力のかなりの部分は海外の低賃金労働者に依存しなくてもロボットで代行できます。また国内の労働のやり方を変える事も可能です。あくまで高度製造業国家で行きましょう。
当分日本の経済は内需中心になります。それだけの資金を日本は持っています。ある程度外国の下支えも必要でしょうが、それもほどほどにしましょう。内需が盛んになればイノヴェ-ションも増加し、それはそのまま輸出企業に役立ちます。
問題は農業です。私はある種の農本主義を提唱します。地方の過疎化、人口減少への対策です。十分な雨量、温度と光に恵まれた、世界でも稀な住みよい土地を遊ばせ荒廃に任せるなど罰が当たります。農業振興と言っても私は一部の人が唱える大農経営には反対です。それでは地方はますます過疎化します。あくまで技術集約・労働集約型の農業を提唱します。この際問題は農協をどう処遇するかです。解散させるか、あるいは農協に地方自治におけるある種の権力を保証し、地方の中核とすべきかです。農業の問題は私も目下考察中でこれ以上の事は言えません。ついでに言えば女性は家に帰るべきです。家庭や近郊で女性がするべきことはたくさんあります。このことについてはいずれもっと体系的に考えるつもりです。
外交に関してはかなり大胆な考えをしています。まず北方領土のみならず千島列島全部とカラフトをロシアから買います。そう高いとは思えません。ロシアにはこれらの北方僻地を開発する能力も必要もありません。日本なら可能です。次に台湾と経済同盟更に事実上の軍事同盟を結びます。日米同盟は従来通り。ですから日米台の経済軍事同盟を結ぶことになります。アメリカとの通商は西部(ウェストロッキ-)を中心とし、この地に日本の資本投下を集中させます。太平洋は広いが障害物がなく、一直線で交通できます。高速船を使えば将来は二三日で往来できるでしょう。アメリカ西部が東部と交通するより、日本と交通する方が経済的に有利になります。これにカナダ西部とメキシコ北部を入れてもいい。この太平洋経済圏にオ-ストラリアやニュ-ジ-ランドは入るでしょう。そして対岸の中国、この国では沿岸部と内陸部の差が激しくもめています。中国の経済発展といいますが貧富の差は天文学的に増大しています(ちなみに日本の高度成長期には貧富の差は縮小しました)。ですから中国の資産はどんどん外国に逃避しています。自国の経済の安定に自信を持てないからです。また貧富の差の拡大を伴うとは真の成長ではありません。沿岸部は内陸部から解放される事を望んでいるでしょう。日本が太平洋同盟を結成した時、沿岸部の諸都市、特に広州と上海(香港はもちろん)と特別の経済協定を結んで同盟への事実上の参加を誘引しましょう。彼らもそれを望んでいるはずです。要ずるに中国沿岸部の諸都市を個々別々に北京から切り離す・分断する事です。時間をかければできる話です。念のために言えば北京と上海・広州・香港は言語が異なります。要するに日本列島を中心としてアメリカ西部と中国沿岸部を含む環太平洋経済圏を作るのです。千年万年とは言いません。100年間の金運長久を計るのです。
                        (2020-6-3完)
「君民令和、美しい国日本の歴史」文芸社刊行


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